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ユヴァル・ノア・ハラリ:

・AIは人間以外で初の「物語を創る」存在
・AIは民主主義を脅かす
・AIが経済、金融、宗教観を形作る可能性
・知能とは問題を解決し目標を達成する能力
・AIが感情を持つかは未解明の問い

スレッドにまとめます↓
ユヴァル・ノア・ハラリ:
人間を管理する最も一般的な方法が「物語を語る」ということです。
いま大きな変化が起こりつつあります。歴史上はじめて、「物語を創り、新たな神話を紡ぎ出す」存在が、人間以外に誕生しそうなのです。それが人工知能(AI)です。今後、このAIがどんな物語を作り出すのか、私たちにはまだ見当もつきません。Image
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ユヴァル・ノア・ハラリ:
TwitterやFacebookのニュースフィード、TikTokなどの編集をしているのは人間ではなく、アルゴリズム、つまりAIです。既に超巨大メディアを編集しているのはAIであり、それが民主主義の危機の一因になっているといえます。
この先、AIが人間の書いた文章を編集するだけでなく、自分自身で物語を創り出すようになれば、私たちはさらに未知の状況に踏み込みます。人類は何千年もの間、人間が作る物語と付き合ってきましたが、まったく異なる存在が高い知能で物語を紡ぐ世界は経験がありません。Image
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ユヴァル・ノア・ハラリ:
宗教もAIが新しい教義を作り出す可能性がありますし、金融商品にしても、お金そのものが究極的には「人類が信じる物語」の最たるものです。みんなが信じているから成り立つという意味で、世界一成功したストーリーといえる。今後、私たちの経済や金融、あるいは宗教観を形作るストーリーが人間ではない知能によって生み出される可能性があるのです。Image
ユヴァル・ノア・ハラリ:
AIに関しては、AIが独自の感情を持つことができるのかという、まだ答えの出ていない大きな疑問が存在します。AIが感情を“装う”ことは確実に可能です。私たちに「感情があるように見せる」ことはできます。けれど実際に何かを感じているかどうかは、はっきりわからない。それが「知能と意識」という問題です。Image
ユヴァル・ノア・ハラリ:
知能とは問題を解決し目標を達成する能力であり、意識とは喜びや悲しみといった“感覚を持つこと”です。AIは極めて高い知能を持ち、チェスなど特定の分野では最高の人間プレイヤーをはるかに凌駕します。でも、チェスで勝ったときに喜びを感じているのか、負けたときに落ち込むのかといえば、今のところそうではないと考えられています。Image
ユヴァル・ノア・ハラリ:
将来的に感情を持つAIが現れるかどうかは誰にもわかりません。なぜなら、私たちは人間の意識そのものをいまだに解明できていないからです。脳内で何十億ものニューロンが電気化学的シグナルをやり取りすることで、なぜ愛や痛みといった感情が生まれるのか、その科学理論すら確立していない。だからシリコンの“脳”で同じことが起こり得るのかどうかはわからないわけです。これはまだ未解明の大きな問いですね。Image
ユヴァル・ノア・ハラリ:
これまでは「意識」「自由意志」といったテーマは哲学や宗教の抽象的な問として扱われることが多かった。でもAIの進化が急速な今、そうした問題が現実的な政治や社会のレベルで早急に答えを求められている。
5年、10年というスパンで答えなければならないかもしれません。だからこそ、哲学や精神的探究にとって今は歴史上もっとも重要な時期とも言えます。Image
質問:
国家の予算編成や外交政策の決定をAIに任せるのはどうでしょうか。

ユヴァル・ノア・ハラリ:
とても危険な考えだと思います。
少なくとも今の段階では、予算編成や外交政策には倫理的判断が多く含まれるのに対して、AIには倫理観がありません。さらに大きな問題として、AIは非常に予測が難しい存在です。まだ歴史が浅く、人間にもわからないほど急激に学習・変化していく。
AIに任せると、まったく未知の失敗パターンが起こり得る。
AIの本質は、設計段階を超えて自ら学習し、予測不能な変化を遂げるところにあるわけです。Image

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May 20
Google I/O 2025まとめ

- AIコーディングエージェント「Jules」
- AI映画制作ツール「Flow」
- AIビデオコミュニケーションプラットフォーム「Google Beam」
- 新AI検索「AIモード」
- Imagen 4、Veo 3、Lyria 2、Astra、他にも色々

スレッドにまとめていきます↓
自律型コーディングエージェント「Jules」
・CodexのGoogle版

---

🔸概要
・Googleが自律型コーディングエージェント「Jules」のパブリックベータ版を公開
・従来のコード補完ツールではなく、自律的にコードを理解して作業を行うエージェント型の開発支援ツール
・GoogleのGemini 2.5 Proモデルを活用しており、高度なコーディング能力を持つ

🔸主な機能
・コードベースを安全なGoogle Cloud上の仮想マシン(VM)にクローンして動作
・非同期でコードのテスト作成、新機能開発、バグ修正、依存関係の更新などを実行
・並列処理に対応しており、複数のタスクを同時に効率よく処理可能
・GitHubと直接連携し、開発者は既存のワークフロー内でJulesを利用可能
・変更前に計画と推論プロセスを明示的に提示し、ユーザーが計画を柔軟に修正可能
・最新コミット内容を音声で要約し、開発履歴を手軽に把握できる「オーディオチェンジログ」を提供

🔸技術的特徴
・実際のプロジェクトのコード全体を理解し、サンドボックス環境不要でリアルな開発環境で作業
・データのプライバシーを確保し、ユーザーのコードでモデルが学習されることはない
・変更内容はすべてVM内で処理され、データは安全に隔離される

🔸料金と利用条件
・現在のベータ版は無料で提供されているが、使用上限あり
・将来的に有料化が予定されている(価格や時期などは未定)
・世界中で利用可能(Geminiモデルがサポートされている地域に限る)

🔸利用開始方法
・Googleアカウントでアクセス可能、順番待ち不要で即時利用開始可能
・公式ドキュメントが公開されており、導入方法や使い方の詳細が確認可能

🔸今後の展望
・Julesは「エージェント型開発」の実用化をリードする存在として期待されている
・従来の開発手法を変革し、より生産的かつ効率的なソフトウェア開発を促進することが狙い

ソース
blog.google/technology/goo…

ドキュメント
jules.google/docs
Google Beam: AIファーストの3Dビデオコミュニケーションプラットフォーム

🔸概要
・Googleが3Dビデオコミュニケーションプラットフォーム「Google Beam」を発表
・元々は研究プロジェクト「Project Starline」としてスタート
・専用メガネやヘッドセット不要でリアルな対面感覚を実現
・AI技術で2D映像を自然な3D映像に変換
・Google Cloudの技術を活用し、企業レベルの安定性と既存環境との互換性を実現

🔸AIの特徴
・AIを利用したボリューメトリックビデオ技術で全方向からリアルな3D映像を提供
・2D映像をAIが3D映像にリアルタイム変換し、自然で直感的なコミュニケーションを促進
・ライトフィールドディスプレイとの組み合わせで、奥行きや立体感を強化し、目線や微妙な表情の変化も伝達可能に

🔸言語翻訳機能
・Google Beamはリアルタイム翻訳にも対応し、距離や言語の壁を超えた自然なコミュニケーションを提供
・話し手の声や表情、トーンを維持しながらリアルタイムで翻訳が可能
・この翻訳機能はGoogle Meetに導入され、異なる言語間でもスムーズな会話を実現

🔸企業向け展開
・HPと提携し、Google Beam対応デバイスを今年中に一部顧客向けに提供開始予定
・数週間以内にHP製のGoogle Beam対応製品がInfoCommで初公開予定
・ZoomやDiversified、AVI-SPLなどとも協力し、世界中の企業や団体への展開を計画

🔸導入企業の反応
・Deloitte、Salesforce、Citadel、NEC、Hackensack Meridian Health、Duolingo、Recruitなど、大手企業が導入予定
・Deloitteは「デジタル時代の人間同士のつながりを革新的に再定義する画期的技術」として評価

🔸展望
・Google Beamは、世界中の誰とでも対面同様にリアルなコミュニケーションを可能にするプラットフォームを目指す
・長期的には、言語や物理的距離を完全に超えたコミュニケーション環境の実現を目標としている

blog.google/technology/res…
Read 14 tweets
May 16
OpenAIがAIコーディングエージェントの「Codex in ChatGPT」を発表

・o3をソフトウェア開発向けに最適化したcodex-1を搭載
・合格するまでコードに対して反復テスト
・クラウド内の仮想コンピュータ上で動作
・GitHub接続
・複数タスクの並列実行
・仮想チームメイトへ

詳細はスレッド↓
【概要】
- 「Codex in ChatGPT」の研究プレビューを開始

【codex-1】
- o3をソフトウェアエンジニアリングタスク向けに最適化したバージョンであるcodex-1を搭載
- codex-1はo3よりも「クリーン」なコードを生成し、命令をより正確に遵守し、合格結果が得られるまでコードに対して反復的なテストを実行

【特徴】
- クラウド内のサンドボックス化された仮想コンピュータ上で動作
- GitHubに接続することで、Codexの環境にコードリポジトリを事前にロード
- 簡単な機能の作成、バグの修正、コードベースに関する質問への回答、テストの実行などのタスクを1分から30分程度で実行
- Codexは複数のソフトウェアエンジニアリングタスクを同時に処理することができ、実行中にユーザーがコンピューターやブラウザにアクセスすることを制限しない

【展開】
- 本日からChatGPT Pro、Enterprise、Teamの加入者向けに展開
- 当初はユーザーにCodexへの「寛大なアクセス」が提供されるが、今後数週間でツールのレート制限を導入する予定
- ユーザーはその後、Codexを利用するために追加のクレジットを購入するオプションが利用可能になる
- 近々 Codex へのアクセスを ChatGPT Plus および Edu ユーザーにも拡大する予定

【その他】
- 最終的にAIコーディングエージェントを「仮想チームメイト」として機能させ、人間のエンジニアが「数時間、あるいは数日」かかるタスクを自律的に完了させたい
- OpenAIは既に社内でCodexを活用し、反復的なタスクのオフロード、新機能のスキャフォールディング、ドキュメント作成を行っている
- Codexは「悪意のあるソフトウェア」の開発依頼を確実に拒否する
Codexのドキュメント
platform.openai.com/docs/codex

🔸概要
・Codexはクラウド上で動くソフトウェア開発エージェント。PR作成、バグ修正、リファクタリングを数分で実行
・OpenAI o3を開発向けに最適化したモデルを搭載

🔸連携
・組織にGitHubアプリをインストールし「クローン」「PR作成」の権限を付与
・各ユーザがGitHub認証後、同一ワークスペース内でリポジトリを共有利用可能

🔸動作
chatgpt.com/codex でタスク提出 → 新規Dockerコンテナ起動
・指定ブランチ/コミットを /workspace へクローン後、セットアップスクリプト実行
・以降はネットワーク遮断。依存追加は不可
・ターミナル操作をループし、コード生成→テスト実行→結果確認
AGENTS.mdに定義されたlint/テストコマンドを尊重
・完了時にdiffまたはフォローアップタスクを返却。ユーザはPR作成や追加指示が可能

🔸モード
・Ask:リードオンリークローンで高速起動。ブレインストーミングやアーキ質問向き
・Code:完全環境でコード変更・テスト実行。自動PRを生成

🔸使用例
・リファクタ案提示:「最も複雑なファイルを分割・テスト・機能分離する方法は?」
・アーキ構造説明:クライアントからDBまでのフローをMermaid図で生成
・セキュリティ監査:パッケージのメモリ安全性脆弱性を発見し修正
・コードレビュー:PR URLに.diffを付けて送信し改善提案を受取
・テスト追加:特定ファイルにユニットテストを生成
・バグ修正:スタックトレースから原因特定しパッチ適用
・UI微調整:オンボーディングモーダルの位置ずれを修正

🔸環境設定
・既定は多言語入りベースイメージ。独自Dockerイメージも指定可能
・リポジトリ直下にセットアップコマンドを列挙し、依存・Lint・テストを準備
AGENTS.mdで作業領域・スタイルガイド・移行対象・検証手順を共有。ネスト配置可

🔸プロンプト指南
・grep可能な固有名(ファイル名/シンボル)を使う
・対象を単一ファイルまたは最大100ファイル程度に限定
・フルスタックトレースを貼付しバグ特定を高速化
・テストやLintで合否を定義し、結果をCodexに検証させる
・大規模変更は小タスクに分割し、並列実行で効率化
・行き詰まったらブランチを切ってCodexに委任。朝イチで複数タスクを投入しておくと便利

🔸ベストプラクティス
・ネットワーク遮断後は依存追加不可。必要パッケージはセットアップでインストール
・UIテストは未対応。ユニットテストとLintで品質担保
・PRタイトルやパッケージ名に一貫した接頭辞(例: wham)を付けて検索性向上
Read 14 tweets
Mar 20
OpenAIが新しい音声モデルを発表

・音声書き起こし(transcribe)
・テキスト読み上げ(TTS)
・音声エージェント構築

スレッドにまとめます↓
【概要】
・アクセント、騒がしい環境、さまざまな音声速度を伴う難しいシナリオにおいて特に有効
・特にコールセンター、会議メモの文字起こしなどのユースケースに適する
・特定の話し方(「思いやりのあるカスタマー サービス エージェントのように話す」など)を指示できる
【音声書き起こし:gpt-4o-transcribe】
・gpt-4o-transcribeは複数の確立されたベンチマークで既存の Whisper モデルよりも単語誤り率 (WER) を改善
・mini版のgpt-4o-mini-transcribeもある Image
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