Thread by @takibidoc

💉COVID-19ワクチン　VS 　変異株
どれくらい免疫があれば十分？　
JAMA

「遅かれ早かれ、その免疫を回避する変異体が出てくるでしょう。」　
ファウチ氏

SARS-CoV-2が亜種を生み出し、今後もその傾向が続く理由の1つは、世界中でワクチンを接種している人が比較的少ないことです

FDAのワクチン研究・審査局の元局長であるノーマン・ベイラー氏は続けて

「このウイルスは、"うん、私はたくさんの人を感染させることができるし、複製を増やせば増やすほど変異することができるよ "と考えているのです」と述べています

ウイルス賢い😵

一部の科学者は、ワクチン耐性という用語を使用して、一部の亜種に対するCOVID-19ワクチンの有効性の低下を説明している。
しかし、これは問題を混乱させます。

ワシントン大学の生物学者Carl Bergstrom博士は以下のように述べています

重要なことは、抗生物質耐性においては、抗生物質を服用している人に変化が起こるのに対し、SARS-CoV-2の抗原性逃避はワクチンを接種していない人に起こるということです

ペンシルバニア州立大学の生物学者であるデビッド・ケネディ博士は、ウイルスが複製されるとき、そのサイクルは子供の頃の古典的な伝言ゲームのようだと説明しています。
「彼らは、聞いたと思ったことを繰り返すので、常に間違いを犯しているのです」

ケネディ氏は、これらの多くの間違いにもかかわらず、ウイルスの変化のために更新しなければならなかった季節性インフルエンザ以外のウイルス性疾患に対するワクチンを知らないと述べている。B型肝炎ウイルスは「ワクチンエスケープ変異」を発症したが、健康上のリスクはなりませんでした。

現在のCOVID-19ワクチンは、オリジナルのSARS-CoV-2のスパイクタンパク質をベースにしています。しかし、野生型のSARS-CoV-2よりも感染力や致死率が高いと思われる「懸念される亜種」が出現しており、スパイクタンパクの変異が含まれているため、ワクチンの有効性に関する懸念が高まっています。

南アフリカで行われたNovavax　Janssen Johnson＆Johnson、アストラゼネカの各ワクチンの臨床試験では、懸念されているB.1.351変異型が、流通しているSARS-CoV-2のほぼすべてを占めていたため、こうした懸念が正当化されたかのように見えました。

南アフリカで行われた試験では、B.1.351が主流ではない他の国での試験と比較して、ワクチンの有効性が低いことが明らかになりました。

FDAが最初に承認した2つのワクチン、Pfizer-BioNTech社とモデルナ社の主要な臨床試験は、B.1.351や懸念される他の亜種による感染例が国内で検出される前に、

主に米国で実施されました。

SARS-CoV-2の亜種に対するmRNAワクチンの有効性に関する現在のデータの多くは、実験室で行った研究によるもので、免疫を受けた人の血清サンプルに遺伝子操作した亜種を暴露し、中和抗体価を測定したものです。

このような研究では、SARS-CoV-2の亜種に対する中和抗体は、古い一般的な分離株に対する中和抗体よりも低いレベルであることが繰り返し示されています。

例えば、2月17日付の「The New England Journal of Medicine」誌に掲載されたレターで

B.1.351亜種に見られるスパイクタンパク質の変異の一部または全部を含む組み換えウイルスに対して、ファイザー社のワクチンを2回接種した人の血清サンプルをテストした。B.1.351の中和率は、初期のSARS-CoV-2の分離株であるUSA-WA1/2020の中和率と比較して、約2/3に減少しました。

しかし、それでもCOVID-19、あるいは少なくとも重症のCOVID-19から身を守るには十分であるかもしれません。

"幸いなことに、ワクチン接種によって誘導される中和価は高く、6倍に減少しても血清はウイルスを効果的に中和することができます」と、ファウチ氏とNIAID同僚は2月11日JAMA論説で述べています

血清抗体レベルは、多くの感染症の予防効果とよく相関しているが、SARS-CoV-2の予防レベルはまだ決定されていない。ベイラー氏によると、抗体レベルが確立されない可能性もあるという。

「生物の中には、どの程度の（抗体）反応が必要なのかを正確に特定することが非常に難しいものがあります」とベイラー氏は述べ、そのような微生物の1つとして百日咳の原因となる細菌を挙げている。

mRNAワクチンは、中和抗体に加えて、ウイルス特異的なヘルパーT細胞や細胞傷害性T細胞を誘導し、感染防御に役立つ可能性があると、フィラデルフィア小児病院ワクチン教育センター所長ポール・オフィット医学博士とコーネル大学ワイル・メディカル・カレッジ免疫学者ジョン・ムーア博士は、述べている。

ジョンソン・エンド・ジョンソン社のアデノウイルス・ベースのワクチンの第1相および第3相試験の参加者の血清サンプルの分析結果から、中和は防御と相関しているが、おそらく唯一のバイオマーカーではないことが示唆されたと、ワクチンの研究開発を統括するJohan Van Hoof博士がFDA諮問委員会で述べた

SARS-CoV-2の亜種による病気や死亡に対するCOVID-19ワクチンの有効性については、免疫学的な防御の相関関係がないため、実際の経験のみが答えとなる。

2月4日に行われたCOVID-19ワクチン分析チームの記者会見で、オフィット氏は「今のところ、ワクチンで完全に免疫された人が、それにもかかわらず亜種に感染して入院しているのを見れば、一線を越えたことがわかります」と述べた。

南アフリカで行われたオックスフォード・アストラゼネカ社のワクチンの第2相試験の結果は、一見すると非常に厳しいもので、南アフリカではワクチンの展開を中止することになりました。この試験ではB.1.351変異体による軽度から中等度のCOVID-19に対して、ワクチンは防御できないことがわかりました。

しかし、「この研究は、ワクチンが重症のCOVIDを予防できるかどうかを判断するためのものではありませんでした。約2000人の参加者は、平均年齢31歳と若く、健康であったため、ワクチンを接種していてもいなくても、重症化するリスクは低かった」

とウィットウォーターズランド大学のワクチン学者Shabir Madhi氏は説明しています。

NovavaxとJanssenは、オックスフォード社やアストラゼネカ社よりも大規模な試験を南アフリカで実施しました。

両社のワクチンは、南アフリカでの有効率が他国での試験に比べて低かったものの、ヤンセン社のワクチンを接種した被験者は、プラセボを接種した被験者に比べてCOVID-19による入院を必要とする可能性が低く、マディは最近、Novavax社のワクチンでもそうなるだろうとNature誌に語っています。

B.1.351に対する防御が不完全であっても、ワクチンによって重症のCOVID-19から守ることができると説明しています。また、オックスフォード・アストラゼネカ社のワクチンについては、「他のワクチンと同様に、B.1.351に対して何らかの効果があるのではないかと思います」

とGoodman氏は述べています。

世界保健機関（WHO）のワクチンに関するコンサルタントであるベイラー氏は、「パンデミックで最もやりたいことの一つは、人々を死なせず、病院に行かせないことです」と述べています。

ワクチン接種率で世界をリードするイスラエルでは、1月中旬からCOVID-19の感染者と入院者が減少し始めました。2月9日に掲載された未査読論文によると、ワクチン接種の最優先事項である高齢者の間で、より大きな、より早い減少が見られたとのことです。

この研究が掲載される前の1週間では、COVID-19による入院が3週間前に比べて36％減少し、重症患者も29％減少しました。英国で最初に確認されたB.1.1.7亜型は、英国だけでなくイスラエルでも支配的なSARS-CoV-2亜型となっています。

B.1.1.7は、B.1.351ほど中和抗体を減少させないようです。

スコットランドでは、COVID-19関連の入院を防ぐために、ファイザー・バイオンテック社のワクチンは1回の投与から28～34日後に最大85％、オックスフォード・アストラゼネカ社のワクチンは最大94％の効果があったと推定されています。

オックスフォード・アストラゼネカ社またはファイザー・バイオンテック社のワクチン接種に関するイングランド公衆衛生局（PHE）の報告書によると、「初期のデータでは、高齢者がワクチンを接種した場合、入院や死亡に至る可能性は半分程度であることが示唆されている」と記されています。

このデータは、14日前にワクチンを接種した人のものであり、3～4週間以上前にワクチンを接種した人であれば、入院や死亡の割合が低くなる可能性が高い、と報告書は述べています。

米国疾病予防管理センターは、ワクチンを完全に接種した後も、公共の場ではマスクをして社会的に距離を置くことを勧めています。これは、知らず知らずのうちに感染し、無症状であっても、まだワクチンを接種していない人にSARS-CoV-2を感染させてしまう可能性があるからです。

感染した無症候性ワクチン接種者による感染は、より毒性の強い亜種が広がる機会となる可能性があると、ケネディは2015年の論文で示唆している。その記事では、ニワトリにマレック病を引き起こすヘルペスウイルスを使った実験が紹介されている。

マレック病に対するワクチンは、ニワトリが病気になることは防いでも、感染してワクチンを接種していないニワトリにウイルスを感染させることは防げない。そのため、通常は感染したニワトリと一緒に死んでしまう最も毒性の強い株が生き残り、ワクチンを接種していないニワトリに感染して死んでしまう。

幸いなことに、記事にあるように、人間に使用されているほとんどすべてのワクチンは、無症候性の感染と拡散を防ぐことができます。

「一般的に、感染を減らす効果のあるワクチンは、伝搬を減らすことに大きな影響を与えます。"これらのワクチンが感染を減少させる可能性は十分にあります」

ジョージタウン大学ディレクターGoodman氏

この考えを裏付ける証拠がいくつかあります。ファイザー社のバイオンテック社製ワクチンを接種した英国の医療従事者を対象とした研究では、参加者は隔週でPCRと週2回の迅速抗原検査を受け、研究者は無症候性および症候性感染の割合を出しました。

この研究では、参加者が最初の投与を受けてから21日後に両タイプの感染症が70％減少し、2回目の投与を受けてから1週間後には85％減少しました。共同執筆者スーザン・ホプキンス医学博士は、記者会見で「全体的に見て、無症候性および症候性のあらゆる感染症を減少させる非常に強い効果が見られました」

と述べました。3月、ファイザー社とバイオンテック社は、イスラエルで得られた未査読データによると、彼らのワクチンは無症候性SARS-CoV-2感染に対して94％の効果があると発表しました。

「COVID-19がインフルエンザに続き、毎年のワクチン接種が必要な感染症になるかどうかは、まだ分かっていません。同じRNAウイルスではありますが、背景にあるものが大きく異なります」とベイラー氏は述べています。

「SARS-CoV-2のほとんどの亜種を防御する万能ワクチンを開発することはできないが、既存のワクチンに変更を加えて、出現した（亜種）に対処する準備をしておく必要がある」とグッドマンは述べています。

第一世代のワクチンではカバーできないような亜種が発生した場合に備えて、メーカーは十分な注意を払って戦略を練っているという。

ファイザー社とバイオンテック社は2月25日、SARS-CoV-2亜種に対する免疫力を高めるかどうか、3回目のワクチン投与の安全性と免疫原性の評価を開始したと発表した。

さらに両社は、B.1.351亜種をベースにした改良型ワクチンを評価するための臨床試験について、FDAを含む規制当局と協議していると述べています。両社は、現在のインフルエンザワクチンと同様の規制経路で、将来の改変型mRNAワクチンの検証を進めたいと考えています」とプレスリリースに記載されています

ワクチンを改良してバリアントを狙うことは難しくありません。例えば、Pfizer-BioNTech社とModerna社のmRNAワクチンでは、「基本的には、コンピュータプログラムと合成部分の合成を変えるだけで、ワクチンを変えることができるので、非常に便利です」とFDA　Peter Marks医学博士は、述べています。

「COVID-19ワクチンの改良はSARS-CoV-2の亜種に対処するための最も簡単なステップであろう。ワクチンや生物製剤の場合、製品を決定するのは製造プロセスであり、その製造プロセスは変わりません」とベイラーは説明する。

難しいのは、COVID-19ワクチン2.0をいつ、どのように導入するかを決めることです。南半球のインフルエンザシーズンにサーベイランスを行い、北半球のインフルエンザシーズンにワクチンの標的となる循環株を特定するというインフルエンザモデルは、SARS-CoV-2には通用しないとベイラー氏は指摘する。

"COVIDの課題は、ワクチンを修正する際に、どのような変異を選択するかということです」とベイラーは述べている。「どのくらいの頻度で変更するのか？」

「一旦、COVID-19の原型となるワクチンを接種した人は、懸念される亜種を予防するための追加接種を受け、ワクチン未接種の人は原型と追加接種を一度に受けることになるのでしょうか？両方を作る能力があるのか？"」とベイラーは問いかけました。

さらに、新しい亜種を対象としたワクチンやブースターを展開する必要があるため、COVID-19ワクチンの展開はすでに困難を極めていますが、これは米国の成人に一斉にワクチンを接種する経験がないことが一因です。

「どうやって展開するのか？」ベイラーは次世代COVID-19ワクチンについてこう語っています。「実際にこれを行うには、いつ引き金を引くべきか？」

jamanetwork.com/journals/jama/…

勉強になりました🥺寝ます。