今のハリウッドのAsian Americanヒャッホイの流れで、ただでさえ恐ろしく数少ない日本人役すら日本語が喋れない役者に取られ、しかも周りがそれを「いいぞ!!Representation Matters!」と称える様を見る、在米の日本人役者達の気持ちは、"What does natto taste like?" の答えよりも複雑。
↑は「在米日本人俳優のふがいなさ」に関するツイートではなくて、現状のAsian Americanの役者をキャストすることが業界で評価される「Asian American Representation」の大波が「ハリウッドの日本人のrepresentation」を押し流している現状に関するツイートです。
現在ハリウッドではAsian "American" を主役級キャストすると、全米のアジア系の団体から称賛ツイートされます。そしてそれを他のAsian Americanの俳優達もリツイートして、一気に話題になります。・・・でもこれが在米日本人だった場合、残念ながら↑のように話題にはなりません。
業界内のAsian Americanの制作者たちもAsian Americanのハリウッド進出を後押ししていますので、率先してAsian Americanの役者をキャストし、業界内でのAsian Americanの存在感を増す努力に邁進しています。
もちろん、ハリウッドにおけるアジア系の存在感が増すことは、アジア系の役が増えることに繋がりますので、それ自体はLA在住の日本人俳優達にとっても喜ばしい事だったりします。アメリカで自分たちアジア系が受ける差別も減って欲しいという願いもあります。
ただ、このAsian Americanの活動の活発化に伴って最近良く見かけるようになったのが、日本文化/言語にリスペクトの無いアジア系俳優による「文化の盗用」です。自身が「アジア系」だから、という理由で、日本文化や日本語について全くリサーチせず「日本人役」を演ずる俳優達を多く見かけます。
僕自身、過去にとあるアジア系俳優とこの問題で大げんかになったことがあります。このアジア系俳優は、自身が「アジア系」だから、という理由で、日本語のセリフをgibberish(デタラメ語)で喋っていて、それを咎めた僕と口論になりました。
もちろん、そうではない俳優たちが大多数です。自身の「アジア系」という属性を誇りに思い、その文化に失礼にならないよう、または祖父母の世代に胸を張れるよう、全力を尽くす俳優の方が多いです。
アジア系の業界進出は応援したい。STOP ASIAN HATE! デタラメな日本語やめて・・・。あ、この人日本語頑張ってくれてる・・・嬉しい。え?日本人役なのに、自分を使ってくれないの?? Japanese representation matters too right...? ・・・と、我々は納豆状態になるわけです。
そして日本で、僕と同じように、「マイノリティの社会問題を広く認知させるために有名俳優を」という大義名分の元、当事者によるrepresentationの機会を奪われ続けて来た「日本のマイノリティ俳優」を応援するために始めたのが「モザイク・ストリート」です。
eiga-board.com/posts/11420?p=1

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9 Jun 20
殆どのキャストが有色人種なのに主人公だけが白人だったり、ピンチになると白人キャラがさっそうと救ってくれる現象をハリウッドでは「White Savior(白人の救世主)」と呼び、近年批判の対象になっています。「ラストサムライ」や「アウトサイダー」などが顕著な例です。
一方、原作では有色人種だったはずのキャラを白人に変えたり、メイクで無理やりアジア人を演ずるのは「#Whitewashing(白塗り)」と呼ばれていて、猛烈な批判の対象になります。「ドラゴンボール」「攻殻機動隊」などがそれです。
それから近年、ストレート(cis)の俳優がゲイの役を演ずると過剰に評価される傾向(「体当たり演技」「難しい役に挑戦」)と、反対にゲイの俳優はストレートの役を演じさせて貰えない不公平な現状に対し、批判の声が強くなってきています。※cis= cisgender(シスジェンダー)
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