Thread by @gjmorley

雨傘運動以降の流れを把握する上で有用な記事です。筆者の結論には強めの理想論を感じますが、ファクト満載なのでどうぞ＞＞　香港・周庭氏らの逮捕が暗示する、追い詰められた中国共産党の末路 | 上久保誠人のクリティカル・アナリティクス | ダイヤモンド・オンライン diamond.jp/articles/-/245…

記事の末尾から＞　

たとえ暴力を行使して脅しても、グローバル時代には、世界中から厳しい視線が注がれ続ける。自由を知った人たちは決して屈することはない。権威主義体制はそれを抑えるすべを持っていないということだ。

続けて記事の末尾から＞

　アグネスさんたち香港の人々に強く訴えたいことは、たとえ長い時間がかかっても、「最後に自由は勝つ」ということだ。それは、古今東西の歴史がすでに証明してきたことである。

↑　これは資本主義・グローバリズムを性善説でとらえるかどうかで見方が別れるところです。中国は改革開放路線を謳いましたが、本質的な改革も開放もなされず独裁のまま国家資本主義へと進化していきました。それは西側世界の利益とも合致していたので言わば「グローバリズム」が作られていった

その背景には中国の当時タダみたいに安い労働力に企業が国境を超えて群がることを「これこそ自由経済だ」と倫理ロンダリングしていた過程も同居していたわけです。中国の独裁と人権蹂躙を関節・直接に「うながした」のが欧米であると見ることさえできる。

中国政府がわんぱくにさえ振る舞わなければ「平常運転＝business as usual」で民主主義陣営の国々は中産階級がやせ細り、全世界の資産はピケティ的な展開で「トリクル・アップ」。どっちみち持続不可能な領域に全世界規模で突入していた可能性も。その中で中国政府が内なる構造上の脆弱性を覗かせ

香港をつぶし、ウイグル・チベットを蹂躙し、同時に独裁体制を強め、パラノイアに突き動かされ、リテラシーの低い悪手を重ねているとの読みも成り立ちます。しかし本質的に中国政府は天安門事件の頃からそれほど変わっていない。その体制を温存、いや増強させてきたのは

欧米による甘やかし（すなわち中国人民そのもののグローバルな搾取）、欧米諸国による「みてみぬふり」、日本からの気前の良い「性善説・日中友好」の大義名分を借りた巨額ODA、技術移転、低姿勢外交、そして最終的には依存。

デカップリングしたら双方が大やけどするほどサプライチェーンが相互依存するところまで「市場の原理」まかせで「最適化」したのって…バカだったんですか？と後の人に言われることに。

もちろん1946年にマンハッタン計画の全部を複写してソ連政府にプレゼントするのとファーウェイ5Gをアメリカの隅々まで置くのはリスクの度合いが異なります。ただ、ソ連の時代に「政冷経熱」なんてなことをやっていたらどうなったんだろう？と想像してファンタジーを味わっているところです。

トランプ政権の米国内「レイシスト統治」にはけして同意できない一方、ポンペオ国務長官が日々気持ちよさそうにあげつらう中国の落ち度にはいちいち「いいこと言うなあ。もっとやれ」と声援を送ってしまっている自分がいます。反中でも中国人嫌いでもなく、中国共産党の一党独裁が持続不可能であり、

中国は民主化する以外に明るい未来はないと思っているのです。しかしかりに中国で人民が蜂起し、ベルリンの壁、いや長城が決壊するようなことがあった場合（三峡ダムの決壊は横において）無血で体制が変わる保証はないとも思っています。中国が少なくとも魏・呉・蜀そしてウイグルスタンなどへと分裂…

21世紀最初の核兵器が内乱で使用されるといった悪夢へと想像がぶっ飛ぶこともあります。混乱の中、やぶれかぶれになった北朝鮮が南侵。東アジアから無数の難民が日本に押し寄せ、時の「気の良いおじさん」内閣が対処法をあやまり、海岸線沿いにできた巨大難民キャンプからは一夜にして半数が消え…

とそこに行く前に、とにかく中国共産党は確かに存続可能性が疑わしい水域にまで矛盾を抱える状態になっている。しかし今の今「血の粛清・第二次天安門事件」という手に出てしまうリスクはあると思います。アメリカの大混乱は、そのような空白を提供していますし、

「バイデン政権が発足する前にやることをやってしまえ」と習近平体制が判断する材料もある。このあたりが微妙なバランスになっているのではないかと推測しています。とするならば、ポーランドのワレサ氏や南アのマンデラ氏がすれすれの交渉を続けながら体制の変革を促したあれらの事例がヒントに

なるのではないかと思っています。要約すると
（１）国際社会が真剣に注目しているのだというコンセンサスを維持する
（２）メディア露出が続く。その中で宿命的ですがフォトジェニックなリーダーたちが発信を続けることが重要です

（３）中国の独裁体制のイメージがダウンするにつれ、一部の国際企業・大資本が「Divest＝資本引き上げ」を始める。これは株主へのリップサービスあたりから始まるのですが、資本主義の中では連鎖する傾向があります。これが南アのアパルトヘイト体制にはとても痛かった。

（４）中国政府が国際社会を納得させるため、目に見える譲歩を余儀なくされる。これはとても大雑把に言えばソ連のゴルバチョフによるグラスノスチ・ペレストロイカに相当します。ただそれをやると、記事にもあった「無謬性」が崩れ、中国本土の中でも反対の声を上げて良くなってしまう。

（５）そこから先はけっこう見通せると思います。ソ連でグラスノスチ・ペレストロイカを行ったタイミングが遅すぎたのか、それともソ連の体制が金属疲労を起こして改革をやっても手遅れだったのかは、さまざまな専門家の見解が分かれるところですが、まあいったん氷が溶けちゃうと、あとはね…

結論として、香港の自由のために立ち上がっている人を応援し、発信を拡散し、日本では地上波テレビで頻繁にアップデートを扱うように要請すること（実際に香港や中国の人権が扱われた瞬間、みんなで視聴率を上げるぞ作戦も）などなど、このトピックをホットにし続けることが重要かと思い中です。

また、クリエイターが果たせる役割も結構あると見ています。香港民主化に関する歌やアートワークなどをいろいろと作り、中国本土の若い世代が納得するようなメッセージへとパッケージすること。替え歌、漫画、ラップなどミーム化しやすいネタが拡散すればするほど人海戦術やAIの検閲をすり抜けます。

参考事例はたくさんあります。要するに民主主義世界から中国本土の人々に風通しの良い笑いと「イマジン」を提供する動きです。それがチリツモでじわじわ＞

Dozens of Designers Work in Shifts to Create Hong Kong Protest Art. Here Are Some Examples of Their Work
time.com/5679885/hong-k…

追記いたしますと、勘違いも含めてポップ・ミュージックやポップ・カルチャー、アニメなどが政治的威力を発揮することもよくあるんです＞＞　　トランプ氏集会を偽予約で妨害 Kポップファンの政治意識に注目 afpbb.com/articles/-/329… @afpbbcom

これも＞　【解説・まとめ】2019−2020年香港抗議デモアート　subculture.at/art-of-the-201…

香港デモが生んだ「プロテスト・アート」保全の取り組み afpbb.com/articles/-/303… @afpbbcom

日本のシンガーソングライターの皆さんに夢のある話をすると、ビートルズのジョン・レノンは1960年代のベトナム反戦運動に強くコミットし、いろいろな名曲を作りました＞

ビートルズ「Come Together」の原点は選挙のスローガン？ 50周年を迎える『Abbey Road』収録曲の裏話 - udiscovermusic.jp/uncategorized/…

歴史的な瞬間をもたらすスパークを、あなたの作曲した「イマジン」で提供してみない？…というお話ですね。直接的な歌詞やメッセージではなくても曲そのものが奥まで染み込んでいったのがビートルズでした。

#StandWithHongKong

今北の方のために補足すると、中国本土では香港に関する報道が著しく制限されており＞

【解説】　香港デモ：中国本土ではどう報じられている？
bbc.com/japanese/featu…

その歪んだ報道を元に中国本土の若者はかえって愛国心と共産党への忠誠心を燃やす展開になりがちだとの声も。まあ、だからこそ直接対決よりも音楽やユーモアの方が説得力を持つ局面ではないかと思っています＞

反発と羨望が入りまじる「香港デモ」中国社会の複雑な受け止め方
gendai.ismedia.jp/articles/-/660…

日本でも一部の議員が声を上げています。有権者が応援すれば議員のマジョリティーが声を上げる可能性が見込めます。それでも既得権益（中国への経済依存）に配慮してだんまりを貫く議員には次の選挙で懲罰が。

周庭氏ら逮捕、超党派議連 政府に“捜査共助拒否を”｜TBS NEWS news.tbs.co.jp/newseye/tbs_ne…