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Jul 30, 2024, 7 tweets


なんとコロナウイルスを若年成人に鼻腔内接種したという研究。
結果はがっつり感染(持続感染)、うっすら感染(一過性感染)、ほぼ未感染(不完全感染)に分かれた。
当然ながら感染時期が正確に分かるので今まで分からなかった感染初期の免疫反応の動態が判明した。1/7 nature.com/articles/s4158…

持続性感染(左端)では感染初期の免疫細胞の浸潤が起こっていないが、一過性感染(真ん中)で感染1日めに強力な免疫浸潤が起こっている。
不完全感染では単球の減少以外大きな変化なし。
ここから分かるのは、感染結果を左右するのはこの感染初期の免疫反応ということだ。2/7

こちらは血中の単球。全ての群で急速に減少している。曝露部位への遊走の結果だと考えられる。
重要なのは感染していない群でも曝露するだけで免疫反応が起きていること。
これまで私はウイルス干渉は感染しなくても曝露だけで成立すると主張してきたが証拠が示された。3/7

こちらはMAIT細胞の活性化。ここでも不完全感染であっても活性化していて、免疫反応が起きていることが示されている。
単球とMAIT細胞が感染初期に大きな役割を果たしているであろうことが示されている。4/7

T細胞の活性化について。
接種後10日目に血液と鼻咽頭の両方でピーク。
CD4+細胞は感染部位で優位に多い。実際に細胞傷害作用のあるCD8+細胞より多いのは意外な結果。
いずれにしても獲得免疫系の立ち上がりは7日目から10日目にかけてで、その後急速に縮小する。5/7

HLA-DQA2の遺伝子レベルが感染の結果を予測することも示された。
HLA-DQA2は表皮に存在するランゲルハンス細胞に多く発現している。
ランゲルハンス細胞は表皮で異物をパトロールする重要な役目であり、この遺伝子の発現レベルは感染初期の免疫の立ち上がりに大きな影響があるのだろう。6/7

この論文で分かることは、感染の制御は感染初期の免疫反応の立ち上がりで決まる、ということである。
つまり、感染を防ぐのはワクチンによる血中の抗体ではない。7/7

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