Thread by @tanji_y

「（容疑者は）治療に携わった医療スタッフに対して『人からこんなに優しくしてもらったことは、今までなかった』と感謝の言葉を伝えたという」──つまりはそこか…

京アニ事件容疑者「こんなに優しくされたことなかった」　医療スタッフに感謝、転院前の病院で：京都新聞 this.kiji.is/56783173554764…

この容疑者に、生育歴ほか、じっくり聴いてみたいと思う（つまりは今後、同種の事件を防ぐ一助とするために）けれど、困難きわまりないだろうな…

容疑者を擁護するとか、単に同情するなどでは全くありません。

アドルフ・ヒトラーは、父親から激しい虐待を受けて育った。米国の連続殺人犯の相当数もまた、同様の生育歴が確認されている。私見では、オウム真理教の松本智津夫もそう見なされる。

今後、悲惨な事件を防ぐのに必要と考えるからです。

やっぱりアリス・ミラーの再評価が必要だなぁ…

米国やドイツでは一定程度には定着しているのだけれど、日本じゃほとんどが絶版状態。

大変よくある誤解の典型なので改めてツリーとして。

犯罪者本人が「悪くない」と私は一言も書いていません。「大人や社会が悪い」といっても、他者を傷つけることを容認する発言を私は一切していない。

でもなぜかそう読みとってしまう人が必ず一定数いる。誤読です。

https://twitter.com/skd7/status/1195173216790073347?s=19

これも複数寄せられる反論。

「虐待されて育っても、犯罪者にならない人はたくさんいる。そういう人への偏見を増長するので、やめるべきだ」

これは重要で、前半は繰り返し強調されなければなりません。

単純に論理として誤っていて、その誤った論理を「世間」が信じ込むことが一つ。

（A）凶悪犯罪を犯した人物に、子どものころ虐待されて育った人の率が高い

という命題が「真」とした場合、その「逆」である

（B）子どものころ虐待されて育った人は高確率で凶悪犯罪を犯す

は真にはなりません。論理学の初歩中の初歩。成立するのは→

→成立するのは、（A）の「対偶」である

（C）子どものころ虐待されなかった人は、成人してから凶悪犯罪を犯さない確率が高い

初歩中の初歩である「逆は真ではない」を誤って捉える人のあまりの多さは、少なくともマスメディアの人間としては無視できません。これは厳然とした事実。

（A）を「真」として確認した場合、（C）となるケースが増すようにと対策指針が立てられる。従って、無視はできません。

一方で、「逆を真」と誤読する人々は、文字通り「マス」を占める勢いにある。これは、別の次元の、しかし断じて無視できない問題として訴え続けるべきことと考えています。

善悪二元論や、勧善懲悪といったモノの見方はラクですが、機能不全家庭に育った私は、そんな単純な見方はしない──というより、できません。人間の心の動きの複雑さ・微妙さ、そして異様さは、自らの体験として染み付いているので。

なんか、手法やテーマは変わるものの、同じような内容を繰り返し延々と書いてるな…

過去に書いたことを何度も繰り返すのも芸がないのと、ちょっと本業にダイレクトにかかわることにまさにいま手をつけているので、下記の過去ツイートに添付した佐藤紀子さんの言葉を参照していただければと思います。そして長いですが、スレッドも。

https://twitter.com/tanji_y/status/1040103264442769408?s=19