独立台湾の実態は、日本の台湾再植民地化~蔡英文の正体
/ 雷倩(台湾の元国民党国会議員)+滕建群(中国国際問題研究所研究員)
What's behind Tsai's facade of Taiwan democracy?/ Joanna Lei, a former legislator based in Taipei, and Teng Jianqun, researcher at the China Institute of International Studies/ CGTNから全訳
①王冠:こんにちは。CGTNの王冠です。北京から台湾特集をお届けしています。8月2日、アメリカ合衆国スピーカー・オブ・ザ・ハウスのナンシー・ペロシが訪台し、3日、台湾の指導者蔡英文と会談を持ちました。
②王冠:会談には大綬章受賞者を含む台湾の多くの名士たちが出席しました。台湾政府の声明は「スピーカー・ペロシの台湾訪問をアメリカ議会の「台湾支持」の忠実な証として高く評価し、台湾の人々はそれを熱烈に歓迎する」というものでした。
③王冠:ナンシー・ペロシはアメリカの政治家の中でも最も反中国タカ派として知られています。その反中国活動歴は今から30年前にまで遡ると彼女自身が公言して憚りません。
④王冠:なぜ、今、不必要かつ根拠のないペロシの台湾訪問が強行されたのでしょうか?それによって蔡英文は台湾の利益に貢献したのでしょうか?それとも損なったのでしょうか?
⑤吳昆財(国立嘉義大学歴史学教授):いわゆる「脱中国化(desensitization)政策」です。それが、台湾が台湾であるために必要不可欠な台湾のアイデンティティと価値感を徐々に損ないつつあります。
⑥武之璋(台湾史学研究者):民主進歩党(以下、民進党と記述)と、特に蔡英文が推進する脱中国化政策は、つまり民進党がより多くの票を獲得するための政策として使われているのです。
⑦王冠:蔡英文と民進党は、教育・教化を通じて台湾の人々の間に分離独立思想を普及させることに努めてきました。2008年、民進党前党首の陳 水扁は、台湾を一つの国として国連のメンバーに加えよという要請をしましたが、その要求は即刻国連によって退けられました。
⑧王冠:2016年、総裁に就任した蔡英文は就任以後、あらゆる局面において徹底的な台湾の脱・中国化を推進してきました。
この脱・中国化というコンセプトはたいへん興味深いものですが、西側の友人にとってほとんど馴染みのないコンセプトだと思います。
⑨王冠:蔡英文と民進党が過去数年間に、おそらく過去10年間にどのように「一つの中国」のコンセプトを徐々に損ない、台湾と台湾社会の脱・中国化を進めてきたのか、雷倩さん、わかりやすく説明していただけますか?
⑩雷倩:脱・中国化政策はある長期計画の一部なのです。第一段階では台湾の民族自決権(個々の民族集団が自らの意思に基づき、その帰属や政治組織、政治的運命に決定権を持つ)を確保にするために台湾が中国から独立し、中国本土とは違う民族であると自覚する事が必要だといかにも尤もらしく宣伝します。
⑪雷倩:次に、さらに長い時間をかけながら台湾と台湾人のアイデンティティを再定義していくというのです。そのために彼らが採用している最も重要な戦略は中国文化、中国語といった中国遺産の重要性を社会の中で希釈し、忘れさせていくという方法でした。
⑫王冠:滕教授にお聞きします。長期的に見て、この脱・中国化政策がもたらす損失はどのようなものがあると考えられますか?
⑬滕建群:蔡英文と民進党の意図するところは、中国と台湾の間の伝統・歴史・文化に非常に悪い影響を与えていると思います。私は今までに台湾を二度訪問しました。
⑭滕建群:そこで地元の台湾の人々がやはり中国人であり、中国文化継承を望み、実際に盛んに中国本土の人々と交流していることを確認できて大変嬉しく思いました。しかし、蔡英文と民進党の脱・中国化政策はそれを損なうものです。
しかし、彼女の試みは必ず失敗に終わることでしょう。
⑮滕建群:なぜなら人々は今でも心から中国の伝統や文化を愛し、継続したいと思っているからです。「一つの中国」は台湾と中国本土の人々の地と肉の中に生きて息づいています。中国の根本だからです。
⑯王冠:雷倩さん、蔡英文の脱・中国化政策と、彼女の前任者である民進党全党首・故陳 水扁が提唱し続けてきた文化的独立政策を比較するとどうですか?違いがありますか?あるとすればそれはどういうものですか?
⑰雷倩:その質問をしてくれたことに感謝します。陳 水扁は国民党が与党だった時代に民進党党首になった人物ですが、引退後、機会あるごとに自分は日本と深い繋がりがあると表明し、自分は日本人だとさえ公言しました。
⑱雷倩:そこに私たちは陳 水扁と蔡英文に共通する非常に強い日本コネクションを見ることができます。
※日本と台湾の深い連り
⑲雷倩:そして彼らは自らの中国人としてのアイデンティティを否定しています。従って彼らのリーダーシップの下では、すべての教科書、カリキュラムが変更されることになるでしょう。そしてそれを通して台湾社会全体の脱・中国化が強行されるでしょう。
⑳雷倩:一例を挙げると、現在、台湾全土で日本のアドバタイジング(広告・宣伝・コマーシャル)が氾濫しています。テレビをつけると真っ先に眼と耳に飛び込んでくるのが日本のアドバタイズメントなのです。こんなことは今までなかったことです。
㉑雷倩:さらに今、学校から中国語の試験を全て廃止するという政府の計画が進行中です。学校で何か書こうとする時、もう中国語で書けなくなるのです。学校だけでなく、市民生活でも、会社でも、役所に書類を提出するときでも中国語が書けなくなるのです。
㉒雷倩:このように、台湾独立運動の影には非常に強力な日本コネクションがあるのです。単に中国本土からの独立というのではなく、実際は日本化した独立国台湾(植民地)になるということです。この強力な日本コネクションを見落とすと、あなたは台湾独立運動の重大な本質を見落とすことになるのです。
㉓王冠:滕教授、それについてどう思いますか?
滕建群:過去の10年間、少なくとも民進党が政権を取ってからというもの、台湾の人々は政府が独立に向かって動き出していることを感じ取っていると思います。しかし、私はその試みが成功するとは思いません。
㉔滕建群:なぜなら、そこに至るまでに国連決議案や中国の憲法といった高い法的障壁が立ち塞がっているからです。脱中国化・日本化はただただ台湾に混乱と困難をもたらし、その試みは失敗に終わるでしょう。
㉕滕建群:なぜなら私たちには中国人でいたいという強い意志があり、中国人として団結する能力が備わっているからです。
王冠:民進党の戦略は、1949年台の中国の内乱の結果として生じた分裂という政治的状況をフルに悪用したものです。
㉖王冠:そして今、台湾の人々から社会的・文化的・政治的中国性を奪い去ろうとしているのです。そして台湾独立運動はアメリカからの強力な支持によって成り立っています。
㉗王冠:アメリカ合衆国戦略国際問題研究所(CSIS/ Center for Strategic and International Studies)は台湾独立運動の最も忠実な支持組織の一つです。その見返りとして台湾はCSISに巨額の寄付金を払っています。台湾政府がCSIS最大の寄付者の一つと言っても過言ではありません。
㉘王冠:CSISのウェッブサイトによると、台湾はCSISに20万US$から50万US$の寄付をしています。この数字は出典がCSIS自身なので間違いありません。
㉙※実を言うと、CSIS最大のドーナーは(本国アメリカ合衆国に並んで)日本政府なのです。その投資額は台湾のそれをはるかに上まる。これに限らず、欧米帝国主義シンクタンクと日本政府のつながりは非常に強いのです。
㉚王冠:また信頼のおける政府組織が「アメリカの複数のシンクタンクへの台湾政府の寄付はあらゆるところに遍在するが、その詳細は闇に包まれている」と報告しています。ワシントンの五大シンクタンク:ブルッキングス研究所(Brookings Institution)、
㉛王冠:アメリカ進歩センター(Center for American Progress)、新アメリカ安全保障センター(Center for a New American Security )、CSIS、ハドソン研究所(Hudson Institute)の全てが※台北経済文化代表処(TECRO)から巨額の寄付金を受け取っていますが、
㉜王冠:いずれも利害関係の詳細についてコメントすることを拒否しています。
※台北経済文化代表処(TECRO)は世界各国に支局を持つ台湾ロビー事務所。写真は駐日台北経済文化代表処(東京港区白金台)
㉝王冠:台湾ロビーはアメリカの政治家たちに働きかけることも忘れません。国際政策センター(Center for International Policy)の報告によると、台湾ロビーはナンシー・ペロシの事務所に2019年の夏だけで18回もコンタクトを取っており、密かに今回の台湾訪問をアレンジしていました。
㉞洪秀柱(中国国民党全党首):民進党が複数のPR会社を通してナンシー・ペロシへの接触を始めたのは2018年のことです。このために民進党は49,377US$を使いました。
㉟王冠:誰であれ、給与額の根拠がさっぱり理解できないのに、それを理解するのは困難です。
台湾の住民:彼女はただアメリカの命令に従っているだけです。どうして彼女を「抵抗の人」と呼ぶことができるでしょうか?
㊱黃智賢(中國電視公司キャスター):アメリカ合衆国は台湾と中国本土が統一されていないという政治状況をよく知っており、またそれがアメリカにとって高い利用価値を持つことを知っています。台湾はアメリカの忠実な番犬なのです。本当に情けないことです。
㊲雷倩:創設以来、常に民進党はワシントンに向けて民主主義派、進歩派の顔を演じてきました。それは大変都合の良いことでした。特にアメリカ民主党のパートナーとして大変都合が良かったのです。
㊳雷倩:アメリカと台湾は共に民主主義的価値を分かち合う最高のパートナーであるという最近のレトリック・ナラティブにピッタリでした。しかしながら、台湾の人々は、実際に蔡英文のやっていることが180度、それと反対であるということをよく知っています。
㊴雷倩:それは民主的でもなければ進歩的でもありません。
王冠:どうしてそのようなことになるのでしょうか?分かりやすく説明してください。
㊵雷倩:蔡英文が総裁になった最初の任期中、彼女は台湾の人々に対して自分は穏健で、台湾海峡の現在の現状を平和的に維持していく能力がある人のように見せかけていました。
㊶雷倩:それは過去の一時期、彼女が国民党の安全保障会議のメンバーだったこともあって、その辺りの要領を心得ていたから簡単でした。ところが二期目になって、彼女は突然豹変しました。民進党政府は政敵を弾圧する法律を作り始めました。
㊷雷倩:主要な政敵はもちろん国民党ですが、その他の野党も標的になっていました。例を挙げると、政党資産法を成立させ、野党の資産を没収できるようにしたことです。国民党と国民党アフィリエイトのありとあらゆる資産を没収できるようにしたのです。
㊸雷倩:傍系親族にまで及ぶ想像を絶する広範なダメージをもたらしました。また野党がCTIなどのメディアにアクセスすることを禁止しました。その他に農業土地協会の資産を没収しました。農業土地協会は清朝にまで遡る伝統ある協会です。
㊹雷倩:蔡英文がやったそれらの全ての政策が全世界に、少なくとも台湾の人々に、彼女の唱える民主主義も進歩主義も実はスタジオの書き割りの絵にすぎないことを示したのです。けれどもペロシが台湾に来た時、ペロシが見たのはその美しい書き割りの絵だけでした。
㊺雷倩:現実の世界では、台湾の人々は民進党政権が打ち出すさまざまな恐ろしい全体主義の実態を日々経験させられているのです。民主主義なんてとんでも無いことです。進歩主義なんて聞いて呆れます。ただ言葉だけの見せかけ。しかし、たとえ見せかけであってもアメリカにとっては都合が良いのです。
㊻雷倩:ただ美しい書割の絵を見て微笑みを浮かべ、現在の民主党政府に弾圧されている台湾の人々の現実の苦しみを見て見ぬフリすればいいのですから。
王冠:滕教授、雷倩さんが今話してくれたように、蔡英文と民進党とワシントンの間のご都合主義が本質だと思いますか?
㊼滕建群:民進党は言葉を操るの上手ですね。党の実体を隠蔽するために民主主義、自由、人権などといった「キレイな」言葉を多用し、民衆にアピールする効果的な演出をします。それは台湾の人々を欺くための偽旗であり、ワシントンの支援を受けるための偽旗です。
㊽滕建群:ですから、全ては基本的に民進党が、特に蔡英文が演じるするドラマなのです。
王冠:ナンシー・ペロシが台湾を訪問した時、蔡英文の手の内にはどんなゲームのカードがあったのでしょうか?
㊾滕建群:ナンシー・ペロシの台湾訪問で象徴的な効果を狙ったのでしょう。つまり、民主主義の価値を分かち合う良きパートナーである台湾とアメリカの関係は非常に親密でうまくいっている。
㊿滕建群:アメリカのサポートは万全である。その演出によって多くの人々の注意を惹きつけ、より広範な人々の支持を集められると考えたのでしょう。しかし、彼らの民主主義は偽物であり、もちろん台湾の人々のためにもアメリカの人々のためにもならないのです。
51. 王冠:雷倩さん、あなたは、それは華やかな政治劇のように見えて人々にとっては損失以外の何者でもないと言いました。どうしてでしょうか?
雷倩:三つのパースペクティヴがあります。まず、政治的印象操作というパースペクティブがあります。
52. 雷倩:それによって蔡英文は人々の間で極悪な女だという悪評を得る一方で、反対に西側諸国からは大きな支持を得ました。しかしながら、現実には彼女と民進党の政策に反対している人々がその犠牲となっているわけです。それぞれのパースペクティブは非常に異なっています。
53. 雷倩:まず民進党から弾圧を受けている人々について話すことにしましょう。彼らは国際社会が彼らの現実の苦しみに気づいてくれることを期待していました。そのためにありとあらゆるキャンペーンを展開して国際社会の注意を喚起しようとしました。
54. 雷倩:ところが、ナンシー・ペロシが台湾に来てやったことと言えば、台湾の民主主義は素晴らしい!民進党の成果はすばらしい!と絶賛したことでした。もちろん嘘の絶賛です。真実の声を届けたくて闘っている人々、現実に苦しんでいる人々の心を泥靴で踏み躙ったのです。
55. 雷倩:さらに、そもそも蔡英文は台湾海峡の現状維持を問題なく確保できる人物という鳴り物入りで登場した人物なはずでした。
王冠:しかし、蔡英文は毎日のように台湾海峡を危機に晒していますね。
56. 雷倩:まず、現状維持の意味をはっきり定義する必要があります。私たちはいつも蔡英文に、ほとんどの人々にとって現状維持とは平和の維持であり、台湾海峡の安定であると言い続けてきました。
57. 雷倩:ところが今は、逆にそれを口にする人は誰でも爪弾きにされるようになり、人々は戦争に向かって大規模に動員させらています。今、政府が広めているのは「見なさい!中国本土は私たちに対してこのような軍事訓練を行なっているよ。中国という恐ろしい狼が私たちを狙っているよ。」
58. 雷倩:「私たちは政府の指示に従って団結して戦わなければならない。戦わない者は中国のスパイだ!」というナラティブです。テレビのニュース、新聞のフロント・ページに毎日、このナラティブが踊っています。
59. 雷倩:正義を望む者は買収され、平和を希望する者は弾圧され、人々は戦争に動員させられています。
王冠:台湾に向けたアメリカの政策的曖昧さは今、二枚舌戦略と偽善に変わりました。アメリカは台湾と中国を封じ込めるための不沈空母として利用しようとしているのです。
60. 王冠:それは冷戦以来、ずっと続いているものですが、アメリカは蔡英文と彼女の民進党が政権を得たことで絶好のチャンスを得たのでした。蔡英文はアメリカの二つの政権を通して今までに25件もの武器輸入契約を結び、アメリカから武器を買うために20兆US$を使いました。
61. 雷倩:蔡英文はすでに二人の子飼いの後継者を擁しています。そして、誰も阻止しないでいると、次の恐ろしいキャンペーンが実行されてしまうでしょう。そのキャンペーンとは❶中国と戦おう!❷台湾を守ろう!というものですが、この二つの間には恐ろしい秘密が隠されているのです。
62. 雷倩:つまり、台湾を守るためにアメリカと日本が駆けつけてくれる。だから、私たちは大船に乗った気持ちで中国と戦えるんだというものです。実はこの中間の部分が実質化されないとキャンペーン全体が瓦解してしまいます。
63. 雷倩:だから、私たちは今、日米の軍事的および非軍事的(プロパガンダ)行動の活発化をクリティカルなターニング・ポイントとして目撃しているわけです。しかし、実際の過程を考えた時に、台湾が悲惨な戦場になることが明らかになります。
64. 雷倩:ですから今、それを人々の幅広い議論の場に載せていく必要があるのです。もし、今年中に変化を期待できなかったら、その変化は2024年の総選挙の時に現れると思います。
王冠:滕教授、蔡英文の二人の後継者は今後も蔡英文の路線を継続していくのでしょうか?
65. 滕建群:蔡英文と彼女の二人の後継者は蔡英文の路線を継続していくものと確信しています。蔡英文は今後も得意の偽りの印象操作で、台湾が中国に対抗しうる競争者であるという印象をアメリカや他のアジア太平洋地域の国々に焼き付けて、より多くの国々をこの紛争に引き込もうと努めるでしょう。
66. 滕建群:アメリカはアメリカで台湾を中国封じ込めの道具として最大限に利用しようと努めるでしょう。ですから、たいへん複雑な様相を示してくるでしょう。しかし、蔡英文は非常に印象操作に優れていますから、その路線を継続するでしょう。
67. 王冠:今年の三月、蔡英文は台湾軍はアメリカ合衆国州兵と合同軍事訓練を行う計画があると発表しました。蔡英文が軍事に莫大なマネーを注ぎ込む一方で、台湾の多くの人々はその日の糧を得るのに苦しんでいます。
68. 台湾市民:政府の役人は宮殿に住んでいて、私ら庶民の苦しみなんて少しもわかっていないのです。私は蔡英文にそれが言いたい。
王冠:台湾特集をご視聴いただいてありがとうございました。王冠でした。
(了)
オリジナル動画:
69. 解説:このCGTNの動画は8月初めにアップされていたもので、私は3日目にはその全訳を終え、すぐに紹介するつもりだったのですが、台湾の脱・中国化(日本化)という非常に気になることを少し調べているうちに、その一筋縄ではいかない日台関係湾137年あまりの凄さに私は途中で座礁してしまいました。
70. いずれそれを紹介したいと思いますが、そうこうしているうちに台湾情勢がますます危なくなってきました。理解する重要な一つの前提となると思ったので、遅ればせですが、本編をスレッドしました。
71. 8月のナンシー・ペロシ訪台だけでは足りず、あれから前国務長官のマイク・ポンペオが台湾を訪問、そして議員団訪台がアメリカの挑発が続いています。
72. 彼らが台湾に行ってどういう話をしているかというと、これはNIKKEIの記事ですが、なんと中国を攻撃するためのアメリカの武器・半導体を台湾(つまり中国)でアッセンブルするという相談なのです。
73. これは例えば中国がアメリカを攻撃する武器を作る工場をアメリカのお膝元プエルトリコに作るようなものだといえば、わかりやすいでしょうか。そして実際に台湾戦争を想定したアメリカ軍の演習がますます盛んになっています。
74. これを裏付けるようにアメリカ両院で対中国戦争を想定し、ペンタゴンの武器購入をさらに大幅に高めるための法案を可決。おかげさまで軍事産業株がまた上がりました。
75. アメリカ国務長官アントニー・ブリンケンは
「中国は台湾統合を急いでいます。私たちは今までのステータス・クオ政策から積極的戦略に切り替える必要があるのです」
と述べました。
76. このアメリカの動きを止めるために中国に残された道は速攻48時間台武力湾制圧以外にないとメディアも煽っています。さて、中国は本当に台湾統合を急いでいるのでしょうか?
77. 習近平主席の声明は「台湾問題は中国人の問題であり、解決にあたるのは我々中国人自身でなければなりません。私たちはこれからも誠実に最大の努力をもって平和的統合に向かって前進していきます。しかしながら、それは武力行使の可能性を否定するものではありません。」
78.「私たちはあらゆる必要な手段を保持していきます」であり、それは2005年に制定された「反分裂国家法(Anti-secession Law)」と変わらぬ一貫性を持っています。つまり、中国は決して台湾統合を急いでいるわけではないのです。
79. 台湾を中国を攻撃するために武器を作る工場に変えるという有り得ないことが起きない限り、中国が武力を用いて台湾統合を急ぐことはあり得ないという意味なのですが、今、そのあり得ないことが起きているというわけです。
80. 今、台湾では中国との戦争に備えて目に見える形で具体的な準備が進んでおり、日本も2027年を目処に中国との戦争を目指してその準備を加速しています。
81. バイデン大統領は中国の半導体産業で働くすべてのアメリカ人に対し、「すぐに仕事を辞めてアメリカに帰国しない場合はアメリカ市民権を抹消する」という声明を出しました。
82. 突然の労働者大量撤退は中国の半導体ビジネスに大きな打撃を与えると予想されます。また中国に向けた半導体の最新技術輸出を禁止しました(中国以上にアメリカに打撃を与えるはずですが)。いずれにせよ、アメリカの挑発行為が今までになく加熱しているのです。
83. ロシアがウクライナに戦力を取られ、イランが上海協力機構に加盟してまだ日が浅く、BRICSの同盟関係もまだ未熟な今のうちに叩かないと手遅れになるということでしょうか。私たちは核戦争による人類滅亡の日にすぐそこまで近づいているのです!?
(了)💦
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