Thread by @t_kaseki

接種率の高い世代（1994年～1999年）のHPVワクチンの効果が、がん統計上で確認できる時期の入り口に差し掛かったので、そこでの結果が出る前に何かを出したってところか・・・。

接種逃した世代への勧奨急務　子宮頸がんで報告書(共同通信)
#Yahooニュース
news.yahoo.co.jp/articles/d8d82…

で、出されたのがこれになる。

子宮頸がんとその他のヒトパピローマウイルス (HPV)　関連がんの予防ファクトシート 2023公開｜国立がん研究センター ncc.go.jp/jp/information…

取り敢えず、個人的に興味のある所だけ挙げておくと、

"罹患率の増加では年齢階級が若いほど年増加率が高い傾向があった。上皮内がんを含む子宮頸がんは、2005年前後から浸潤がんより急峻に増加している2)。"（続）

”ただし2000年以降は国際疾病分類腫瘍学第3版（ICD-O-3）の導入に伴って高度異形成（CIN3）が上皮内がんに含まれるようになったことも増加と関係している。また子宮頸がんの進展度の分布は1990年代から大きく変わっていない3)。”（引用以上）

確かに、傾向と時期は合っている。上皮内がんを含まない罹患率も上皮内がん程ではないけど増えてはいる。個人的に察していたけれど把握はしてなかったんだよな。

画像の出典元：国立がん研究センターがん情報サービス

次はこれ。粘膜上にいるウイルスに対してワクチンを筋注するのが有効だとか・・・。

”体内で抗体を産生して性器の粘膜や皮膚に抗体を出すためには、HPVワクチンを筋肉注射するのが最も有効であることがわかっている5）。”

ワクチンの接種の仕方として、対照の病原体の感染の仕方を再現するのが有効という話があった気がするので、それからは外れている様に見える。その筋の方に是非とも確認して貰いたい話ではある。

なお、引用番号"5)"の資料は日本産科婦人科学会の資料（jsog.or.jp/modules/jsogpo…）となっており、孫引きするとこれが出てきた。

Chapter 12: Prophylactic HPV vaccines: Underlying mechanisms sciencedirect.com/science/articl…

見える範囲では筋注についての話は出てこないが、文章が切れているので恐らく、その部分に載っているのだろう。いずれにせよ興味深くはある。

やれやれと思ったのが「3.4 HPVワクチン接種後の症状とその対応」で具体的に挙げるとキリが無いが、牛田班、祖父江班による調査、ISRR等、ある意味ウンザリしながら見せられるお馴染みの連中が並んでいる。
がんの専門機関にまともにああいうものを見ることを期待するのは無理なのかもしれないが。

なお、こういう場面でこれまたお馴染みの名古屋スタディ鈴木論文もちらっと出て来てるな。
何であれこれを読んで接種を決断した人は彼らが責任を以って診てくれるから安心して打てばよい、などと皮肉が言いたくなるところだ。（呆）

さらりと流す程度に見たけれど、典型的な宣伝用の資料にしか見えない。まぁ、構わないけれど。

まぁ、向こう数年の結果を見守るだけのことだ。