Thread by @terrakei07

それでは、本日のマガジンのお時間です！ / 白饅頭日誌：5月30日「散文：最後の川」｜白饅頭 @terrakei07 #note note.com/terrakei07/n/n…

タイムラインを一瞬だけ賑わして消えていったニュースがあった。
かつてお茶の間で人気を博した双子タレント「おすぎとピーコ」両氏がともに認知症を発症し、老々介護の末にお互いの消息が認知できない状態で暮らしているという記事だった。
news-postseven.com/archives/20220…

テレビをよく見ていたわけではない自分でも、たしか小学生くらいの時分にこの二人はよく見ていた。「笑っていいとも」だったと思う。久しぶりにその名前を聞いたら、いまはこうなっていた。

いまテレビをはじめとする主流メディアで輝かしい時代を築いた人の「老いた姿」が、近頃次々と報じられるようになった。それは、医療や介護が発展し、社会が高度化していくなかで「ピンピンコロリ」ができなくなった時代の裏返しでもある。
sanspo.com/article/202201…

長い寿命を生きられること、それは善いこととして社会に歓迎された。だが、だれもが長生きをして「死」が遠ざかっていく社会のせいで、失ってしまったものもある。それを私たちは、あえて気づかないように、視界に入れないようにしながら、騙し騙し生きている。

長い「老後」を生きる時代、それはある人にとっては「子どもや孫に囲まれた幸せな最期」をたっぷり延長するすばらしいものであり、別のある人にとっては「孤立のなかにある苦しみや痛み」をじっくり味わわされる時間に変化していった。

「生きる」ということが、昔より簡単になったのに、しかし同時に、昔とは比べ物にならないくらい難しくもなった。そんな時代に生きる私たちが大切にしなければならないものは「得ること」よりも「与えること」なのではないか。それを改めて思う。今月通常更新最後の記事です。ぜひ読んでみてください。

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