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薬剤師(院で地方派遣され薬局薬剤師経験、卒後は附属病院薬剤師)、Ph.D。現在は僻地の大学教員(病院薬剤師兼任)、専門は免疫学(特にIBD)、部門は衛生学。発言は所属の見解とは異なり、個人の意見です。潰瘍性大腸炎患者です、IBDの方はすぐフォロバします
Nov 10, 2024 7 tweets 1 min read
成人向け漫画を在校生なら割引きで買える―― 学生のSNS投稿に東京電機大学が謝罪 「大学として厳重に対処」(要約) - ねとらぼ

アホくさい社会になったので大学教員として苦言を呈したいと思います

ポイントは
『こんな事で一々騒ぐな』
です nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/24… 敢えて書くと、恐らく処分は学生部長等の役職付き(いわゆる執行部)の教授による厳重注意でしょう

つまり『実質何もしない』
ただ、この学生は猛省すべきです

ルールに無いからやる

それを拡散する

の間には大きな隔たりがあります
どうも最近この辺りが分かっていない【子供】が増えました
Nov 2, 2024 16 tweets 1 min read
既に東京科学大の中南先生がご指摘の通り、これは素晴らしい事です

私も薬学教員の端くれとして、何が重要なのか少し解説していきたいと思います

ポイントは
✔️現在医薬品の流通が滞っている
✔️特に抗菌薬不足は短期・長期両面で危険
✔️2050年からがんより感染症が怖い時代になりそう

です まず、現在国内の医薬品流通は大混乱しています

表面上の事実だけ見るなら、工場における不適切操業や移転、海外原料の問題など『作る側』の問題に思えるかもしれません

しかし、実態は【安過ぎて作れない】なのです

安過ぎるなら、価格上げれば?
と思いませんか?
Oct 30, 2024 9 tweets 1 min read
薬学部教員です

国産ワクチンの重要性について、衛生学を教える教員が『保健医療の安全保障』という側面から少し解説します

ポイントは
✔️歴史上パンデミックが制御できないと最大億単位で人が亡くなった(スペイン風邪)
✔️治療法の流通はどこの国も自国優先

です 皆さんは安全保障というと、つい戦争🪖を思い浮かべるのではないでしょうか

しかし、安全保障とは我々国民が日々の生活を安全に過ごす為の考え方です

そのため
✔️食糧安全保障
✔️経済安全保障
✔️医療安全保障
✔️環境安全保障 など…

多くの安全保障によって、皆さんの日常を守ります
Oct 20, 2024 33 tweets 1 min read
何故多くの研究者が
✔️公開討論ではなく論文を!

というのか免疫学が専門の薬学部教員が解説していこうと思います

重要なのは
✔️多くの人を救いたいなら論文
✔️検証を可能にするなら論文

という2点です 皆さんにとって、専門家による討論の方が
『どちらが正しいか明らかになる!』
と思う方もいらっしゃると思います

しかし、口頭の討論とは
・ルールを決め
・審判を決め
・お互い公平に時間配分
しても勝敗は殆ど明らかになりません

その根拠の1つが米国大統領選の公開討論です
Oct 12, 2024 18 tweets 1 min read
【ABC特集】「納税者から入院患者に転落するシステム」 安倍元総理も悩んだ難病・潰瘍性大腸炎が”国の指定”から外される危機 声を上げる患者(ABCニュース)
#Yahooニュース


潰瘍性大腸炎の薬剤師、薬学部教員です
少し病気の解説をしていきたいと思いますnews.yahoo.co.jp/articles/0e028… まず、潰瘍性大腸炎は炎症性腸疾患(IBD)という難病です
不治であり、根本的に治る完治は不可能です

巷にはさまざまな完治を謳う人達もいますが、初回発症から再燃しない人が勘違いしているだけだと考えられています

では、再燃や完治しないとはどういう事なのでしょうか
Oct 12, 2024 21 tweets 1 min read
潰瘍性大腸炎の薬剤師として、また薬学部の教員として回答しました

この問題について、私は以前から警鐘を鳴らしています
それは、患者達自身の行動にも非常に問題があるという点です

✔️指定難病は当たり前じゃない
✔️治療の多くは税で賄われている

少し耳の痛い話を書いていきます 例えば、IBD患者のうち非常に効果が高いにも関わらずきちんと対応しない治療法があります

それは【注腸】です

古い検討では、その遵守率は25%程度
つまり、3/4の方が正しく使わず税で賄われた治療薬を捨てている可能性があります

なお、注腸は左側や遠位、直腸限局ならかなり効果が高いです
Oct 8, 2024 9 tweets 1 min read
素晴らしい疑問点です

免疫学が専門の大学教員が、感染症や様々な病気の歴史について紐解いていこうと思います

ワクチンがない時代に
✔️推定感染者数5億人、死者2000万人以上のスペイン風邪
✔️ヨーロッパだけで2500万人が死亡した『黒死病』
✔️16世紀に5000万人が死亡した天然痘
など様々です 先ず、このツイートからは素晴らしい事が2つ読み取れます

①一般の方々にとって死者100万人(日本単体であっても)が非常に稀で絶滅危惧レベルと認識されること

②ワクチンの完成まで(約1年)の時間が正しく可視化されていること

これは両者とも歴史に名を残さない多くの犠牲と献身の賜物です
Oct 2, 2024 10 tweets 1 min read
非常に多い誤解なので、漢方や民間医薬について英語論文を出している薬学部の教員が解説します

重要なのは
✔️西洋医学という概念は古い
✔️あらゆる治療法は正しく評価が必要
✔️評価前の手法は倫理的に問題あり

では説明していきます 先ず、いわゆる西洋医学というものは既に存在しません
既にWHOの国際疾病分類にかつて東洋医学といわれた病態についても記載があります

従って、もはや洋の東西で医学を分ける時代は2018年の改訂段階から終わっているのです

さらに、日本の診療ガイドラインにも多数の漢方が記載されています
Sep 23, 2024 7 tweets 1 min read
能登半島地震で医療支援を行なった薬剤師です

今回の水害は筆舌を尽くし難いご苦労だと感じます
今後も能登に心を寄せ、可能な限りの支援を改めて行わせて頂きたいと思います

少しだけ、今回の水害について思う所を書きます 今回の被害、外から後孔明のように高台での建築を求めたり高層建築を求めたりなどテレビにおける無責任な言説が目立ちます

地域行政は苦渋の選択を重ねたことを強く申し上げたい

能登は山と海に囲まれた平地の少ない地域です
Sep 3, 2024 12 tweets 1 min read
公衆衛生を教える大学教員です

この御意見には大いなる矛盾があります
何故ならば
✔️公衆衛生に守られた日本で
✔️ワクチンの恩恵に浴しながら
✔️作為の悪い点のみ言及している
からです

少し解説していきます ワクチンの歴史は古く、かの有名なジェンナーが種痘を最初に行ったのが1796年です

因みに天然痘は何故か2相を示すウイルスで、致死性が高いものは20〜50%の確率で死亡します
低いものでは1%未満程度とされます

なお、種痘は10-50万人に1人致死的な副反応が起こると言われていました
Aug 28, 2024 18 tweets 1 min read
米国で使われなくなった「効果の疑わしい抗がん剤」の一部が日本では保険適用のままに…驚きの実態とその原因(プレジデントオンライン)
#Yahooニュース


薬学部教員として捨て置けなかったので、この記事について私の所感を書いていきますnews.yahoo.co.jp/articles/735b1… 先ず、この記事最大の問題点は

✔️迅速承認後の撤退手続きが無い

から

>少し悲観的に解釈すると、⽇本では、臨床的な利益が証明されていない医薬品が使⽤され続けていることになります<

という解釈をしている点です
Aug 22, 2024 10 tweets 1 min read
【速報】阪大病院で患者2人に抗がん剤過剰投与 薬の単位変換でプログラムに不具合 3日連続で約2倍の投薬(読売テレビ)
#Yahooニュース


こちらの問題、詳細は不明ですが個人的な所感を薬学部教員として解説してみようと思いますnews.yahoo.co.jp/articles/d73ca… 先ず、抗がん剤というのは通常と異なる投与量の計算をします

具体的には、一般的な医薬品の大半が体重当たりで計算するのに対して、抗がん剤では
✔️体表面積当たり
✔️血中濃度曲線下面積
で計算します

この時点で、ミスが起こりやすい環境になっています
Aug 8, 2024 8 tweets 1 min read
非常に素晴らしい疑問だと思います

薬学部の教員として、少し解説致します

問題の中心にあるのは
【不採算薬価】であり、その背景には【爆増する医療費】があるのはご承知の通りと思います

では、具体的に何が社会構造として変なのか見ていきましょう 先ず、令和3年度の総医療費は45兆円
ちなみに同年の一般会計(国家予算)は106兆円です

非常に大きな規模の医療費で同時期の韓国やベルギーの国家予算相当額になります

このうち5割を国民が支払う保険料で賄っています。残りの1割は自己負担、4割が税による補助です

しかし注意が必要です
Jul 31, 2024 9 tweets 1 min read
素晴らしい疑問です

食品衛生を教える免疫学者としてお答えします

結論から申し上げると
【黄色ブドウ球菌による食中毒は30年前より大幅に減少】
【常在菌ではあるものの異所性感染を健常者でも起こす】

因みに発見は1887年です

続きます さて、ありふれた菌というご認識は正しいです

では
✔️なぜありふれた菌が危険?
✔️加熱したら菌は死ぬよね?

という疑問にお答えしていきます
まず1つ目は、黄色ブドウ球菌はありふれているかというと実は微妙です
健常者からの発見率は2-3割とも言われ、意外と少ないです