#数楽

a(n+1)=3a(n)+2ⁿ は Ta(n)=a(n+1) を使えば

(*) (T-3)a(n)=2ⁿ

と書き直せる。(T-2)2ⁿ=0なので、

(*)⇒(T-2)(T-3)a(n)=0.

ゆえに(*)の解は

a(n)=A×3ⁿ+B×2ⁿ

と書ける。このとき(*)⇔B=-1.

以上の完全に機械的な解法は大幅に一般化可能。
#数楽 Ta(n+1)=a(n)と書く。

(Tⁿ+p₁Tⁿ⁻¹+…+pₙ)a(n) = 0

の形の斉次方程式の解の形が完全にわかっていることを使えば、f(n)がそのような形の斉次方程式の解であるときの

(Tⁿ+p₁Tⁿ⁻¹+…+pₙ)a(n) = f(n)

の形の非斉次の場合も機械的に解ける。技巧的な式の変形技術は無用になる。
#数楽 そういう技巧を不要にする機械的解法は、

 ある種の方程式を満たす数列全体の集合が具体的に完全にわかっていること

から、ただちに出て来る。

ある街の様子を完全に知っていれば、その街で苦労無しに快適に暮らせるのと似ている。
#数楽 定数係数の線形漸化式を斉次と非斉次(右辺がnの多項式やαⁿのような形)の場合に大量に解いていれば、解として出て来る数列が決まり切った形になることに気付くはずで、気付いてしまえばその理由も結構すぐにわかるはず。
#数楽 別の例

(*) a(n+2) - 5a(n+1) + 6a(n) = (6n+1) 5^n

の右辺に(T-5)²を作用させると0になるので、(*)の解は

a(n) = A 2^n + B 3^n + (Cn + D)5^n

と書ける。これを元の(*)に代入すると、

a(n) = A 2^n + B 3^n + (n - 4) 5^n

であることもわかる。

wolframalpha.com/input?i=a%28n%…
#数楽 さらに別の例

(*) a(n+2) + 5a(n+1) + 6a(n) = 3(-3)^n

の右辺に(T+2)^2を作用させると0になるので、(*)の解は次の形になる:

a(n) = A (-2)^n + (B + Cn) (-3)^n.

これを(*)に代入すると、a(n)は次の形になることがわかる:

a(n) = A (-2)^n + (B + n) (-3)^n.

wolframalpha.com/input?i=a%28n%…
#数楽 微分方程式の例

(*) u''(x) + 4u(x) = 4sin(2x)

の右辺が(d/dx)^2+4の作用で消えることより、(*)の解は((d/dx)^2+4)^2の作用で消えるので次の形になる:

u(x) = (A+Bx) cos(2x) + (C+Dx) sin(2x).

これを(*)に代入すれば、u(x)は次の形になるとわかる:

u(x) = (A-x) cos(2x) + C sin(2).
#数楽 上の微分方程式のWolframAlphaによる解:

wolframalpha.com/input?i=u%27%2…

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Jan 28
#統計 P値や信頼区間に関する大学での講義は(数え切れないくらい強調していることですが)、論文 journals.sagepub.com/doi/10.1177/02… の内容(過信や自信過剰を引き起こさない考え方)に従うように改訂されるべきだと思います。

過去の大学の講義のほとんどがその意味では失格。
#統計 帰無仮説は統計モデルのパラメータの値に関する仮説になっており、P値を得るための確率の(近似)計算は帰無仮説下の統計モデル内で行うことになるので、統計モデルについての説明がない仮説検定の説明は最初から相手にする価値がないということになります。
#統計 仮説検定における「統計モデル」は「P値の計算に使われる数学的仮定の全体」のようにざくっと定義しておくと便利です。

例えば、P値の計算に確率の近似計算を使うならば、その近似がうまく行くという条件が統計モデルの中に含まれていると考えると便利。
Read 10 tweets
Jan 27
#統計 mdsc.kyushu-u.ac.jp/lecturesmdsc.kyushu-u.ac.jp/wp/wp-content/… の内容が滅茶苦茶。添付画像を参照。

①信頼区間の説明で「母平均の分布もわかる!」と書いてある。酷い!

②「t分布する二つに値の「差」も、やはりt分布」と書いてある。酷い!

③Wilcoxonの順位和検定は中央値の差の検定法ではない。
#統計 P値や信頼区間に関するより現代的な知識は論文 journals.sagepub.com/doi/10.1177/02… で得られる。

統計的有意性とP値に関するASA声明 biometrics.gr.jp/news/all/ASA.p… は必読で、講義動画 ocwcentral.com/subjects/01GB4… には時代遅れな説明が書いてある教科書に批判的コメントがある。

これらの代替案に従えば無難。
#統計

mdsc.kyushu-u.ac.jp/lectures

slideshare.net/ssuserf64eb4/s…

にも同様に酷い説明がある。

①真の平均が正規分布しているかのようなグラフの下に【真の平均は,95%の確率で,標本平均±1.96σ/√Nの範囲にある!】と書いてある!酷い。

②【t分布する二つの値の「差」も,やはりt分布】とある!酷い!
Read 5 tweets
Jan 27
#統計 「全部pだと困る問題」について。個人のノートでは

p₁(y|x,c)p₂(x|c)p₃(c)p₁(yₐ|a,c)

の代わりに、

p(y|x,c)p(x|c)p(c)p(y=yₐ|x=a,c)

と書くことにしている。引数名を固定して、引数xにaを代入する場合には引数をx=aと書くという方針。

#Julia言語 のp(; y, x, c)と同じ仕様を採用😊
#Julia言語 での p(; x=y, μ=0, σ) のような書き方はこんな感じ。

using Distributions

p(; x, μ, σ) = pdf(Normal(μ, σ), x)

y = 1.96
σ = 1

p(; x=y, μ=0, σ) using Distributions  p(; x, μ, σ) = pdf(Normal(μ, σ), x)
プログラミング言語の仕様になっている書き方であれば、well-definedな表記法であることが保証されていると考えてよい。

#Julia言語 との類似は、変数名が違えば型も違うことにすると、同一の名前の函数(メソッド)の多重ディスパッチの仕組みによって、より完璧になる。
Read 4 tweets
Jan 27
#統計 2009年頃に、添付画像の場合に傾向スコア法を使うとバイアスが生じたりしないのか、という質問にルービン先生がまともに答えることができなかった件はもっと知られてよいと思う。

この件については、ルービン先生的な因果推論を学んだ人達もルービン先生個人に批判的になるべきだと思いました。
#統計 ある程度以上、統計的因果推論について学んだ人であれば、Cによる条件付けで調整すると、EのOutcomeへの効果にバイアスが生じ、因果効果の見積もりを誤る危険性があることを理解しているはずです。

易しい話です。
#統計 ルービン先生は、「この場合の因果推論では、傾向スコア法に限らず、Cによる条件付けをしてはいけない」とクリアに答えればよかった。

ルービン先生は単にCによる条件付けに警告を発し、警告する機会を与えてくれたことについて、質問者にお礼を述べればよかった。
Read 31 tweets
Jan 27
#数楽 差分作用素をTf(n)=f(n+1)と書く。

a,b,cが異なるとき、

A aⁿ + B bⁿ + C cⁿ

は(T-a)(T-b)(T-c)の作用で消える。

(bⁿ-aⁿ)/(b-a)のb→aの極限naⁿ⁻¹なので

A aⁿ + A' naⁿ⁻¹ + C cⁿ

は(T-a)²(T-c)の作用で消える。続き
#統計 c=a+hとおくと、

cⁿ = aⁿ + naⁿ⁻¹h + n(n-1)/2 aⁿ⁻² h² + O(h³)

なので、h→0のとき

(cⁿ - aⁿ - naⁿ⁻¹h)/h² →n(n-1)/2 aⁿ⁻².

ゆえに

A aⁿ + A' naⁿ⁻¹ + A'' n(n-1)/2 aⁿ⁻² = (nの2次以下の多項式) aⁿ

は(T-a)³の作用で消える。

一般の場合も同様。
#数楽 特性方程式が重解を持つときにはJordan標準形を使うと覚えてしまった人がいるかもしれませんが、重解を持たない場合からの極限で重解を持つ場合も理解できます。

系を摂動したときの解の挙動の変化は重要なので、重解を持つ場合を持たない場合で近似することも重要です。
Read 11 tweets
Jan 26
冷える。 Image
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