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Dec 17 8 tweets 1 min read Read on X
「あんたが代表だろ?
   何で断るんだよ!!!」

東日本大震災後の5月5日こどもの日のお昼過ぎ。コミュニティセンターでのお話。

現地の職員さん
「いいから
大人には配らないで下さい!
絶対ですからね!」

自 「食材はめちゃくちゃあるので多分大丈夫ですよ」

元々予定していた場所とは違う現場に朝から炊き出しをしに来た。

現 「子どもや大人3000人はいるかもしれないから
物資も炊き出しもすぐに足りなくなるから
大人には『絶対に』配らないで下さい。」

となりには豚汁を配っている人たちがいる。

現 「あんたらどっから来た?
「あっという間になくなっちゃうから大人には配らないでよ!」

会う人会う人に言われる。
たくさん炊き出しをして回って来たけど。

大抵の場所では、、、
男性陣はあまり食べようとはしない。

現 「まずは子どもにお腹いっぱい
食べせてあげてほしい。」
「まだあるならお年寄りや女性に」
「おれたちは大丈夫だから」

ましてや何もない足りないから
物資や炊き出しをしたり食材をお届けしたり
飲み物をお渡ししているのに
帰りには

現 「少し冷えたものでも飲んで!」
なんて言って少し冷えた飲み物をくれようとしたりする。

東北の人ってすごいなって驚かされたりして来た。

だから今回は絶対に何か言って頂いても絶対に断るようにとメンバーには伝えていた。

すると
メンバーたちがざわつき出す。
こわもてのおじさんが声をかけまくっている!?

何かトラブったのか、、、
メンバーが駆け寄ってくる。

「自分たちは豚汁終わっちゃったから手伝うと言われてます」

「メンバーはたくさんいるから大丈夫だと断ったんですが、、、」

今日は急遽、炊き出しや催しを2箇所に分かれて人の多い場所にやってきた。

避難所を回っていると300人の所だと300食を持って行くことになる。
しかし

実際にいるのは大抵3分の1ほどになる。

回れば回るほど食材はあまってしまう。現場の近くで求められてるところがあればどんどん回っていたけど
それでも食材はあまる。

ツアーの最終日どうしても
余らせたくはないと
求められてる所を探してやってきた場所だった。

シンガーソングライターさんや
学生さんにサラリーマンや事業者さんたちときていた。

炊き出しするものと
歌を歌うもの記録用に動画を撮るものと役割を決めて動いていた。

炊き出しはまだまだ続く
そんな時

「大人はダメなの?」、、、
いろんな人に聞かれてしまっている。
会場の主催者さんに確認しに行くが

どうしてもダメだと言われる。

自 「まだまだ食材はありますよ」

それでも許されることはない。

となりの豚汁チームが持ってきていたのは500食
子どもたちに配ってお昼前にはすでになくなっていた。

自分たちは

焼きそば
野菜炒めに
焼肉&ステーキ
水餃子

すべての食材をチェックするが
大丈夫絶対に足りるはずだ。
それほど食材はあった。

大丈夫だとわかるくらいに
後ろに積み上げてやろう!

自分たちの背ほどにまで発泡のケース。積み上げる5、6段の食材の列をつくる。

自 「もう子どもたちには食べて貰いましたよね?
食べてない大人がたくさんいます。」

「これほどあってもダメですか?」

待っている人がいる、、、
やっとOKが貰えた。
メンバーたちに一斉に指示を出す
一気に用意しよう!

すると
またこわもてのおじさんが
「手伝いたい」

ぜひぜひお願いします!

と一緒に作業をはじめるメンバーたち

子どもたちと歌い手さんたちと一緒に歌ったり踊ったりしている風景を
撮影させて貰っていると

またメンバーがやってきた。
今度は終わったら
ご馳走するって言われてます。

このあとのことなど説明してお断りしたら、

かなり怒られているとのこと
やっぱりそれてもお断りするように伝える。

すると
またすぐに戻ってくるメンバー!

今度は、、、
「何がダメなんだ!
メシくらいいいだろ!」
「代表者はだれだ!」
って怒ってます。

代表はいませんって断るように伝え撮影を続けていると

「あんたが代表だろ!
なんでダメなんだ!!!」
思いっきりブチギレられる。

このあとの予定と被災地でご馳走にはならないとお伝えすると

「それなら!すぐに食べて帰れるように段取りしてやる!」
と強引に言われる、、、

それでもお断りすると

「ちょっとこっちにこい」っと
駐車場まで連れて行かれた、、、

「いったい何がダメなんだ!」
激しく言われたがやっぱりお断りすると

突然態度が変わった、、、
「何がダメなんだよ
あんたらみたいな人たちに
お店で食べてほしいんだよ!」

目に涙をためながら

「誰もいないお店には帰りたいないんだよ!頼むからきて食べてほしいんだ!」と言われた。

この瞬間
自分の考えは間違っているのかもしれないと思った。

「あんたらみたいに自分たちの町のためにこんなにやってくれた人たちに恩返ししたいんだよ!」

お店では食材も用意してるけど
今は誰もこないし
営業なんてできる状態でもないんだと本気で心の声を聞かせて貰った。

自 「わかりました
  ご馳走してください。
腹一杯食べさせて頂けますか?」

現 「わかった!わかった!
 本当だぞ!約束だそ!絶対だそ!」

本当にうれしそうに言われた。

東北の町でこどもの日のお祭り
炊き出しは終わった。

お店へ移動すると、
約束していた、となり町の人に連絡をしてお店に入る。
おいしそうな鍋が待っていた。

本当にうれしそうに
あれこれ話を聞かせて貰う。

被災してから今日までの話。
たくさんのボランティアさんたちに出会ったこと。
そして感じていること。

また来ると約束すると

「どうせ誰もこない。
 そんな無理な話はするな!」
なんてかなしいことを言われた。

この瞬間必ずまたくると決めた。
そのための動きに変えること
本気で約束をした。

そして、この時に何気なく聞いた言葉が自分たちの人生を変えることになるとはこの時は知らなかったが
全員でご馳走になった感謝の必ずきますね!と

その場をあとにした。

-----
自分の偏った正義みたいな考えや感情は何の役にも立たない。

何気ない言葉が人生を変える
-----

約束はシンプルでいい。

この日から東北でも活動の帰りにはこの町でこのお店で食事をして帰ることにした。

この町でできる活動を増やして行った。

次は食事代を払うと約束して何度行っても支払いはさせて貰えなかった。

その分自分たちのできることをこの町に返していこうと決めた。

何もなかったところからのご縁を頂いて活動する場所をつくっていく
そうして

ボランティア活動ではない

レボリストとしてのベースが出来上がっていく。

どうなるかはわからないけど

またくると決めてその通りにしていただけだ。

気がついたら
今、自分はこの町に住んでいる。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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Dec 13
「変な、ガマンは絶対しちゃダメだ」

車で走行中、突然の腹痛に襲われた。
耐えきれず、
通り道のドラッグストアを発見!
トイレに駆け込んだ。

あぶら汗をかいて汗だくになり、
トイレから出れずにいた。

ほんの少し落ち着いて立ちあがろうとすると
ふらふらする。

『これやばいかな』
なんて思って
トイレを見た瞬間

愕然とした、、、
真っ赤に染まるトイレ、、、
『うそだろ』
心の中でつぶやいた。
次の瞬間また痛みの波がやってきた。
体感では30分以上トイレを占有していた。

その間、何度も救急車を呼ぼうかと考えながら、
呼んだ後のことを考え

なんとか耐える選択をした。

実はこの判断が完全に間違えていた。

30分ほどして少し収まった瞬間に車に戻り打ち合わせ先へ向かおうかと思ったが、さすがに話せる気がせず、その日の予定をすべてキャンセルにしながら自宅へと戻った。

戻った瞬間に、
また腹痛の波がやってきて、車は駐車場にも入れず家の前に停めてトイレに駆け込んだ。

『やばい』

本気で泣きそうなほどの痛みとやはりトイレは

真っ赤に染まり血だらけになっていた。
もうダメかもしれない。

そう思い救急車を呼ぼうかと考えるも、車は家の前は停めたまま、

ご近所さんにも心配されてしまう。

おおごとになってしまうのでは、
そんなわけのわからない判断で

さらに間違いを起こしてしまった。

そして、自分が選んだ結果は、
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