わたしが世界中の人たちとディスカッションして
エグいと思った日本の生活保護。

アメリカの授業の一環でクラスメイトと
ディスカッションするとき
"異国でお金に困ったら国のサポートはあるの?"
という話になった。

メンバーは日本人の私、
ヨーロッパのフランス人、アフリカのケニア人、
南米のブラジル人、東南アジアのマレーシア人、
中東のサウジアラビア人、アメリカ人(※先生)。
7人でいろいろ話し合った。

まずは積極的かつメンバーの中でも
いちばん英語がうまいフランス人から話し始めた。

🇫🇷「私の国では5年以上滞在していて
滞在許可書持ってて、就労していて…と
まぁザックリいえばフランスに根付いていると
見なされたらRSA(※日本でいう生活保護)が
もらえるよ」

ふむふむ…どうやら日本と似ているけど
日本よりは少し厳しいなという感じだった。

🇫🇷「基本的にヨーロッパ全体はこんな感じで
ルールが似ているところがあるわね」

次は陽気なケニア人とブラジル人が話しだした。
🇰🇪「基本的に外国人にはなにもないね」
「というか、僕の国は貧しいんだ。
どっちかというと支援してもらっている方で…
勝手に来た外国人のケアまでできないよ」

🇧🇷「僕の国も基本的に外国人にはシビアだよ。
永住権でもあれば…僕たちブラジル人みたいに
もらえるかもしれないけど
そもそもその永住権も60歳以上にならないと
もらえないみたいだし笑」

ブラジルでは日本でいう
マイナンバーカードのようなものを
9年おきに更新することで住めるけど
あくまでも住めるだけ。
お金に困っても基本はなにもないとのこと。

なるほど…アフリカと南米は陽気だけど
こういうところはあくまでも自国民のみという
クールさである。

次は東南アジアのマレーシア人が話し始めた。
🇲🇾「私の国でも外国人は原則対象外。
低所得者向けの福祉制度はあるけど…
それは国民のみだから」
「マレーシアに限らず
周りの東南アジア諸国も同じような感じよ」
「まだまだ先進国ほど余裕がないし
外国人には“自立して生活できること”を前提に
移住してもらわないと困るわね」

これはまたさっきのアフリカと南米に似ている。
次にサウジアラビア人が口を開いた。

🇸🇦「僕のところもそうだね。
僕の国はわりと石油のおかげで
国民には補助金が配られたり、医療はタダだったり
たくさんの福祉制度があるけど
外国人の分はないんだ」

ちょっと風向きが変わった。

ここまで東南アジア・南米・アフリカは
基本的にお金があまりないから
外国人までケアできないという感じだったが
サウジアラビアはお金があっても
外国人の分まではないというルールだ。

ほかの中東(※戦地以外)も主に石油で潤っているが
外国人は対象外だそう。

ここでアメリカ人の先生が同意するように話した。
🇺🇸「アメリカも…お金はあるし先進国だし
いろいろな国の人がビザでも住んでるけど…
外国人は基本的に生活保護(※TANFやSNAP)は
受けにくいね」

詳しく聞けば、州によって変わるが
基本的に永住権や市民権が必要になる。

🇺🇸「アメリカは自由の国で
世界中から人がたくさん集まるけど、
自分で生活できることが前提にできてるね」

うん、アメリカってそうだよね。
自分の実力次第で大きく稼げる環境があるけど
あくまでも自分で頑張らないとってスタイル。

🇫🇷「ねぇ、あなたの日本はどうなの?」

正直、外国人への生活保護に詳しくなかったので
このときに必死に調べたのはナイショの話。
『私の国も…あなたのフランスと似てるね』

日本では
・10年以上住んでいる永住者
・そのほか特別永住者や定住者
であれば外国人でも日本人と同じように
生活保護を受けれると話した。

『でも…今言ったとおり10年以上住んで
決して安くはない税金もしっかり支払って
生活保護を受けるならなんの問題もないんだけど
あるケースだと日本国民から不満も出てるんだ』

とあるケースについても話した。

・最初は就労ビザで来日
・4年しか働いていないのに病気になる
・ここで在留資格がビザから"特定活動"に変わる
・特定活動=療養目的
・本来なら来日4年で生活保護は受けれないのに
 病気になったことで受けれるようになる
・本人は人工透析が欠かせなくなったため
 医療や社会保障が不十分な母国には戻る気はない

ここがもし南米や中東、アメリカ、東南アジアなら
自国へ送り返して終わり。

でも、日本は1954年に外国人にも
生活保護を適用するルールを作ってしまったから
外国人が十分な税金を納めてなくても
助けるという仕組みになってしまっている。
🇫🇷「あー、わかる。
私の国でも似たようなことがあるわ」
「自国民でお金がなくて生活に困ってる人がいるのに
なぜ十分な納税をしてもいない外国人に
私たちの税金を使うの?ってね」

そう思ってるのって日本だけだと思っていたけど
ヨーロッパも似たような感じで親近感だった。

世界中を見ても
日本やヨーロッパは珍しいスタイル。

ほとんどの国は
・自国民は助けるよ
・外国人は自分でどうにかしてね
・どうにもならないなら帰ってね
ってスタイル。

このときに学んだのは

===============================
そもそも生活保護制度が1946年に誕生し
当時の背景に合わせて1954年に外国人にも適用
時代に合わなくなった制度を変えないかぎり
この問題は終わらない
===============================

ならばこの制度を変えればいいのでは…と思ったが
海外のようなルールにしてしまうと
道徳的な問題があるからなかなか難しいらしい。

なんともこれは国民性なのか…。
後日談。

世界中の7人とディスカッションしたことで
あまり自分には関連がなかった
外国人の生活保護の実情を知れることになった。

なかなか難しい問題だが
日本らしく道徳的な問題もカバーしながら
同時に自国民の税金はできるだけ
自国民に使うようにすれば解決するかもしれない。

また、南米は東南アジア・アフリカより
意外にも生活保護のような制度の整備が
進んでいたのは意外だった。

ただし、日本のように
「外国人でも条件次第で生活保護を受けられる」
国は例外であることも分かった。

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