Thread by @rockfish31

ウクライナへのNSM対艦ミサイルの供与は難しいと思う。射程が長く対地攻撃が可能だから。
・NSM　射程185km”以上”
・JSM　射程185km （low-low-low profile）
・JSM　射程555km （high-high-low profile）
NSMの空中発射型JSMがこの性能ならNSMも飛行プロファイル次第で555km近く飛べる可能性が高い。

ATACMS短距離弾道ミサイル（射程300km）のウクライナ供与を見送ったアメリカが、NSM対艦ミサイル（対地攻撃も可能で射程555km）を引き渡すとは思えない。NSMはセヴァストポリもケルチ大橋も攻撃できる「巡航ミサイル」となるので、政治的にATACMS同様に難しい。ノルウェー単独での引き渡しも困難。

NSM™ NAVAL STRIKE MISSILE (NSM) kongsberg.com/kda/what-we-do… Range: >100 nm

コングスヴェルグの公式でNSM対艦ミサイルは「射程：>100海里（185km）」とある。「>」は「これより射程は長いです」という意味なので、射程185kmを意味しない。もっと飛べる。

Norwegian Navy Skjold-class Corvette Fires NSM against Coastal Land Target

これはシェル級ミサイル艇から発射されたNSMが沿岸の陸地を打撃する動画。対地攻撃能力があるNSMはおそらくセヴァストポリ港に停泊中のロシア艦を狙えてしまうし、ケルチ大橋も攻撃可能。

だから逆に言えばウクライナにATACMSを引き渡せる情勢に変化したらNSM引き渡しも有り得るけれど、現状ではやはり政治的に難しい。政治的な意味合いではNSMは小さなトマホークに近いので、ハープーンとは立ち位置が違う。