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滋賀医大生・性暴力事件、大阪高裁はなぜ「無罪」と判断? 【判決詳報】 - 弁護士ドットコム

「X女が被害申告した当初の主たる目的は、性被害として処罰を求めることよりも、動画の拡散防止にあったことは明らか」としたうえで、→ bengo4.com/c_1009/n_18282/
X女が動画の拡散を防止するために「状況等を誇張し、自身の不利な行動を隠して矮小化して供述する明白な動機があり、実際に口腔性交【1】の事実等を隠す内容の虚偽供述をした事実もある」と指摘

→動画を拡散しないでほしいと願ったことが性被害の認定を否定する方向に作用することが疑問。
脅迫【2】(A男がX女の頭部を左手でつかんでその口の中に陰茎を含ませて腰を前後させ、「苦しい」と言ったX女に対してA男が「苦しいのがいいんちゃう」、C男が「苦しいって言われた方が男興奮するからな」と発言したこと)について、X女が部屋に入室後、数分後にA男とリビングで口腔性交を始めたことや→
C男がリビングに入ろうとドアを開けた際にX女が自らドアを閉めたことなどに言及し、「X女がA男から口腔性交を求められ、任意に応じたものであった可能性が高い」「原判決は、口腔性交【1】が、暴行・脅迫がなく始まった口腔性交に引き続き行われたものであること、→
その結果、脅迫等【2】が口腔性交に通常伴う有形力の行使や卑猥な言動と評価できる余地が多分にあるのに、その可能性に目を向けず、これを強制性交等罪にいう暴行・脅迫に当たるものとしたもので、その判断は不合理である」と判断した。脅迫【3】(A男とB男がかわるがわるX女と口腔性交する際、→
A男がその様子を携帯電話で動画撮影する中、「苦しい」と言うX女に対してA男が「が、いいってなるまでしろよお前」と発言したこと)については、「A男とB男、X女との間で、かわるがわる口腔性交が行われていた中での発言であり、いわゆる性行為の際に見られることもある卑猥な発言という範疇のものと→
評価可能である」と指摘。

⇨これが、一般的な感覚とはかけ離れていると思う。「評価可能である」で否定されてしまったら、大概のことがそういうプレイと評価可能である、になりますよ。
一審判決では、A男が24歳で身長170㎝、体重69kg、B男が24歳で身長179㎝、体重75kgであるのに対し、X女は21歳で身長153㎝、体重47kgであることを引用し、A男がX女の頭をつかみ、性的な意味合いの強い有形力の行使におよび、A男とB男が、苦しがっているX女に対し、その苦痛に取り合うことなく口腔性交→
を強いたと認定しています。なお、A男は、バイト先の人を誘うといってY女を誘い、実はバイト先の仲間には声をかけず、バイト先の者が来れなくなったから大学の友人を誘ったと嘘をついて呼び出し、一次会の最中から、グループラインで、「ええやろYちゃん」「今日確実にXいけるぞ」「Xかぁ、Yが好き」
「だれかいくかX」「B男さんっ」「いっちゃってえええ」などとやりとりしてて、X女やY女が頼んでいない日本酒を飲むように勧めてます。X女はY女と同じ大学の同級生で、バイト先も同じという関係。
> また、A男がX女に抱きついて引き止めた暴行については、(強制性交等罪における暴行というには)これによってX女にその場から立ち去ることを断念させたといえる必要があるとし、この時の状況を説明するX女の証言について、動画からうかがわれる状況に照らすと必ずしも信用しがたく、→
むしろLINE交換を名目とするA男の引き止めを受けて残ることにした可能性を払拭できないとした(したがって、A男がX女に抱きついて引き止めたことは、強制性交等罪における暴行にはあたらないこととなる)。

⇨この暴行について、地裁判決は、その直前の口腔性交の終盤に、A男がY女と性交する旨の
発言をしたのに対し、友人であるY女のことを思って、切迫感のある様子で「嫌だ」と述べ、「舐めますから」「Yちゃんだけは」と言っていたことを重視して、X女としては、2人で帰ろうとして2人とも帰宅させてもらえず性交等を強いられるなら、交際相手のいるY女が性交されるのを阻止したいと考えて、
せめて、Y女だけを帰宅させて、自分が犠牲になる方がましであるという心情だったと認定。X女は、A男に対してYに交際相手がいることを繰り返し説明して、「いや、もう今度、私頑張ります」と述べ、「本当に大丈夫だからYちゃん帰っていいよ」と声をかけたとのこと…。読んでるだけでしんどいよね。
> 大阪高裁は、買い出しを終えてA男方に合流したY女に、X女がA男と口腔性交したことに関して伝えようとした様子が全くないことなどを挙げ、それぞれの性的行為について「X女が同意の上でした疑いを払拭できない」と認定した。

⇨そりゃ、言うわけないやろ。アホなのかよ裁判官、どういう経験則やの…
地裁判決は、X女の同意についてかなり詳細に検討しており、キッパリと否定しています。「強制性交等罪の成立が妨げられるような同意とは、強制性交に応じるか否かについて、自由な意思決定に基づき真に同意することを要すると解されるところ、いつ誰とどのような態様で性交等をするかという→
性的自己決定権を行使できる状態にない場合には、真に同意していたといえない。」と前置きして、X女やY女の方から積極的に性的な話題を持ち出したり、A男らとの身体接触を図ったりしたことがなく、X女に性交等をする意思がなかったにも関わらず、
「A男方に入ってから、容易に逃げられない状況でA男に口腔性交を求められ、冗談と思っていたことが現実化しそうな状況になり、驚愕や動揺により、あるいは、抵抗すればより強度の性被害にあうかもしれないなどといった心情に陥った」「性被害にあった者は、少しでも早く加害行為から逃れるために、
自ら加害者の欲求を満たすような行為に出る等の迎合的な態度をとったり、従順な振る舞いに及んだりすることがある」と指摘。
それぞれの性的行為について、「X女は同意していなかったものと推認できる」「真に同意していたとはおよそ考え難い」「同意していなかったのは明らか」と判断しています。
何しろ、めちゃくちゃ拒否してるんですよ。「嫌です」「無理です」「体調悪い」「やめてください」「痛い」「苦しい」、それが、全然やめないもんだから、しまいには無力感なのか、「なめるだけ」にしてくれとお願いし、2人を射精させないと帰れないと思って自ら口腔性交をしています。
それでもズボンを下ろそうとされるので、「なめるだけなので、入れないでください」と伝えています。しかし、A男とC男が避妊具をつけなくてもいいだろうと話しているので、性交しないと帰れないと感じて、自分で下着も下ろして2人と性交し、動画を撮影されていたけれと、それまで何度もやめてほしいと
伝えても聞き入れられなかったから諦めていたという認定になっています。帰宅後、Y女からの電話で、口腔性交されたことだけ伝え、夕方頃まで寝ていたが、起きた後は、ただただ悔しく、撮影された動画の拡散が心配になった。翌日、知人のすすめで、性被害相談電話をかけたという流れ。
ちなみに、帰宅時、X女は、Y女に「なんか泣けてきたわ」というラインメッセージを送っていますが、他方、男子学生たちは、グループラインに、送りあった当日までのわいせつ画像に、「わろたあ」「どっちの女ですか」「3P」などと送りあっております。
X女が、部屋に到着してすぐに口腔性交に応じたことを被害申告の最初に言わなかったことが重視されてしまったようですが、性的羞恥や思わされてる自責の念というものがあります。供述の変遷を厳格に問われると、性暴力の被害者はつらいですよ。被害者にも、弁護士の助言がいるのでは?研修が必要。
以上は、自分の理解のために書き記したもので、ふした意見は雑感です。丁寧な評釈ではありませんので、悪しからず。
訂正 こちら、C男でなくてB男です。

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Dec 20
滋賀医科大学の事件は認定された事実関係の評価を争う話なので、袴田事件と比較するのは違うんじゃない?明確な言葉で拒否していてもプレイの一環だったと判断されたことに絶望してるんだよ。上から目線で、バカにしていい話ではないと思う。フラワーデモの時にも思ったけど。
2019年はTwitterをやってなくて、性暴力の無罪判決批判をあざ笑う弁護士がたくさんいると聞いて、唖然としました。被告人のために無罪を争うことが弁護人の使命だとしても、認定された事実の評価に驚いて、裁判官の経験則を批判する人たちをバカにするのは違うでしょう。

flowerdemo.org/blank
私は、刑事事件も担当してきて、再審の弁護団にも入っていて、吊し上げられていても被告人のために最善をつくすことが刑事弁護の使命だと思うし、刑事弁護の観点から意見表明することも抑制すべきでないと思っていますが、フラワーデモの時のTwitterの一部弁護士の発言は、本当にひどかった。
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Jul 30, 2022
共同親権に対する慎重論は、同居親への嫌がらせだけを目的に、子どもに関する重要事項にあえて同意しない別居親という前提があるのではありません。それは誰の説なの??
同居親への嫌がらせだけを目的に、子どもに関する重要事項にあえて同意しない別居親に対して、共同親権なんて認めたら大変なことになるけど、そういう人が利用する制度になりかねないし、そいういう人ほど共同親権を求めてしまう傾向があるという話です。
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Jul 30, 2022
>そのとき、そのうちの1人はハッとしたという。(中略)離婚弁護士の中には、“流れ作業”で親子を引き離していく弁護士もいる。しかし、一方で強固な左翼思想を元に、採算度外視で、活動している弁護士もいることに、彼は思い当たった。

誰に思い当たったんだよ… sakisiru.jp/32881
以下引用>「報酬を度外視して、貧乏でも戦う共産党活動やゲリラ活動をしている人間もいる。だからこれ(実子誘拐に関係する弁護士と連れ去った側の当事者の動き)をもって、ビジネスとか、お金儲けをしてるというのは、あんまり説得力ないんじゃないの?」

生前そんな言い方してたなら本当に酷いな。
DV被害者を真っ当に支援する弁護士は存在しないと思っていたのだろうか。大丈夫かこんなこと記事にして。
Read 8 tweets
Jul 30, 2022
うちは、事実婚で、親権がない夫と18年間子育てをしてきて全く困ったことがなく、良好な関係なら、親権なんていらないんですよね。親権が欲しいという主張を生じる背景に、子どもとの関係性が悪いという場合があるので、親権で何かを強要したいのか?という警戒心を抱いています。
親権を求める人が、「片親疎外症候群」なる理論で、監護親の洗脳だと言って、子どもの意見を軽視している様子をみると、その警戒心はますます高まります。積極的かつ真摯な合意で共同親権を合意できる両親は、親権が無くても会えるし、相談しあえる関係なので、親権を与える実質的意味はありません。
別居親と子どもとの関係が悪い要因として、子に有害なDV・虐待案件があるという場合は決して少なくありません。DV・虐待事案を間違いなく切り分ける線引きを、共同親権を推進する方々が明確にすべきであって、そこを明確に切り分ける手段が編み出せないなら、共同親権の導入なんてあり得ません。→
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Jul 29, 2022
>「民間法制審議会家族法制部会中間試案を勝手に支持する弁護士の会」(130名)により、自民党法務部会「家族法制のあり方検討プロジェクトチーム」提言に基づく民法等の改正作業実施を求める要望書が高市早苗自民党政務調査会長に2022年7月27日に提出されました。 oyako-law.org/index.php?%E6%…
「制度上、共同親権を選択できるにかかわらず、父母の一方が敢えて親権放 棄を選択することは、父母の一方が「子を捨てる」ことに父母双方が合意することを意味します。その事実が子の心にどれ程の傷を与えるかは、少し考えれば分かるはず です。」とか言っとる。
「この法務省案を「なかの餡子を抜き取り、皮だけになったものを饅頭だと言い張る ようなもの」と例えた新聞記事がありましたが、まさにその通りで、「共同親権制」を完全に骨抜きにする法務省案は、政府・与党を愚弄しているとしか思えません。」とも書いとるけど、この認識で大丈夫か?
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Jul 29, 2022
共同養育に反対してる人なんていませんよ!そこ、お間違えなく。強制するべきではないという意見があるだけです。交替監護もやれるならどうぞ。監護者同士のリスペクトがないと有害だと思いますが、できなくはありません。共同決定は、子どもにメリットがあるのは子どもが資産家の時くらいかと思われ、
支配的な他方の親に悪用されるリスクを考えると反対ですが、どうしてもその約束をしたいという父母の熱意があって(本当に気が知れないけど)、父母の権力格差がない場合に限定できるなら、ものすごい反対かというとそうでもありません。
法制審議会の資料18-1の「(前注2)」で、「本試案で取り扱われている各事項について、今後、具体的な規律を立案するに当 たっては、配偶者からの暴力や父母による虐待がある事案に適切に対応することができるようなものとする。」と記載されたことは良かった。
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