元Airbnbでグロース担当をしていた@lennysan がまとめた、色んな会社のグロースアイデア
全体で見ると、7つの戦略があります:
1/ バイラル動画
2/ ドロップ
3/ 限定オファー
4/ インフルエンサー
5/ コマーケティング
6/ オフライン体験
7/ 敵を作る
詳細は以下スレッドにて↓
1/ バイラル動画
動画で会社のストーリー、プロダクトデモ、面白要素を加えてシェアさせたくなるようにする。
事例:GoldieBox、Monet、Dropbox、Twitter
1.1/ バイラル動画事例:GoldieBox
GoldieBoxのローンチ動画はミッションを上手く見せていて、最初の48時間で300万再生回数を突破。
Business InsiderやLA Timesなどにも動画でフィーチャーされた。
1.2/ バイラル動画事例:Monet
絵描きでマッチングする出会い系アプリMonetもローンチしたTikTok動画で100万再生回数を突破。
TikTokで自分のストーリーをうまく見せた。
1.3/ バイラル動画事例:Dropbox
DropboxはYCに応募するときにこちらのデモ動画を出して、50万再生回数を突破した。
Hacker NewsやRedditなどでめちゃくちゃバズってた。
1.4/ バイラル動画事例:Twitter
こちらが最初のTwitterのデモ動画だったが、2010年にTwitterが動画を再リリースした時にようやくバズった。
1.5/ バイラル動画事例:その他
それ以外だとPoo-Pourri、Man Crates、mmhmm、Dollar Shave Clubなどが有名。
2/ ドロップ
コアプロダクトではない商品をローンチして、その注目を自社のブランドやプロダクトへ誘導させる戦略。
事例:Calm、Tommee Tippee、Toucan、MSCHF、PartyRound、Bad Unicorn、Stir、Codeacademy
2.1/ ドロップ事例:Calm
Calmがリリースされる前に、「Do Nothing for 2 Minutes」というサイトをローンチしている。
そこで2分間、マウスを動かさないようにするだけのサイトだったが、10日間で200万人が訪問して、10万人がメール登録した。
donothingfor2minutes.com
2.2/ ドロップ事例:Tommee Tippee
アメリカ展開をするために、ベビー商品向けのプロダクトを開発するTommee Tippeeは溢れるほど存在する育児用の本などをリサイクルしてお尻拭きとして販売。
2.3/ ドロップ事例:Toucan
言語学習サービスのToucanは特定の単語を「購入」できるサービス「Own the Word」をローンチ。
顧客やVCがこれを遊び半分でやったことによって、ステータスシンボルになった。
ちなみにOff Topicも購入しているw。
2.4/ ドロップ事例:MSCHF
MSCHFは色んな形でこれをやっているが、直近だと有名な事例はLil Nas XとコラボしてNike Air Max 97に血を入れた「Satan Shoes」を販売したこと。
Nikeから訴訟を受けるまでニュースになった。
2.5/ ドロップ事例:Party Round
Party Roundは直近のNFTアバターブームを活用して、人気VCのCryptoPunks風のアバターを作った。
これもVCが自らこのアバターを自分のプロフィールとして出すことによって、ステータスシンボルになった。
2.6/ ドロップ事例:Bad Unicorn
Bad Unicornは流行っている瞑想アプリのパロディー「MindF***」の動画をリリース。
2.7/ ドロップ事例:Stir
クリエイター向けのツールを開発しているStirは色んなソフトウェアドロップを行なっている。一番最初のドロップはMicrosoftがライブ配信サービスMixerをシャットダウンすると発表したときに、Stirが簡単にフォロワーリストをエキスポートできる機能を開発した。
2.8/ ドロップ事例:Codeacademy
Codeacademyがローンチ前に新年の抱負としてプログラミングを勉強するチャレンジを始めた。
3ヶ月で40万人がサイトにメールアドレスを登録した。
うまくタイミングとインフルエンサーを活用した。
2.9/ ドロップ事例:その他
そのほかにPopJamのSock and Awe、TwitterのNFT Drops、UberのUberPUPPIESなどが良い事例。
3/ 限定オファー
既存プロダクトに対して限定プロモーションを行う。
事例:Mint Mobile、Coinbase、Cards Against Humanity、Cash App
3.1/ 限定オファー事例:Mint Mobile
毎年元野球選手のBobby BonillaさんはNew York Metsから$1.2Mもらう契約になっているが、それを記念して「Bobby Bonilla Plan」という1日限定のプロモーションを行った。
3.2/ 限定オファー事例:Coinbase
CoinbaseがDogecoinを扱い始めたときに$1.2M分のDOGEを抽選することを発表。
上手くDogecoinブームのタイミングを利用できた。
3.3/ 限定オファー事例:Cards Against Humanity
Black Fridayを祝うために、Cards Against Humanityは冗談半分で何もあげない代わりに$5くださいと無茶なオファーを出した。
ブランドが好きだったユーザーは面白いと思って払った人もいたらしい。
3.4/ 限定オファー事例:Cash App
20分間、$50分まで何もかも99%オフにした。
Cash Appは本当にこういうのがめちゃくちゃ上手い。
3.5/ 限定オファー事例:その他
そのほかにFastの$5パーカー、Cards Against Humanityの99%オフセール、AmazonのPrime Dayなどが良い事例。
4/ インフルエンサー
インフルエンサーと提携してプロダクトのプロモーションを行う。
事例:Honk、Step、Reddit、Spanxなど
4.1/ インフルエンサー事例:Honk
Honkは上手くTwitterのインフルエンサーを活用してローンチ時にバズらせた。
テックTwitterではFOMOを活用するのが良い戦略。
4.2/ インフルエンサー事例:Step
10代向けのネオバンクのStepはTikTokで最もフォローされているCharli D'Amelioさんと提携。CharliさんはStepの株主になった。
特にCharliさんの初投資案件でもあったので、かなり注目された。
4.3/ インフルエンサー事例:Reddit
テック業界で信頼されているPaul GrahamさんがブログでRedditをメンションしたおかげで最初の1,000人のユーザーを獲得できた。
paulgraham.com/sfp.html
4.4/ インフルエンサー事例:Spanx
テレビで圧倒的な影響力を持つOprahさんが2000年に最も好きな商品として選んだ。
4.5/ インフルエンサー事例:その他
そのほかにCasperとKylie Jennerさん、AtomsとAlexis Ohanianさん、TwitterとOm Malikさん、Creative JuiceとMrBeastなどが良い事例。
5/ コマーケティング
他の会社と提携して商品を一緒にプロモーションする。
事例:Toucan x Bark、MainStreet x Stripe Atlas、Eight Sleep x IFTTT、MicroAcquire x Pipeなど
5.1/ コマーケティング事例:Toucan x Bark
ToucanはBarkとエイプリルフールに犬の鳴き声の翻訳ツールを作った。
5.2/ コマーケティング事例:MainStreet x Stripe Atlas
Stripe Atlasで会社を設立する際に税排除を自動的に行ってくれるMainStreetのサービスを25%ディスカウントで受けられる。
Atlasからすると追加でバリュー提供ができて、MainStreetからすると顧客獲得につながった。
5.3/ コマーケティング事例:Eight Sleep x IFTTT
簡単なインテグレーションをIFTTを活用して作った。例えばEight Sleepをナイトモードに設定したときに電気を消すなど。
5.4/ コマーケティング事例:MicroAcquire x Pipe
お互いのサービスの機能を上手く活用したユースケース。さらにCameoでインフルエンサーを活用したのも良かった。
5.5/ コマーケティング事例:その他
そのほかにAtoms x Pomp、Red Bull x GoPro、Hulu x Uber Eats、Apple x Hermesなどが良い事例。
6/ オフライン体験
記憶に残り、シェアしたくなるようなリアルな体験を提供する。
事例:Hinge、Simulate、Snackpass、Snapchatなど
6.1/ オフライン体験事例:Hinge
Hingeは再ローンチしたときに大きなパーティーを開催。2,500人が参加した。
その結果、翌日のマッチング回数が過去の累計マッチング数を超えた。
6.2/ オフライン体験事例:Simulate
植物性のチキンナゲットを提供するSimulateは恐竜の卵の形をしたチキンナゲットをLAとNY中に隠した。
見つけた人たちは1年分の商品をもらえる。
6.3/ オフライン体験事例:Snackpass
Snackpassは60名のブランドアンバサダーを採用して大学内のイベントをスポンサー。
上手く大学内のサークルやスポーツチームなどと提携。
6.4/ オフライン体験事例:Snapchat
Snapchatは最初にSpectaclesをリリースする際にランダムな場所でSpectaclesを販売する自動販売機をドロップした。
6.5/ オフライン体験事例:その他
そのほかにはGlossierのSummer Fridays Pop-Up、Refinery29の29Rooms、The HustleのHustle Conなどが良い事例。
7/ 敵を作る
大企業や競合を敵としてポジショニングすることによってアテンションを引き寄せる戦略。
事例:Hey、Salesforce、Fanhouse、WePay、DoNotPayなど
7.1/ 敵を作る事例:Hey
HeyはAppleの手数料に対してかなり批判的なコメントをTwitterやメディアで発言した。
7.2/ 敵を作る事例:Salesforce
Marc Benioffさんが当時競合だったSiebel Systemsのイベントの前に嘘の反対運動を作った。
ローカルのメディアがそれを本当の反対運動だと思い込んで取り上げた。
7.3/ 敵を作る事例:Fanhouse
Heyと似たように、Appleの手数料に対して批判的なコメントを出した。
7.4/ 敵を作る事例:WePay
PayPalの開発者向けのカンファレンスの間に「PayPalがアカウントを凍結させる」と書いた氷のブロックを出した。
その影響でWePayの登録数が300%成長。ちょうどPayPalが異常に口座凍結しているのではないかとメディアから指摘されていたタイミングでもあった。
7.5/ 敵を作る事例:DoNotPay
GameStop騒動のタイミングでDoNotPayがRobinhoodに対して団体訴訟をすることを発表。
7.6/ 敵を作る事例:その他
そのほかにEpicがAppleに対しての訴訟、NetscapeがMicrosoftに対抗する動き、Six4ThreeがFacebookと対立、EgnyteがBoxと対抗したなどが良い事例。
8/ 重要なポイント
これは面白い事例ではあるかもしれないが、グロース戦略としては一時的なものでしかなく、リピート・スケールは基本的にできない。
ただ、大体成功した会社は何かしらの面白い一時的なグロース施策を実行している。
9/ オリジナル記事
lennysnewsletter.com/p/turbo-boosts
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