Thread by @Misawa_T

河北省でロックダウンが始まった。大量検査ばかり注目されるが、中国の対コロナ戦略の第一の特徴は、世界一厳格なロックダウンだ。集会や移動はもちろん、団地や村などからの外出が禁止される。さらに今回は全住民の1週間外出禁止が指示されている。
mainichi.jp/articles/20210…

これは思考実験だが、仮に全住民が一人一軒の家に住んでいて全員２週間外出しなければ、検査は一件もせずともコロナは消滅する。
ただし、それでは治療を受けられない人々が２週間後に死亡して発見される。したがって症状が出たらすぐに検査・治療できる体制を用意する必要がある。

つまり検査は第一義的には、症状の出た人を発見して治療するために行われる。
さらに現実社会では人々は集住している。その内部で感染が連鎖し、２週間の封鎖ではコロナは消滅しない。その連鎖を断ち切り、封鎖期間を短縮するために、他者に感染させる可能性のある感染者を見つける検査が必要になる。

①全区画のスクリーニング、②感染者が発生した地区のスクリーニング、③接触追跡による感染者の発見の三つの方法がある。
①はコストが高い。②は①より低コストだが、検査しなかった地域で発生すると、その地区の封鎖期間が延びる。
③は、コストを含めて何らかの理由でスクリーニングが難しい場合、

または、封鎖が不完全なためスクリーニングした後でも感染が連鎖する場合に有効。

中国では①を日本では②③でやってる。この違いは、コストに関する考え方もあるが、それよりロックダウンを厳密にできるか否かの違いが大きい。日本では厳格なロックダウンはできないことを前提にしている。

だから、②と③を組み合わせてやっている。

大量検査はしても厳密なロックダウンができない欧米諸国はアメリカを筆頭に、ことごとく失敗している。

日本は強権的な手法を取る国になるのか？もう半年以上前から、我々に問われているのはそのことであって、大量検査の是非ではない。