きょう11日、原かれんさんが率いる新チームM( #原チームM)の新公演初日がありました。公演名は #恋は突然やってくる。「恋」というキーワードを軸に、練りに練られたセトリを披露しました。原チームMのカラーも濃厚に反映。ごく簡単に新公演初日の様子をご紹介します。
※写真=(C)朝日新聞社
第一次ナンバトル以降、少人数の6グループで活動していたNMB48ですが、今年初めの「大組閣」で、再び3チーム制に回帰。公演に出るにも競争があるという厳しい環境のもと、3チームに振り分けられたメンバーさんたちは新公演に向けて短期決戦の修練を積んできました。
原かれんさんをキャプテン、安部若菜さんを副キャプテンとする新チームMは、「バラエティー事業部」(安部さん談)たる初代M時代からの伝統を受け継ぎ、才知あふれるメンバーの集まり。
公演名やセトリもさぞセンスのいいものに……というファンの期待。メンバーさんたちにも緊張の色がありました。
新公演初日の空気。いつ味わっても、よいものです。
ファンの人たちのわくわくした感じ。NMBの歴史の節目を目にする高揚感。同時に、思わぬハプニングも起きがちな初日ステージ。推しがちゃんとつとめあげられるかというやきもき……。
同じ時刻、メンバーさんたちはステージ直前の、最後の調整。
舞台裏から漂う張り詰めた空気。気合を入れ直す声。背中をたたく音。「自分たちはやりきった。あとはファンの人たちを信じよう」という言葉。メンバーが替われど、そこには変わらぬ緊張の光景があります。
開演。いまだ暗いステージ上に響く靴音、一人ひとりにスポットライトが当てられ、静謐な空気のなかに、原かれんさんの「原チームM、いきます!」という第一声が響きます。
原チームMがセトリ1曲目にもってくるのはなんなのか。1曲目には、この公演をどんなものにしたいか、チームMはどんなチームなのか、という理念が象徴的に込められているはずで、何よりファンの人たちが刮目して待つ瞬間。
1曲目は、「RESET」でした。
※写真=(C)朝日新聞社
「RESET」はAKB48チームKの「『RESET』公演」の1曲目でもありました。
2009年の「組閣」で各チームが初めて大規模に改編されましたが、その改編後最初のチーム公演となった歴史があります。今でこそ「組閣」は珍しくありませんが、当初は大きな戸惑いをメンバーさんにもファンにも与えたようです。
組閣は単なるメンバー入れ替えではありません。メンバー同士が同じチームの中で築いてきた関係性があり、ファンと一緒に作り上げてきた気風や文化があり、それらは一朝一夕に成るものではありません。
特にナンバトルというひょんなきっかけで生まれた6グループの団結と特色は目を見張るものでした。
「♪風を入れろ! 今日からは新しいわれらがチームM」
「RESET」という曲では、環境を一新することで「慣れ」を脱却する狙いが語られています。
新チームMが、ひいてはNMBのメンバーが、組閣をどうとらえ、新チーム制のもとでどんなアイドルをやっていくかという決意を表す曲であったなと感じます。
聞けば、この曲をセトリに入れたいと案出ししたのは副キャプテンの安部若菜さんだそうです。
古くからのAKBファンにとっては懐かしく、新規のファンにとっては新鮮に届くこの曲を、これからのNMBを作っていく決意とともにセトリの冒頭に据えた狙いとセンスは、さすがに安部さんだなと思います。
投稿を開始して1時間、まだセトリ1曲目です。
まだ簡潔なレポートがマイペースにダラダラと続くので、お忙しいかた等はあしたにでもまとめて読んでいただけると幸いです。
この公演レポ終了後、原CAPと安部若菜副CAPの初日公演終了後のインタビューをご紹介しますが、セットリスト会議含め、あらゆる場でメンバーさんたちは自らの意見をものすごく出してきたようです。安部さんいわく「想像してたのより100倍多かった」。公演をいいものにしたいという情熱のゆえ、
一方ではメンバーひとり一人に思い入れの曲があり、それを整理してセトリに落とし込むのは想像以上の難事だっただろうなと想像します。
でも議論百出、侃侃諤諤の議論のすえに何かを生み出せるのも大チーム制のもとならではの営みやも知れません。キャップ、副キャップは大忙しでしょうけども…。
2曲目。この調子で硬派な選曲が続くのかなと思っていたら、がらっと雰囲気を変えて「夏の催眠術」。
夏の催眠術って…
季節はまだ冬ですよ…と思いながらファインダーをのぞくと、そこには一足先に夏がきてました。
そう、手練れのMメンの表現力にかかれば、冬を夏にしてしまうくらいたやすいこと…
きょう出演したのは、原かれん、安部若菜、梅山恋和、川上千尋、塩月希依音、上西怜、出口結菜、堀詩音、本郷柚巴、前田令子のみなさん。それぞれ自分の強みをもち、自分の世界をもつメンバーさんたち。それが集まったときにバラバラ感になるんではなく、魅力の掛け算になっているのはさすがでした。
2曲目、「夏の催眠術」。アイドルらしさあふれる曲です。まだ寒い季節ですが、夏の昼下がりにまっすぐな海岸線を疾走するワゴンが目に浮かぶMのみなさんのパフォーマンスです。
かわいい系統の曲をもってくることで、曲のギャップでお客さんをかき回すという、いたずら心あふれるセトリ。
「夏の催眠術」って曲ですが、山田菜々チームM時代のM曲のひとつです。
今は懐かし、この曲に合わせて当時のMメンがCUPSチャレンジをするというこんな企画もありました(もう8年前か…)。当時のチームMの雰囲気をよく表した曲でもあるのです。
チームMの伝統に対するリスペクトをちゃんとこういうところに入れ込んでくるあたり、「伝統と革新」という裏コンセプトを感じさせ、早や2曲目にして「実に練られたセトリ…」という感想を抱きましたが、それはたぶんファンのみなさんも同じ。客席の高揚感がもろに伝わってきました。
驚くことにまだセトリの紹介2曲目なんですね……
3曲目、「恋愛サーカス」。夏の催眠術にかかって、ほわ~としている客席は、ここからまたコミカルな曲世界に引きずり込まれます。まさにサーカスのような曲芸めいた曲展開。AKB48のチームB曲です。

※写真=(C)朝日新聞社
最初のMC。新公演名『恋は突然やってくる』を発表。原さん。「推しメンに皆さん恋してくださってますか? この公演は突然ビックリするくらい恋しちゃうかもしれません。たくさん観てください! そして“はじめまして”の方にも劇場公演にまた来てほしいなっていう気持ちも込めています!」
(C)NMB48
公演中盤、堀詩音さんが「恋」を公演名にうたった狙いを補足しました。要約すると、
・恋はアタマでするものではなく、落ちるもの。つまり不可抗力。
・この公演で「恋」に落ちてほしいという狙い。
……とのことです。
つまりはファンの感性を直接つかみに行き、抗いがたいほどの魅力で勝負する狙い。
一方、ここまでのセトリ編成からみてとれるように、そこにはファンの気持ちを引きつけるための仕掛けや論理が埋め込まれており、客席を「恋」に落とし込むための基礎工事はしっかりなされているのでした。
感性と論理で勝負するチームMのカラーが見事に公演名に表れていると感じました。
改めて、冒頭の「RESET」。フォロワーさんから教えて頂き思い出しましたが、山田菜々さん、藤江れいなさんが率いた旧チームMの「RESET公演」(2014~16年)の冒頭曲でもありました。
あのチームMが甦った。でも、過去と同じことはしない。その二つのメッセージを同時に届ける、見事な選曲でした。
「RESET」「夏の催眠術」「恋愛サーカス」の3曲で旧チームM時代からの伝統とともに、新チームMのもてる表現力の幅を大いにアピールしたところで、前田令子さん「ユニットコーナーが復活しました!」と宣言。
ユニットコーナー1曲目。「逆転王子様」
梅山恋和さん、原かれんさん、塩月希依音さん。
「逆転王子様」って曲は、AKBの旧チームK曲です。
衣装も振り付けもアイドル感があり……というか、梅山さん、原さん、塩月さんに似合い過ぎでした。
なんというか、レンズの向こうにアイドルという概念そのものがいる感じがしました。それぐらい曲とマッチしていた3人。
※写真=(C)朝日新聞社
こんなに「逆転王子様」にハマっているのに。
原さん塩月さんと本当の姉妹みたいに演じているのに。
梅山さん、本当に卒業しちゃうんですか?

…と何ともいえない気持ちになりながらシャッターを切りました。

「かわいいは切ない/切ないはかわいい」

広辞苑の教えるところです。

(C)朝日新聞社
これだけ完璧に「アイドル」を体現した逆転王子様ユニットを見られる時間があと少し…と考えると、きょうのこの舞台がアイドルのはかなさ切なさそのものにも感じられました。
周りがなんと言おうと、自分が価値あると信じるものを信ぜよという同曲のメッセージ。ユニット1曲目で涙腺刺激されました。
ユニット2曲目。「記憶のジレンマ」。安部さん、本郷さん、出口さん、堀さん。白い新衣装にしっとりした曲調。表情豊かな個性派の4人が曲の切ない世界に観客を引き込んでいました。
レッスタ経済編担当者としては、我らがわかぽん社長の、普段と少し違う雰囲気に引きつけられました。
(C)朝日新聞社
3曲目。上西さん、川上さん、前田さんによる「 She’s gone 」。大人っぽい雰囲気で、前2曲とはまた違った空気感をもたらします。
衣装は赤いドレス。前曲の白基調から、眼を射る鮮やかな紅に。曲調だけでなく視覚の面でも変化に富むセトリです。
さてユニットコーナー3曲。
これもフォロワーさんからのご教示、1曲目。「逆転王子様」は、これも山田M、藤江M時代のRESET公演の公演曲でした。
Mの伝統というかDNAが全体曲にもユニットにもちりばめられた胸アツな構成。
声を出せない客席からは、大きな心の喝采が送られている空気でした。
後半は再び全体曲。「ゼロサム太陽」。公演名の由来ともなった「恋は突然やってくる」というフレーズが歌詞にある「恋は災難」。続いて「摩天楼の距離」、「ハイテンション」。
MC。「メンバーの意外な面」。
川上さんがすぐ人をつねるとか、出口さんの底抜けな明るさが、心身ともにきつかったリハ期間にあって意外(?)にもメンバーみんな支えになったとか……。そんな話が交わされてのち、
原さん。「私が『こうしましょうか』と提案すると前田の令子さんが、いつも一番大きな声でお返事くれる。先輩なのに……」
前田さん。「私が気持ちの面で一番支えられるのは返事だから」
前田さんなりの、後輩キャプテンへのアシストだった模様。期せずして客席から拍手。
続いて川上千尋さん。「劇場に見にきてもらえるのはこのご時世、当たり前ではなく、幸せなことです。せっかく来てもらえたのなら、私たちのパフォーマンスで元気になって帰ってほしい。明日またいいことがあるかも知れない、と思ってほしい。そんな幸せを届けていきたい」
「明日またいいことがあるかも知れない(=だから前を見て生きよう)」ってメッセージは、秋元さんが書く様々な曲の歌詞にみえる表現です。
先行き不透明のこのご時世だからこそ、胸に届く川上さんの言葉でした。
で、本編ラストの「Green Flash 」へ。

♪夕暮れが夜に変わる前に
今日のその悲しみは置いて行こう

長いコロナ禍。
「明日」は本当にあるのか。新公演は無事始まるのか。幕が開く瞬間までメンバーもファンも不安な日々だったかも知れません。

だからこそ、いつも以上に特別な初日。
言葉以上に、メンバーさんの目が語るものがありました。
アンコール1曲目は「恋のお縄」(AKB48チームZ)。本編だけで相当の運動量を要するセトリで、みなさん汗びっしょりでしたが、アンコール明けで疾走感あふれるこの曲。
冒頭の「てえへんだ」は、毎回違うメンバーが担当するそうです。
「恋のお縄」。メンバーのみなさん生き生き。

♪さあお前だけなんて 嘘はお止め…

DD気質のファンの方、じゃっかんうつむき加減で聴いたところあるんでは…
アンコール2曲目。「君のことが好きやねん」(「君のことが好きだから」の関西弁バージョン)。

もともとは2009年リリースのAKBのシングル「RIVER」のカップリング。10年のリクアワで2位を獲得した、今みると錚々たる顔ぶれの1曲。

公演後に原かれんさんにお聞きしたところでは、「君のことが好きやねん」を推したのは、他ならぬ原さん自身だったそうです。
アイドルソングの王道であり不朽の名曲であり、何より振り付けがかわいくてぜひともやってみたかった…!とのこと。
その振り付けとは、まるで鳥が羽ばたくごとくジャンプするこの1場面。この曲の一番の見せ場ですので、当然、弊アカウントもその瞬間を狙うべくカメラを構えます。
が、その瞬間。「えっ!こんなに高く跳ぶの?」
驚異の滞空時間と高さ。まるで本当に飛び立ったかと思いました。よって枠に収まらず。
この跳躍。なにより、新公演ってものがもつパワーそのもののように感じました。
「アイドルはね、ファンの方の応援があれば空だって飛べるんですよ」
そう言わんばかりの原さんの笑み。
学生時代、スピッツの「空も飛べるはず」をよく歌ったなあ…と、実にどうでもいいことを思い出しました。
「原キャプテン、この曲をセトリに入れてくれてありがとう」
何を隠そう、「君のことが好きだから」は弊アカウントがアイドルオタク界隈の仲間入りをしたきっかけの1曲(どうでもいい…)。
二度目のジャンプは失敗しないよう撮ろうと再びファインダーをのぞいたら、今度は涙で曇って撮れず。
胸を濡らした涙は海原へ流れるのがスピッツさんの詞世界ですが、いち会社員の弊アカウントの涙はカメラのファインダーを曇らすだけで、特に何の詩にもならないのでした。
「ああ、やだやだ、涙腺弱いオタクは」と思って客席をみると同じように目元を触っている人が。連帯感。
すみません、話がそれました。
アンコール2曲終わって、原キャプテン。「今日はTeamMのメンバー全員15人でステージに立つことは、このご時世でかないませんでした。ですが、パワーは持ってきました。他のメンバーも待っているので、皆さんも楽しみに待っていてくれると嬉しいです」
初日のステージに立てなかったチームMの仲間の悔しさも情熱も一緒に持ってきた、と原キャプテン。
本当にそうとしか思えませんでした。
この日を待っていたファンの気持ちと、見守った5人の思いが一緒になって、10人の背中を押していたと思います。客席から拍手なりやまず。
なりやまない拍手…と書きましたが、いちどなりやみそうになった拍手の音が、はっとしたように再び大きくなったのでした。
途中から大きくなった拍手は、今日ここにはいない5人に向けた分だったかも知れないし、15人ひっくるめた全チームMへの称賛だったかも知れませんが、
メンバーの気持ちに、同じように気持ちで反応するNMBファンのすてきなところを見た気がしました。
NMB取材歴11年半の弊アカウントも、初めて見る光景でした。
いや初めてではなかったかも……忘れているだけかも……(頼りなくてスミマセン)
その後にサプライズで、26thシングル「恋と愛のその間には」初披露。 Wセンターの梅山さんと上西さんに加え、安部若菜、石田優美、加藤夕夏、川上千尋、小嶋花梨、貞野遥香、塩月希依音、新澤菜央、原かれん、平山真衣、本郷柚巴、山本望叶のみなさん、さらに前田令子さん。
(C)NMB48
「恋と愛のその間には」初披露
※写真=(C)朝日新聞社
「恋と愛のその間には」初披露 その2
※写真=(C)朝日新聞社
「恋と愛のその間には」、かっこいいダンスナンバーでしたが…曲終わりのMCで小嶋花梨キャプテン、なぜか遠い目…
※写真=(C)朝日新聞社
曲の歌い出し直前。全員がセットポジションに入ったところで、マイクが「はっ!」という声を拾って客席が「?」となる瞬間があったのですが、声の主が小嶋さんだった模様。「沈黙に耐えきれなくて、つい声が…」と小嶋さん弁明。
※写真=(C)朝日新聞社
小嶋さん「ごめん」
上西怜さん「これから、この曲をするときは『はっ!』を曲振りにしようね」
小嶋さん「ダメダメ!」
ちょっとしたハプニングを流れるように笑いに落とし込む上西さん、見事でした・
甚だ簡潔でしたが、原チームM新公演の初日の模様でした。
なお、2月12日は貞野遥香さんがキャプテンを務めるチーム N の新公演が、19 日にはチーム BⅡ 研究生による新公演が初日を迎える予定です。
公演終了後に、原かれんキャプテンと安部若菜副キャプテンに感想をうかがいました(原さん安部さん、お疲れのところ、ありがとうございました!)。のちほど、動画でご紹介します。
新チームM公演「 #恋は突然やってくる」初日終了後、原かれんキャプテン@karen_hara315と安部若菜副キャプテン@_wakapon_に、セトリの狙いや感想などをお聞きしました(ありがとうございます!)。Mをどんなチームにしていきたいか。選曲の理由。新公演の楽しみ方…等々。ぜひご覧下さい!

• • •

Missing some Tweet in this thread? You can try to force a refresh
 

Keep Current with 朝日新聞 NMB48連載担当

朝日新聞 NMB48連載担当 Profile picture

Stay in touch and get notified when new unrolls are available from this author!

Read all threads

This Thread may be Removed Anytime!

PDF

Twitter may remove this content at anytime! Save it as PDF for later use!

Try unrolling a thread yourself!

how to unroll video
  1. Follow @ThreadReaderApp to mention us!

  2. From a Twitter thread mention us with a keyword "unroll"
@threadreaderapp unroll

Practice here first or read more on our help page!

Did Thread Reader help you today?

Support us! We are indie developers!


This site is made by just two indie developers on a laptop doing marketing, support and development! Read more about the story.

Become a Premium Member ($3/month or $30/year) and get exclusive features!

Become Premium

Don't want to be a Premium member but still want to support us?

Make a small donation by buying us coffee ($5) or help with server cost ($10)

Donate via Paypal

Or Donate anonymously using crypto!

Ethereum

0xfe58350B80634f60Fa6Dc149a72b4DFbc17D341E copy

Bitcoin

3ATGMxNzCUFzxpMCHL5sWSt4DVtS8UqXpi copy

Thank you for your support!

:(