Thread by @kakitama

「慰安婦」記録登録への圧力が身から出た錆に…佐渡金山の世界遺産登録めぐり悩む日本(ハンギョレ新聞)
news.yahoo.co.jp/articles/5757e…

”…日本の「強い要求」で、世界記憶遺産の登録を進める際、他の加盟国の異議申し立てがあれば、審査を中止する制度を昨年新たに導入したからだ。韓国の反対にもかかわらず登録を強行すれば、日本が自分の主張を自ら否定することになる。”

佐渡鉱山と朝鮮人労働者（1939～1945）
cc.nuis.ac.jp/library/files/…
新潟国際情報大学情報文化学部紀要
　　　　　　　　　［人文科学編］

”1937年7月の慶溝橋事件により日中戦争が全面化すると、佐渡鉱業所は金増産・鋼増産のために朝鮮人男性を労働者として大量に動員した。1939年7月日本政府は朝鮮人男性を日本の鉱山、炭鉱、土木の三分野に限定し、労働者として動員すること決定した。”→

”1939年度の朝鮮からの労働力導入は8万5000名に決定した。当初は各企業による「募集」の形式を取っていたが、1942年7月から「労務協会斡旋」に変更し、1944年9月から「徴用」によった。これらは日本政府と朝鮮総督府が密接に連携し、国策として遂行された。”

”…「募集」の期間は当初3年だったため、佐渡鉱業所では1942年1月から「募集」期限が終了する朝鮮人が順次現れ始めた。佐渡鉱業所の方針は、有無を言わさず「兎モ角全員継続就労ノ事」とすることであった。”→

「爾後各個ノ朝鮮現地家情柄、病弱者等帰鮮若ハー時帰鮮不得巳ル者二対シテハ朝鮮現地官辺並二地許警察署ト打合ノ上適時送還ノ事」とした。佐渡鉱業所では「継続就労手続修了者ニハ対シテハ適当時期二各個二個人表彰状ト相当ノ奨励金ヲ授与」するごとで、朝鮮人の就労「継続」を計った。"→

→”これらの事実は「募集」形式でありながら、実態は強制労働であったことをよく示している。”

［社説］「軍艦島」の約束破った日本の「佐渡金山」文化遺産推進、厚かましい japan.hani.co.kr/arti/opinion/4…

”日本政府は2015年7月、軍艦島を含む「明治日本の産業革命遺産」23カ所を世界文化遺産に登録し、「1940年代に朝鮮人が『その意思に反して』連れて来られ『強制的に働かされた』ことがあり、犠牲者を記憶にとどめるためにインフォメーションセンターの設置などの措置をとる」と国際社会に約束した。”→

”しかし、昨年末にできた「産業遺産情報センター」は、反対に「朝鮮人に対する差別はなかった」などの歴史を歪曲する内容であふれており、ユネスコは7月、日本政府に約束を忠実に履行するよう求める決議文まで採択した。”

→”軍艦島の歴史歪曲を是正しないでいる日本が、佐渡金山の文化遺産登録に乗りだしたのは、国際社会に対する明白な挑戦だといえる。”

”さらに、新潟県などは、日本の文化庁に提出した資料で、文化遺産の登録対象期間から日本が朝鮮半島を植民地支配をしていた期間を除いた。強制動員の歴史を隠そうとする“小細工”にしか見えない。”

佐渡金山の歴史は江戸時代から”強制労働”の歴史でもある。

河北春秋(3/3)：新潟県の佐渡金山では島流しの罪人が働いて… | 河北新報オンラインニュース
kahoku.news/articles/20210…

江戸時代の江戸地域の年間死刑数、１日あたり約３人。

年間1000人が斬首され、その骸が出土した“死臭がした場所”＝小塚原刑場 tocana.jp/2016/02/post_8…

佐渡送り：
kotobank.jp/word/%E4%BD%90…

どうも近年「佐渡金山に”罪人”は送られていない」と言うキャンペーン的な記事がある様だが、”無宿人を捕らえて再犯のおそれある者は懲らしめのため佐州水替人足に使役することを始め…佐渡送りにしている”のも「強制労働」ですよ？

”当初、水替人足は募集により行われており通常の町方や農民の者が中心であった。また、各国から石高に応じて在方から強制的に割り当てられてくる農民も存在した。極めて重労働であるため、それに見合った高い賃金が支払われており、周辺の町村は非常に潤ったとされる。”→

”しかしながら、坑道が掘り進められるとともに労働環境の過酷さも増し、また水替人足もより大人数が必要となったが、それに見合った応募者数が得られず、採鉱に支障が生じ始めたため、安永6年(1777年)から、組織的に無宿者が佐渡金山へ水替人足として送られることとなり、翌年から使役が始まった。”

(近代日本の「徴用工」の展開とも、いかにも似ている)

”…無宿者が大量に江戸周辺に流入し、様々な凶悪な罪を犯すようになった。その予防対策として、懲罰としての意味合いや、将軍のお膝元である江戸の浄化のため、犯罪者の予備軍になりえる無宿者を捕らえて佐渡島の佐渡金山に送り、彼らを人足として使役しようとしたのである。”
ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4…

”発案者は勘定奉行の石谷清昌（元佐渡奉行）。佐渡奉行は治安が悪化するといって反対したが、半ば強引に押し切る形で無宿者が佐渡島に送られることになり、毎年数十人が送られた。総数では、開始された1778年から幕末まで、1874人が送られたとの記録がある。”

”当地の佐渡では遠島の刑を受けた流人（いわゆる「島流し」）と区別するため（佐渡への遠島は元禄13年(1700年)に廃止されている）、水替人足は「島送り」と呼ばれた。”

「これは80年前までやっていた”島流し”ではない！」みたいな言葉の言い換えもどうも既視感が

”犯罪者の更生という目的もあった（作業に応じて小遣銭が支給され、改悛した者は釈放された)。佃島（石川島）の人足寄場とおなじく、囚徒に一種の職を与えたから、改悟すれば些少の貯蓄を得て年を経て郷里に帰ることを許された）が、”→

”水替は過酷な重労働であり、3年以上は生存できないとまでいわれるほど酷使された。そのため逃亡する者が後を絶たず、犯罪者の隔離施設としても、矯正施設としても十分な役割を果たすことが出来なかった。”

”島においてさらに犯罪のあったときは鉱穴に禁錮されたが、これは敷内追込といい、また島から逃亡した者は死罪であった。”

強制連行であり強制労働と言いますね。”まだ犯罪を犯していない無宿者”を。

対して、近年の観光PR目的と思われる”佐渡金山クリーン化”論調を見ると、「歴史修正」の言説によく似る。まず”大嘘”と言うあたりも。

こう言う動きの延長としてのユネスコ推薦。か。
軍艦島のパターンに類似。

佐渡の魅力／（4）時代劇の大嘘を、佐渡金山で知る！ tabi-mag.jp/sadopress04/#S…

どうも”歴史修正と言う真の歴史”運動もいまや、「地域の観光資源にしたいものに”暗い歴史”があるのは観光客の足が遠のくから、それは無い事にしたい」と言うレベルの動機になっているのでは？その応援は政治家にとっても「利権」だろう。

現代の感覚で普通に考えれば「罪人でない人を強制的に佐渡で働かせた」方が「罪人を使った」よりヒドいと思いそうなものだが、
「佐渡金山は罪人が掘ったんじゃないんです！罪人でない人が掘って(注：強制的に掘らされて)いたんです」と言うと印象が良くなると思っているらしい倒錯にちょっと眩暈。。

NHK「街道をゆく」#35 佐渡のみち(1999年放送)より

(司馬遼太郎)
”江戸幕府は、同時代の地球上のいろんな政府に比べ、ほめられるべき点も多い。
しかし、最大の汚点は、無宿人狩りをやっては、彼らを佐渡の水替え人夫にに送った事である。”→

→”しかも、犯罪者ではない。無宿の中でも、犯罪者は原則として送らない。犯罪を犯す様な猛々しい連中の管理は、佐渡奉行所の能力を超えると言う理由である。
罪のない、いわばおとなしい無宿人を選んではつかまえ、一人ずつ唐丸籠に入れ、五十人百人と送った。”

”…洋の東西を問わず、これほど過酷な労働はなかったであろう。しかも地底での照明と言うのは、魚油による灯明だ。その臭さは尋常のものでない上に、換気が悪く、一酸化炭素にやられてその場で死ぬ者が多かった。その場で死なずとも、数年で珪肺になり、死んだ。”

”佐渡金山は、今は廃山になっている。何百年に渡って山を切り刻んだ跡と言うのは、文明の廃墟の中でも、死の匂いさえしないほどに虚ろで空々しいものだが、佐渡金山は右の様な記憶が見る側にあるため、路傍の岩肌にまで、人間の油がこびりついているのではないかと思われた。”

現地施設の展示説明と言う画像を見かけたが、無宿人
が「強制」連行されてきたと、読んでわかる記述にはなっていませんね。はっきり言えばそれを隠す記述。

なお「のちに有罪者も混じるようになる」との記述も。
つまり罪人もいたと言う表明。

新潟日報の「金銀山昔語り」も限りなく観光PRに近い記事だが、内容をよく読めば”強制連行”だとわかっても、記者はそうは一言も書かない。強制労働であるものを「仲間への思いやりが必要な作業をしていた」とか、強い”美談化”意識か出ている。論理や価値観まで倒錯する、観光のための”歴史修正”。

新潟日報　金銀山昔語り＜7＞
地底の水くみ　無宿人坑道の水没防ぐ
niigata-nippo.co.jp/sado-kinzan/ne…

タイトルからして、”無宿人は命がけで坑道の水没を防ぎました”な戦時報道臭ですね。

新潟日報の佐渡金山”プロパガンダ(広告宣伝)記事にも溢れる、人に強制をする、強制労働をさせる、奴隷労働をさせることへの「無感覚」「無認識」ぶりは、「慰安婦」「徴用工」「外国人留学生」への無感覚さと同じ。人権認識の欠落。それを「日本の文化」として、自分から世界に示そうとしている。

観光と言う営利事業のための事業者の”歴史修正”が、「ユネスコ申請」の箔付けのために県に広がり、一国による歴史修正となる。政治家も「県の票田」「観光ビジネス」等の利権で繋がり、マスコミもPRで利害が繋がり、「観光事業の批判」はしない。そうやって日本の「歴史修正」は肥え太ったのだろう。

2021年7月
asahi.com/articles/DA3S1…
(軍艦島の遺産登録合意の際、日本政府が約束した「犠牲者を記憶にとどめるための適切な措置」について)

”ユネスコの委員会は…「暗い側面」を見学者が理解できるような「多様な証言」を提示しようとしておらず、犠牲者の説明も不十分だとする判断を下した。”

”当時…日本政府の代表は「意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮半島出身者らがいた」と認め、「犠牲者を記憶にとどめるための適切な措置」をとると言明した。
日本の発展だけでなく、負の側面を含む歴史の全体像の叙述に努める。それが国際社会への約束だったのである。”

”しかし…新たな決議に対し、日本政府は強気の態度を取り、約束は果たしていると突っぱねた。外務省幹部は「決議で日本の立場を変えることはない」と話したという”
heiwagaikou-kenkyusho.jp/opinion/2838
昨年１２月にユネスコの決議に対しこの態度を取っている状態で、佐渡金山の推薦をしようとしている訳です。

”文化審議会は2021年12月…文化遺産登録の候補として佐渡金山遺跡を選定すると答申した。

ただしこの答申には「日本政府は審議会の答申通りにユネスコに推薦するかどうか、総合的に検討する」という趣旨の異例の注釈がつけられた。”

「異例の注釈」。”推薦は政府の責任で”と投げているわけです。

”そのような注釈がついたのは、戦時中、佐渡の鉱山で朝鮮半島出身者が働いていたことが国際的に問題になりうるからである。世界遺産の登録を決定する「世界遺産委員会」は佐渡金山遺跡の登録申請に対して否定的な見解を示す可能性があるという。”

韓国が否定的見解を示す際、「日本は軍艦島の件でユネスコの決議を履行していない状態にある」ことが効いて来る。
文化審議会もそれは分かっているから、何かの力で「佐渡金山を推薦」と答申はするが、責任は全部政府で持ってください、あとは知りません、と言う意味の”異例の注釈”をつけた訳ですね。

ユネスコ憲章　前文

”戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。”

そのユネスコを「国の名誉」をかけた戦いの場にする自民高市氏。
ユネスコ憲章前文読んだ事ありますかね？

「国の名誉の問題」自民・高市氏、佐渡金山の世界遺産推薦求める：朝日 asahi.com/articles/ASQ1M… #岸田政権 #自民