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Apr 26, 2021 19 tweets 5 min read Read on X
動画『共産主義は道徳的か?』を訳してみた。資本主義は自由を産み出し、貧困を打ち砕いた。共産主義は貧困を産み出し、自由を打ち砕いた。それにもかかわらず、どちらの経済体制がより道徳的かという議論が続いている。なぜなのか。デニス・プレーガーが説明します。
動機よりも行動の方がはるかに重要である。誰もが知っている。たとえ善意だったとしても、行為が人に害を与えるのであれば、その善意には何の意味もない。これは個人だけでなく、政府についても言える。

資本主義はもしかしたら共産主義ほど高貴に聞こえないかもしれない。
能力のベストを尽くして個人が成功を追い求めるのが資本主義。すべての人がすべてのものを平等に分け合うのが共産主義。しかし、資本主義は自由を産み出した。大勢の人を貧困から救ったのも資本主義だけだ。その一方、共産主義は大勢の人を貧困に押しとどめ、例外なく自由を踏みつぶした。
不完全なところはあるにせよ、資本主義はまっとうな社会を可能にした。共産主義は、その表向きの意図がどうであれ、悪に至る。 それでも、このイデオロギーの悪を無視または否定する人々がますます増えている。
たった60年の間に現代の全体主義を産み出し、これほど多くの人々の人権を奪い、拷問し、殺したイデオロギーは歴史上ほかにないというのに。
どう説明すればいいのか? 説明の仕方は2つある。

第一に、「無知」。人々は共産主義の真実を知らない。

第二に、「故意に目をそらすこと」。真実を知っているが、それを無視することに決めた人がいる。共産主義の恐ろしさに関する真実と向き合うことに耐えられないからだ。
私たちの教育システムが残念な状態であることを考えれば、ほとんどの人は第一のカテゴリに属するのだろう。単に知らないのだ。そこで、私がいくつか事実をご紹介しよう。

しかし、その前に、別の質問に答えておく必要がある。共産主義が何をしたかをすべての人が知ることがなぜ重要なのか?
3つ理由をあげよう。

第一に、共産主義の犠牲者を忘れないというのが彼らに対する道徳的義務である。アメリカ人には奴隷制の犠牲者を記憶する道徳的義務があるように、何十億人にものぼる共産主義の犠牲者、特に命を奪われた億単位の人々に対して私たちは同様の義務を負う。
第二に、悪が繰り返すのを防ぐ最良の方法は、それに立ち向かうことである。共産主義のあらゆる恐怖に対してだ。今日、多くの人々、特に若い世代が、現代社会における実行可能な選択肢として共産主義に言及しているという事実は、彼らが共産主義の道徳的記録を知らないことを示している。
つまり、彼らは共産主義を正しく恐れていない。これは、悪が蘇りうることを意味する。

なぜこれが蘇りうるのか? これが第三の理由につながる。
共産主義政権のリーダーたちや、彼らが行う拷問、奴隷化、殺人を助ける数多くの人々は、ほとんどすべてが普通の人々なのだ。もちろん、中にはサイコパスもいる。しかし、大多数はそうではない。したがって、自由な社会を含め、どんな社会でも共産主義や類似した悪に退化する可能性がある。
いくつか事実をあげよう。6人のフランス人の学者が執筆し、アメリカではハーバード大学出版局により出版された権威ある『共産主義黒書』は、共産主義政権に殺された人の数を次のように推定している。これは、戦闘員ではなく民間人の数である。
ベトナム: 100万人。東欧: 100万人。エチオピア: 150万人。北朝鮮: 200万人。カンボジア: 200万人。ソビエト連邦: 2,000万人。中国: 6,500万人。これらは控え目な数字だ。

そして、もちろん、これらの数字は、生き延びた何億人もが舐めた辛酸を表すものではない。
言論の自由、宗教の自由、起業の自由、そして党の許可なく移動する自由の組織的な剥奪。非共産主義の司法やメディアの不在。ほとんどすべての共産国家に蔓延した貧困。おびただしい数の人々の収監。そして、もちろん、殺されたり投獄されたりした人につながる何億もの友人や家族が体験したトラウマ。
これらの数字は、収容所群島として知られるシベリアの広大な囚人キャンプ制度で凍えた何百万もの人々について語りはしない。農民を生き埋めにすることによって、他の農民を恐怖に突き落として共産主義を支持させるというベトナムの共産主義者の日常的行為についても語りはしない。
敵を懲らしめ、農民を怯えさせるために毛沢東が日常的に行ったおぞましい拷問についても語りはしない。
人は悪を暗闇と関連付ける。しかし、これは正確ではない。暗闇をのぞき込むのは簡単だ。非常に難しいのは、明るい光を見つめることだ。したがって、悪はまばゆいばかりの明るさと関連付けられるべきなのだ。
人々が本当の悪に目を向けることはまれなのだから。本当の悪と対決しようとしない者は、21世紀のアメリカにおける「制度的レイシズム」や、対決するのがはるかに容易な「有毒な男性性」や「家父長制」などという悪をでっちあげることが多い。
聖書の『詩編』はこういう。「主を愛する人は悪を憎む」。

あなたが神を信じないのなら、別の言い方をしよう。「人を愛する人は悪を憎む」。

共産主義を憎まないのなら、あなたは人を愛するどころか、気にかけてすらいない。

デニス・プレーガーでした。(了)

英文: prageru.com/video/is-commu…

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