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Mar 17 22 tweets 1 min read
Plasmidgateについてですが、今朝、早朝の4時からKevinさん登場のRumbleライブが開催されました。セネフさんのプレゼンから始まり、最後はKevinさんのプレゼンで終わるというものでした。KevinさんはmRNA型生物製剤へのDNAの大量残存をどのような経緯で見つけたかを説明していました。リンクは次に。
セネフさんのプレゼンはプリオンに関するものでした。これもスライドを使用して説明していて参考になりました。今回はこのRumble動画で聞いたことを中心に発信します。Kevinさんは誠実な研究者という印象でした。
rumble.com/v2dgaf6-scienc…
KevinさんはmRNA型生物製剤へのDNAの大量残存をどのような経緯で見つけたかを説明していました。mRNA型生物製剤に、転写が途中で完了した短いRNAが含まれているかもしれないと考えてRNAを逆転写してDNAに変換して配列決定をしてみたら予想していなかったベクター配列が見つかったというのが出発点。
その後、DNAの定量、塩基配列の決定などを行った結果、大量のDNAの夾雑を見つけたという流れです。環状のプラスミドDNAも残存していて大腸菌を形質転換できてコロニーができるくらいですから、スパイクタンパク質の全長とT7プロモーターが連結されたものが残存している可能性は否定できない。
Kevinさんは発現ベクターの配列を既に公開しており、さらにKevinさんが検証用に設計したPCRプライマーの配列も公開ずみ。後に続く研究者は出てくるでしょう。今回、Kevinさんが調べたロットだけなのか、あるいは多くのロットに同様に発現ベクターが含まれているかはいずれ、明らかになるでしょう。
私が当初からmRNAワクチンのリスクを説明し警告したにもかかわらず、残念ながら接種してしまった人間が、私の周辺にも少なからずいます。そのため、今回のDNAの夾雑は特定のロットに限られていると言う結論を私は期待しています。どのような結論になるか他の研究者の追加の情報を待ちたいと思います。
T7プロモーターは哺乳類細胞では機能しないと思いがちですが、もう一つ論文を紹介しておきます。ここで紹介する論文では、T7プロモーターがヒト細胞で機能することを示しています。T7プロモーターがHeLa細胞で機能するというもの。HeLa細胞はヒト子宮がん由来の有名な細胞。
pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8406019/
スパイク遺伝子がT7プロモーターと連結された形態でヒトゲノムに組み込まれたときにスパイク遺伝子が発現する可能性は考えておくべきでしょう。スパイクのmRNAは環状プラスミドを制限酵素で一カ所切断して、それを使用してT7RNA合成酵素でmRNAを大量に合成しています。
通常であれば、この方法では、1分子のDNAから10倍~100倍のmRNAを合成できるとされていますので、このように大量に夾雑していることは考えにくいのですが、ウリジンが修飾されたシュードウリジンであるためにRNA合成の効率がかなり低下している可能性も考えられますのでこの点も検証が必要です。
tRNAにはシュードウリジンが含まれていますのでtRNAを合成するRNA合成酵素はシュードウリジンを効率よく利用できるはずですが、mRNAにはシュードウリジンは通常含まれません。したがってmRNAを合成するタイプのRNA合成酵素がシュードウリジンをウリジンと同様に利用できるかは不明です。
混じっている発現ベクターが環状のものかあるいは切断されたものかをKevinさんは解析していますが、環状のものも切断されたものも両方含まれている。環状のものだけであれば、残存したとしてもゲノムに組み込まれる際にはランダムな場所で切断されてからゲノムに組み込まれることになります。
この場合にはゲノムに組み込まれてもスパイクタンパク質を発現する可能性は低いでしょう。しかし、実際には、T7プロモーターの上流部で切断していますので、もしもゲノムに取り込まれるとするとT7プロモーターとスパイク遺伝子が連続した形でゲノムに組み込まれる可能性は高いと思います。
発現ベクターの夾雑が招くリスクはもう一つあります。SV40プロモーターがこの発現ベクターには組み込まれていますので、この配列を含むDNA断片が発がん遺伝子の上流部に組み込まれると発がん遺伝子の発現が亢進します。このことは細胞のがん化のリスクを高めることは言うまでもありません。
DNA型腫瘍ウイルスであるSV40の強力なプロモーターのゲノムへの組み込みのリスクはKevinさんも言及。このようにベクターDNAが混じっているようではエンドトキシンの混入も懸念されます。これも彼は動画でコメントしています。エンドトキシンは細菌由来の毒素でアナフィラキシーなどの原因になります。
何度も書いているように発現ベクターがmRNA型生物製剤に大量に残存しているということを発表しているのは現時点ではKevinさん一人です。またKevinさんはロットを多数調べたわけでもありません。しかしながら、ファイザーとモデルナ両方で同様に観察されたということを私は大変重く見ています。
ゲノムへの組み込みがどのような細胞でおきるかについても議論されていました。DNA断片がゲノムに組み込まれる場所はランダムです。また培養細胞にプラスミドを導入する実験を行うと一定の確率でゲノムに入ります。組み込まれる機構も相同組み換えだけではないことを考える必要があります。
増殖している細胞であればゲノムに組み込まれる可能性がありますが動画で彼がコメントしていたのは生殖系列の細胞と免疫系の細胞です。特に免疫系の細胞においてはゲノムの再構築が頻繁に行われますので、リンパ節にLNPが移行してDNA断片の組み込みがおきる可能性が高いのではと私も思いました。
今回の件は、今後も接種を進めようとしている世界唯一の国?の日本では特に重く捉える必要があります。このような発表が行われた以上、mRNAワクチンにプラスミドDNAの夾雑(コンタミネーション、コンタミとかいいます)がないことを相当な数のロットを用意して、複数の方法で至急、解析すべきです。
その際には、厚労省傘下の感染研で解析するとともに、mRNAワクチンや厚労省およびその関係機関と利害関係がない第三者機関でも併せて早急に確認すべきです。このような視点から考えると、ワクチン研究開発の大型研究費を獲得している研究者を対象から外すのは当然のことでしょう。
今回の件で最も重大なのはmRNAワクチンの品質管理の問題。環状プラスミドの直鎖状への変換も不十分で、最終産物にかなりの量のDNAが夾雑。これは人に接種するものとしては失格です。日本政府が接種を推奨したものはmRNA型生物製剤であってmRNA/DNAハイブリッド型生物製剤ではなかったはずです。
接種を全て中止しDNAの夾雑を調べることが急務。Kevinさんの情報を私が発信しているのは日本以外ではmRNAワクチンのリスクの理解が広がり接種する人がいなくなりメーカーを相手の訴訟が頻発。ところが日本だけはしつこく追加接種を推奨中です。接種の即時中止を求めます。最後にKevinさんの写真を。 Image
最後に補足ですが、DNAの夾雑が明らかになったのは現段階では二価ワクチンだけですので武漢型しか接種していない人はDNAが混じっているかどうかは不明です。… twitter.com/i/web/status/1…

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Mar 12
mRNA型生物製剤への製造時に使用した発現ベクターが、最終製品にかなりの量(mRNAの20%から35%)残存していることがある研究者から示され、アメリカでは最近問題に。plasmidgateというキーワードで検索すると関連する情報がたくさん見つかります。プラスミドゲート事件。大きな問題になるのか?
この図は発現ベクターの遺伝子マップ。赤い部分がスパイク遺伝子、oriと書かれた黄色い部分は大腸菌でDNAを複製させて増やすための複製開始点。赤で示されたのがスパイク遺伝子ですが、その上流部、矢印の起点付近にT7 promoter配列があります。この配列がmRNA合成では重要なはたらきをします。
T7 promoter配列ですがT7というのは大腸菌に感染するウイルスの1種のこと。この配列があるとそこにT7由来のRNA合成酵素が結合して大量にmRNAを合成することができます。さらに、このDNAにはSV40プロモーター配列も存在していますのでその下流の遺伝子はヒト細胞でも発現。薬剤耐性遺伝子も存在します
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Mar 11
少し前の長いスレッドを再度紹介しましたが、そのスレッドの根拠となる論文が多数収載されているレビューが発表されました。マッカロー博士らの論文ですが福島先生も著者に加わっています。スパイク発現細胞が免疫システムに攻撃されることが広く認識されてきました。ここから論文にアクセスできます。
論文はあまり長くないのですが、スパイクタンパク質が細胞膜に局在することや、細胞内で産生されたタンパク質がMHCクラス1分子に結合して抗原提示され、それで免疫システムの攻撃を受けることが書かれています。またスパイク発現細胞が免疫系システムの攻撃を受けたという実例の論文も示されています
接種後どのくらいまでスパイクが検出できたかという論文も集めていますし、エクソソームという細胞から放出される顆粒状のものについて、その役割を議論しています。ファイザーの研究者がmRNAワクチンで免疫が誘導される仕組みを理解しないまま緊急承認に進んだことも示唆されています。
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Feb 24
いろいろコメント・質問をいただき、どうもありがとうございます。まとめて質問に回答します。まずは、IgG4がどのくらいの期間で減少していくのかということですが、私の周辺の研究者で二回接種後経時的に抗体価の変化を自分で採血して解析している方がいます。回答方々、そのデータを紹介します。
一人はモデルナ二回接種でもう一人はファイザー二回接種です。接種は2021年の夏でしたので、1年半以上経過したことになります。抗体の測定系は内部標準を使用して定量的な解析ができるようにしたものです。測定レンジは下限が0.01AU(AUというのは便宜上設定した単位です)で最大は2000AUです。
このように、ダイナミックレンジはかなり広くなっています。二回接種後の最大値は400AUとか200AUです。モデルの方がmRNAの量が多いためか初期値も高く、減衰も遅いようです。と言っても現在はそのレベルはピークの100分の1程度です。ファイザーはさらに低下しておりピークの数百分の1程度まで減衰。
Read 14 tweets
Feb 20
以前、このスレッドでIgG4に関して説明しましたが今回はこの続編です。今回はmRNA型生物製剤で誘導される抗体がIgG4化されることの生物学的インパクトについて、さらに説明します。
この前のスレッドで紹介した抗体の機能活性一覧表を再度貼っておきます。今回のものは日本語化したものです。この表の下の部分には各抗体の分布が書かれています。抗体の血清中の濃度を見ていると桁違いに濃度が低いのはIgE。IgE抗体が増えるとアレルギー反応が誘導されるので濃度が低いのは合理的です
IgG4はIgGのサブクラスの中では一番濃度が低い。IgG4は同一の抗原で繰り返して免疫しないと誘導されないので濃度が低いということは理解可能。同じ抗原で繰り返して免疫されることは通常ではまれ。IgG4がmRNA型生物製剤の接種の二回目以降で誘導され接種の繰り返しで増えていくことは既に紹介済みです
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Feb 18
巷ではモデルナがインフルエンザ用のmRNA型ワクチンの開発を進めているというニュースが報道されています。また前回のスレッドにはいろいろなコメントをいただき、どうもありがとうございます。少し気になったのが、内容が難しいという指摘です。そこで、予定を少し変更して基礎的なことを説明します。
今回は高校で学ぶ生物基礎の教科書と大学の学部で使用される教科書の模式図を対比しつつ、免疫学の基礎的なことを説明し、mRNA型生物製剤の根本的な問題を再度指摘したいと思います。原著論文を読まなくても教科書レベルの知識で今回の問題の本質が理解できることを示すことも重要な目的の一つです。
免疫学の基礎を学ぶことができる動画は免疫学とか免疫学の基礎とかいう言葉で動画検索を行うとたくさん見つかります。You TubeはmRNA型生物製剤の弊害を紹介する動画をすぐに削除しますが、さすがに免疫学を説明する動画は削除していません。mRNA型の問題を知られたくなければこれらも削除すべきです
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Feb 11
人体は何度も同じ抗原刺激にさらされると産生される抗体の種類が変化します。最初に誘導される抗体は炎症誘導性の抗体ですが、同じ抗原にさらされると炎症を誘導しない種類の抗体に変化していきます。IgG4は抗原接種を繰り返した後に誘導される非炎症誘導性抗体です。抗体の機能は二つに分けられます。
抗体には抗原に結合する機能と、免疫システムを活性化する機能、こちらはエフェクター機能と呼ばれますが、の二つの機能が存在することが知られています。IgG4にはエフェクター機能は期待できずIgG1とかIgG3のように免疫システムを総動員して病原体と戦うことはできません。要は抗原に結合するだけです
最近、mRNA型生物製剤の接種によりIgG4が誘導されるという現象に注目が集まっています。IgG抗体が非炎症性抗体に変化するとなにがおきるかを今回は考察します。最初に抗体分子の構造を紹介します。ここで覚えておいてほしいのは抗原結合部位が二つあるということ。左はWikiから。右は免疫生物学から。
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