Gakushi Fujiwara / 藤原学思 Profile picture
朝日新聞記者。札幌→岡山→京都→東京→NY→東京→ロンドン。ウクライナ/英国/アイルランド/北欧/バルト三国を担当。Reporter for the Asahi Shimbun (Japanese Daily Newspaper) based in London. gakushifujiwara@gmail.com

Feb 23, 2022, 16 tweets

ウクライナ情勢、今日は193カ国が加盟する国連総会で会合が開かれます。

グテーレス事務総長も演説。3日連続で発信していることになります。それだけ危機感を持っているということです。

「ミンスク合意は集中治療室で多くの生命維持装置につながれて延命してきた。だが、その装置が今は外れている」

ウクライナのクレバ外相も演説。

「ウクライナ、世界の人びとが『希望』を持っている。平和への希望。外交への希望。ただ、希望以上のものが必要。それは迅速で、具体的な、毅然とした、新しい行動だ」

「ロシアの『独立承認』は国連に対する正面攻撃。この会合がロシアを止める最後のチャンスだ」

英国、ドイツが続けて演説。ともにかなり激しい口調。

国連総会で何かを訴えても、決議を採択しても、法的拘束力はありません。ただ、とにかく「世界が見てるぞ」「国際法違反だぞ」と、ロシアを孤立させるための姿勢を見せる必要があります。

まもなく日本の代表も話します。

EU(欧州連合)。

国連において「オブザーバー」という地位を与えられています。票を入れる権利はありませんが、会合で発言をすることができます。

「ウクライナに対するロシアの行動は、ウクライナや欧州だけの問題ではない。国際法の原則や国連憲章に¥違反することは、世界に深刻な影響を及ぼす」

批判されっぱなしのロシア。ネベンジャ国連大使が反論に出ます。

「今日の議題は、占領された領土ではなく、ウクライナの政策によって失われた領土であるべきだ。ゼレンスキー政権は西側諸国の支援を得て、民族的な理由で、基本的な人権を組織的に侵害してきた」

理解が得られるわけがありません。

日本は石兼公博・国連大使。

・ロシアの行動は国際社会全体の問題、国際秩序への挑戦。国連憲章の目的と原則に完全に反する。絶対に容認できない
・平和的解決のために独自の外交努力をしている

「武力や強制により、現状を変更しようとする一方的な試みに対し、傍観者でいるわけにはいかない」

米国はトーマスグリーンフィールド国連大使。

「国連の歴史の岐路に立っている。帝国や植民地、ソ連の時代には戻らない。前に進んでいる」

そして明確に以下の発言。

「ロシアが孤立し、勝手に攻撃的な行動をとっていると示そう。ウクライナの主権、政治的独立、領土保全の原則の指示を示そう」

ジョージア。2008年、ロシアから「平和維持」を名目に攻撃を受けた過去があります。

「ウクライナへの侵略は、私たちが見てきたロシアの違法行為と同じパターンだ。ロシアは今もジョージアの占領地域に対する違法かつ挑発的な行動を続けている。21世紀において責任ある国家が見せるべきものではない」

フランス。ドリビエール国連大使。マクロン氏がハシゴを外される結果になったことを怒っています。

「ここ数週間、数日、マクロン大統領が汗を流したのに、ロシアの最高権力者はウクライナの国家としての正統性を傷つけた」

「今後、ロシアの軍事活動に資金を提供している銀行に必要な措置を講ずる」

カナダ。国連大使が、国連憲章を掲げ流。

「国連は、全加盟国の主権平等の原則に基礎をおいている。どういう意味か。二流の国などない、ということだ。他国よりもインテグリティーや主権性が劣る国というのはないということだ。それが『主権の平等』という意味だ」

安保理選に落ちたことが残念です。

中国。張軍大使。

「状況を注視。全国家の主権と領土保全を守るという中国の立場は一貫している。ウクライナ問題は歴史的、現代的な要因が複雑に絡み合っている。関係国は自制を。対話と交渉を続け、合理的な解決策を」

またも内容なし、ごくシンプル。当然ロシアに対する名指しはせず。

ブルガリアの国連大使、国連総会演説の最後に印象的なセリフ。

”Ukraine, you're not alone.”

こういうのをサラリとこの場で言えるというのは、なかなか日本では考えられない。

32番目、ロシアの擁護者が初登場。シリア国連大使。

「ロシアを標的とする敵対的キャンペーン。米国を中心とする西側諸国が人びとを分断していることの証明。ロシアの自制に拍手を送りたい。ロシアの懸念を考慮することなく、欧州の平和と安全は達成されない」

とにかく米国が憎くて仕方ない様子。

韓国、趙国連大使。

「ロシアの『独立承認』は、国連憲章を含む国際法の基本原則をむしばむものだ。政治的意思のあるところには、平和的な政治的解決策があると信じている。ウクライナの平和と安定は、欧州だけでなく、それを越えて大きな人道的な影響を及ぼす」

マーシャル諸島、カブア国連大使、力強い演説。

「長い目で見たときに、私たちの一人でも黙っていれば、何がもたらされるのか。暴政の亡霊に立ち向かうのは、国連加盟国としての責任です。この問題に対し、明確で、意義ある行動を取れないならば、国連などいらなくなってしまう危険性がある」

計6時間続いた国連総会会合は中断。続きは28日。

スピーカーは71人。そのほとんどがロシアを名指しして批判。最後にパラオの言葉を。

「ロシアほど、戦争の痛みを理解している国はないはずです。ロシアは第二次世界大戦で、最も多くの命を失った国の一つなのです」

■記事→bit.ly/3HeZ9UR

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