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岐阜県瑞浪市の観光名所「竜吟の滝」。

カメラを手に訪れたのは、瑞浪市観光協会の稲垣昌克さん(53)。

稲垣さん「マイナスイオンを感じながら、ヨガをやってみるのも面白い。SNSでバズる可能性もある」
fnn.jp/articles/-/406… #再就職

稲垣さんは、53歳にして今年4月に“再”就職したばかりの「新人」。

今後の観光戦略のため、東京のコンサルティング会社らと人気スポットを視察する稲垣さん。

実は、旅行業界30年の大ベテランで、肩書も新人ながら「事務局長」だ。
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稲垣さんは大学卒業後、大手旅行会社に入社し、文字通り全国を飛び回っていた。

しかし30年後の2020年、新型コロナによる旅行業界の不振で、会社が「希望退職」を募集した。

稲垣さん「経験、知識は持ってる。それにあぐらをかくと求められなくなる時代になっている」
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上場企業が募集した希望退職者数は、リーマン・ショック後の2009年と、新型コロナが感染拡大した2020年以降に激増した。

2021年に希望退職を実施した企業の半数近くは「黒字の企業」が実施している。さらに、主な対象は「45歳以上」といった中高年だ。
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なぜ“脂ののった”従業員を削減するのか？専門家は「グローバルな環境で生き残るため」と指摘する。

スギチェードロ・杉本社長「日本の経済も今までのように右肩上がりではなくなってきた。経営陣も新しく、会社も新陳代謝をよくやっていかないといけない」
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生き残りをかけ、デジタル化や若返りを推進して希望退職を募集する企業と、まだまだ働き盛りの50代。

しかし厚生労働省によると、退職から1年以内の再就職は、50代前半ではわずか4.2％。現実は厳しい。
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旅行会社の仕事は「やり切った」思いがあった稲垣さん。希望退職者の募集に手を挙げた。

しかし予想外のことが…

岐阜県で大河ドラマ館の運営に携わった後、ある団体に再就職する予定だったが、突然白紙に。稲垣さんも例外なく「再就職難」に直面した。
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稲垣さん「あ、ヤバって感じですね。書類審査で終わり、面接までいかない。190社くらい受けた方もいました。でもこれが現実なんだな」

そんな中で見つけたのが、観光協会の事務局長の募集。退職から約1年、40代も含む11人の転職希望者の中から、見事内定を勝ち取った。
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稲垣さんは現在、「ご当地ビール」をフックに瑞浪市へ観光客を呼び込む計画が進行中だ。

国家資格「旅行業務取扱管理者」を取得する稲垣さんだからこそできることがある。

そんな稲垣さんだが、心掛けていることは「昔話・自慢話」をしないことだという。
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稲垣さん「ゼロからのスタートなので、過去の実績は関係ないので。過去のことは過去のこと。

気をつけなければいけないのは、昔話をしない、自慢話をしない、これでしょうね。いくつになってもチャレンジするしかない」
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