大統領選挙が終了してすぐのヒラリーのポッドキャストJournalist のソレダド・オブライエンがゲストで出てて、いいポイントを衝いていた。

トランプ政権で「なにがおきていたのか」を振り返り、整理すべき段階にきたと。そして、この4年間の経験で、よくわかったことは、(つづく)
(つづく)従来「ノーム=Norm」として「そんなの当たり前だろ」と思われてて、みんなあまり疑問も抱かずにいたことも、それがいかに危うい状態にあるか、トランプのようなノーム丸無視の人物が出てきただけで、政府のノームは機能しなくなった、その危うさを炙り出した、と。
これは、別のポッドキャストを聴いてた時にも指摘していた方がいて、たとえば、Hatch Act(政府要人の利益相反を取り締まる目的で作られた法律)ひとつとっても、トランプ政権は、なにひとつ悪びれることなく、利益相反を家族ぐるみで堂々とおこなった。政府の私物化は激しかった。
これまでであれば、Hatch Actで謳われるようなことは、「ノームとして」「常識として」大統領職につくようなひとはやらないだろう、指摘されたら行いを改めるだろうという思い込みがあって、違反したあとの処罰は明確ではなかったし、議会の倫理委員会にも処罰パワーがなかった。
ところが、トランプは指摘されても完全に聴く耳もたず、私欲優先で、大統領という立場での利益相反は倫理的に(Ethical)に問題になるはず、という、「Norm」を完全にぶち壊した。

「ノーム依存のシステムの脆弱性」を明確に形にしてみせてくれたのがトランプだったというわけ。
議会から証人としてSubpeonaが出ても完全無視、議会公聴会に出てゆかないとかも、トランプ政権ではフツウだった。それまでの政府なら、そんなことやったもんなら、たいへんだった。トランプは自分に罰金や投獄というリアルなリスクがないかぎり好き勝手やるのに何の抵抗もない、ノーム無視型だった。
選挙が終了したら、American people spoke!とか言って、負けたほうも潔くコンセッションスピーチを出して、国のために協力してゆく所存です!とカッコよくキメるのも、アメリカンポリティクスの「ノーム」だった。
ところが何の証拠も出さずにお得意の陰謀論を振り回し、無謀な訴訟をくりかえすも全て撃沈、威嚇や脅迫までやっても自分が勝ったと言い張る大統領、そういうのって、はたして「ポリコレがどうした」とかいう話ですか。

こういう馬鹿も大統領になれる、ならば処罰を明記しなきゃならなくなったよな。
ヒラリーのポッドキャスト、この回は特にオススメです。
podcasts.apple.com/us/podcast/now…

ソレダド・オブライエンのほか、ジョージア州で活躍したステーシー・エイブラムさん、マザー・ジョーンズ誌のレポーターのアリ・バーマンさん、いずれのゲストも聴きごたえあり。(約1時間)
耐えがたきを耐える日々がようやく終わりを迎えるわけだが、混乱と狂気に満ちていたこの4年間に、いったいなにが生れ、何が壊され、これから何がなくなり、何が残り続け、それらにこの先どう、対応してゆくことになるのか。

それを政府関係者のみならず、一人ひとり考えるときがきた、と思うな。
バイデン政権の閣僚メンバーはいずれも、いわゆる「正統派キャリア組」の面々で、それぞれの分野で長年経験を積みレピュテーションも高い専門家ぞろい、ですよね。

これが「ノーム」だったんだよな。トランプの前までは。

ある意味、退屈。だからいい。

#ふつうがいい
#ふううが好き
とつぜんプロレスおばさんが出てきて教育担当!とか、

とつぜんOREOの意味もわからず「クッキー?」とか言っちゃう医者が出てきて住宅政策!とか、

とつぜん自身の財産の額までウソついてビリオネアのフリしてた爺さんが出てきてワシの投資に有利になるよう商務担当!とか、

もう結構。
トランプ政権になってからは、どいつもこいつも、

ETHICS

という言葉を聴いたことがないのか、わかってるけど無視してたのか、ともかく薄汚いヤツばっか最後まで残り、Ethical characterって、マジで大事だと、そういうひとじゃないと政府任せたくない、と、つくづく思ったわ。
この世に完璧なひとなんていませんからね。完璧さを求めようとするわけではない。

だけど、大統領ともあろう立場の人間が、意図的に、積極的に、American Democracyが立っている基盤そのものをぶっ壊そうとする、そういう異常さに耐える気力は、もう残っていないです。

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24 Nov
ポンペイオみたいなアタマおかしいパフォーマーをずっと見続けてたせいか、新政権の国務長官候補ブリンケンさんの「ふつう」ぶりが新鮮すぎる・・・
#ふつうがいい
#ふつうウェルカム
#アメリカイズバック
あたらしい国家情報長官候補、このポジションでは初の女性。スピーチで「Public Servant (公僕)」と言ってた。

自分が公僕であるという意識のないひとは、連邦政府で働かないでほしい。トランプ政権の連中って、アレのお友達ばっかで権力を勘違いしてるようなズレたひとばっかだったじゃないのさ。
気象変動に特別使節としてジョン・ケリーのようなベテランを配置するとかもいいよね。

アレ馬鹿が、パリ合意を脱退して、キックバック欲しさにお友達企業の便宜を図りまくってたが、そういう私利私欲ベースのクソバカ政策も、再び修正されるといい。
Read 4 tweets
23 Nov
Ok, this is a huge step. Finally!😃👍 政権交代プロセス、開始へ。
これは、ヤツの、事実上のコンセッションスピーチだな。終了だ。

みなさん、お疲れさまでした。
アレの応援団チアリーダーキャプテンでせっせとあれがばら撒くデマの強化を担当していた、FOXのトークショーホスト、ローラ・イングラムも、昨日のヤツの事実上のコンセッション(ひとつ上に貼ってます)を受けて、白旗出したわwww👍😃 はい、ご苦労さん。
Read 6 tweets
23 Nov
本国の極右陰謀論軍団、狂気をさらに増して、ジョージア州で1月に行われる上院2席の決選投票に、不正マシーンは信用できない!マシーンボイコット!投票棄権!とかいうエクストリームな動きに流れてきており、上院マジョリティ死守こそが最重要テーマになってる共和中核は危機感を感じているようだ。
2/ この記事。アレが不正デマを煽れば煽るほど陰謀論カルトが燃え上がり、ついに「ジョージア州の共和党現職ふたりが、もっと強硬にこの不正問題に取り組む決意を見せない限りは投票するな」と呼びかけており、極右が集うパーラーでも同様の動きがみられるという。

americanindependent.com/donald-trump-k…
3/ 負けを認めないトランプの強硬な態度と引き継ぎ拒否が国防上きわめて問題という見解は共和党内に広がっており、先日、共和内の重鎮グラスリーが、国防上の機密情報をバイデンとシェアするよう(=トランプには耳が痛い話)促したばかり。
Read 15 tweets
22 Nov
トランプにしてみたら、オバマこそが自分が手に入れたかったもの全てを持ってる相手。自己肯定感の高さ、文句つけようない学歴、社会的レピュテーション、グローバルな人気、ノーベル賞…自分が手に入れたくても手に入らなかったものをすべて持っていた。なのに無視された。だから憎くてたまらない。
もともとが、自己肯定感が低いのに、それを認めたくなくてカネとハッタリにモノ言わせて「オレサマすげー」で世を渡ってきたのに、密かにコンプレックスを抱いていたオバマから、万座の席でコケにされて笑い者にされ鼻をへし折られた、あの恨み。あの恨みこそが、いまもトランプの原動力になっている。
あの恨み、とは、ホワイトハウス担当のジャーナリストばかりを集めた大統領との年次ディナーがあり、その席では、大統領は一種の自虐ジョークを披露するのが伝統になっているんだが、粘着質にオバマの出生疑惑陰謀論を煽ってたトランプも、有名人てことで、そのパーティに招待された。
Read 8 tweets
22 Nov
オバマ時代にアメリカに住んでた人は見てたけど、トランプは、いま選挙結果にやってるのと同じように、執念深くしつこくしつこく、オバマはアメリカ人ではない、という陰謀論(バーサリズム)を展開して、出生が米国民だと証明しろと騒ぎ続けて、オバマに嫌がらせをし続けたんだよ。
とうじ、トランプを筆頭に、アレックス・ジョーンズ、ラッシュ・リンボーといったトークラジオ番組のゴロツキらと一緒になって、連日のようにオバマを失脚させようと煽り続けた。オバマは、ついに、Birth Certificate(出生証明書)を公開して、自分がハワイ州で生まれたことを示した。でも、次は
でも次は、その出生証明書自体が偽物で、あれでは本当にオバマがアメリカ生まれかどうかは証明できない、と騒ぎ続けたんだ。そうやって、陰謀論の旗を振り回してオバマは大統領になる資格はないと大騒ぎしてる最中、妻のメラニアも一緒になってTV番組に出演して、バカ夫と同じ説を力説した。
Read 4 tweets
22 Nov
高校の担任が、ああいう数学教師だったことは、我が人生で、もっとも不幸な偶然だったと未だに思う。
わたし、高校にはいって最初の学力テストで、数学がクラスで一番だったんだけど、担任に「よくやった」と言ってもらえるかとおもったら「女子はそのうちダメになるから期待してない」と言われた。あの担任のひとことに、どれほど失望し傷ついたかわからない。いまだに気持ちまで覚えてるくらいだもん。
アメリカに来たら、言葉もダメダメ、先生が何言ってるかもわからんような状態が最初は続いて、自分でハッキリと「わたし・・・ダメだ・・・」と自覚して泣いてたんだけど、アメリカでは私、教師から「ダメだ」なんて言われたこと、ないです。
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