faithhopelove Profile picture
内科医です。 病院に来た人が、少しでも幸せになって帰れるように支えたいと思います。
Nov 30, 2024 9 tweets 1 min read
●咳や風邪症状があるときにマイコプラズマの検査をしてはいけません

しなくても良いのでなく、してはいけないのです

●咳が出るからといってマイコプラズマ検査をして陽性になると医師はクラリスなどマクロライド系抗菌薬を処方したくなるし患者も『抗生物質をください』となります ●マイコプラズマ感染(検査陽性)は特別な治療薬は必要とせず治癒することがほとんどです

●クラリスなど抗菌薬が必要なのはマイコプラズマ『肺炎』の場合です

●レントゲンやCTで肺炎があるが乾性咳嗽(たんのからまない咳)が強く白血球があまり増えていないなどいわゆる『異型肺炎』で検査して
May 13, 2024 7 tweets 1 min read
病院内だけはまだコロナ対策禍が続います

今日は別のマスク推し内科医とディスカッション

『マスクのメタアナリシス論文には効果ありと無しの両方がある

マスクに全く効果がなければ全て効果無しになるはず

だから何らか有意な効果があると思う

様々な条件で効果が薄まるのだろう』

とのことです これはまた珍しいEBMの考え方で

『先生、それは信心とか信仰のレベルですよ』と言ってしまいました

それでも『病院は一般社会と異なり基礎疾患や高齢で弱い患者さんがいるところだからマスクに少しでも効果があるのなら、した方が良い』と言われるので

『役立ちそうな対策を全部取り入れたら際限が
May 5, 2024 12 tweets 1 min read
一般社会では飲食店でも美術館でもマスクは強制されないので人々はコロナは終わった気分になっていてそれは喜ばしいことです

が、病院内では職員へのマスク強制が継続しています

感染対策委員会へコロナは飛沫・接触感染ではなくエアロゾル対策が重要であるという論文を知らせたら返信が来ました 『エアロゾル感染が重要であることを理解しました。今後はエアロゾル対策も行っていきます

先生が外来でマスクをしないで診察をしているという連絡の連絡が来ました。マスクに関しては今後も検討しますのでマスク着用にご協力をお願いします』

この私への返信はCCに院長や事務長などを含んでいました
Dec 30, 2023 11 tweets 1 min read
デパートでブランドの婦人服を売る店員がいました

彼女はお客さんに似合う服を見立てるのが得意でした

特にファッション誌を研究するでもなくアパレル本社での研修もほとんど寝てましたが

この女性にはこれが似合うとわかってしまうのです

そしてお客さんにセットでのコーディネートを提案すると 相手は気に入ってトータルで買ってくれます

ブラウスを見に来た客がスカートからジャケット・コートまでセットで買って帰ることもしばしばです

さらに彼女には一度接客した相手の顔と買った服を覚えている特殊能力もありました

2年前に1度だけ買い物をしてカスタマーに名前を書いてもらった客が
Nov 26, 2022 9 tweets 1 min read
有意差があるとはどういうことか?

私たちは統計データをみるときに有意差があるかどうかを気にしますが

その基準にp値<0.05を用います

ある病気の人々を2群に分け新薬Aと従来薬Bを投与してみます

この時Aの投与で治った人が多くても

『Aの方がBよりも効果的である』とすぐには結論できません 本当はAとBの効果が変わらないのに、偶然Aで治る人が多くなってしまった可能性があるからです

こういう時は
『AとBは同じ効果である』と仮定をたてます

これを『帰無仮説』といいます

この仮定の下で『偶然』今回の結果(Aの方がBよりも治った人数が多い)が得られる確率(probability)を計算します
Nov 25, 2022 6 tweets 1 min read
大雨・台風の時は
『海辺川辺に行くな』
『急に深くなるから水溜まりに気をつけろ』
『雨に濡れると体温を奪われるから防寒をしろ』
『看板が飛んで来ることがあるから頭を守れ』
『停電に備えてスマホを充電しておけ』
『早めに避難しろ』
『避難が危険な場合は家の中にいろ』
果てしなく命令します 地震の時には
『火を消せ』
『倒れやすい家具や窓ガラスから離れろ』
『頑丈なテーブルなどの下に入れ』
『あわてて家を飛び出すな』
『津波の恐れがあるから海に行くな』

NHKは注意・命令して国民の生命を守ることが務めだと信じています

極めつけは
『直ちに命を守る行動をとってください』です
Aug 18, 2022 4 tweets 1 min read
あなたは次のどちらの仕事が好きですか?

a)個人の独創性が奨励され、それを発揮できる仕事

b)特定の個人に特権が与えられることなく、全員で一緒に働くことのできる仕事

アメリカ・オーストラリア・イギリス・スウェーデン・オランダの回答者の90%以上はa)、つまり個人の自由という選択を選んだ 一方、日本・シンガポールの回答者のうちa)を選んだのは50%以下だった

ドイツ・イタリア・ベルギー・フランスは両者の中間だった

調査対象は世界的なビジネスセミナーに参加した中間管理職
なので一般従業員よりも独立志向は高いはずですがこの結果となりました

東西文化の価値観の違いが際立ちます
Aug 17, 2022 5 tweets 1 min read
第7波(6月下旬から8月半ばまで)

当院のコロナ病棟に入院した51人の平均年齢は80.8歳(中央値83歳)

50代…2人
60代…6人
70代…12人
80代…20人
90代…10人
100代…1人

院内…20人
施設…17人
自宅…14人

ワクチン0回…5
1回…2人
2回…9人
3回…25人
4回…3人
不明…7人

認知症あり…32人(63%) コロナ肺炎(スリガラス)…3人
嚥下性など他肺炎…15人

入院時に酸素投与必要…12人

当院は中等症対応ですが人工呼吸器が必要な重症に移行した人はいませんでした

コロナ特有の治療としてはベクルリー29人、ステロイド10人

抗菌薬や点滴までの治療が18人

死亡は2名でいずれもコロナ肺炎なしですが
Jun 26, 2022 8 tweets 1 min read
Q.新型コロナコロナウイルスの感染はどのようにして起きますか

A.新型コロナウイルスは鼻腔や気管などの気道上皮細胞にあるACE2受容体に結合して細胞内に侵入します

細胞内で増殖したウイルスは呼気中のエアロゾルによって空中に放出されます

つまり一定量のエアロゾルを吸い込むと感染が成立します Q.会話する時の飛沫が主な感染経路ではないのですか

A.会話時の飛沫に含まれるウイルス量はわずかです

ですから唾液PCR検査では鼻をこするのと比べ検体を多量に必要とします

飛沫を鼻から吸い込んで感染が成立するには至近距離が必要ですがその場合にはエアロゾルもたくさん吸入しているでしょう
Dec 7, 2021 16 tweets 1 min read
皮表膜(皮脂層)
●表皮の角質層は厚さ20~50ミクロンの皮表膜で覆われています
●皮表膜は外部からの物質侵入を防ぎ不感蒸泄を抑制(保湿し)微生物の生活環境となっています
●皮表膜は脂腺由来の脂質・表皮細胞由来の脂質・汗腺由来の水分からなります

脂腺
●脂腺は毛包部分に開口します ●脂腺細胞が成熟すると脂肪化して死滅し細胞崩壊とともに脂質が分泌されます
●この脂質(皮脂)は中性脂肪・スクアレン・コレステロールエステルなどからなります
●脂肪が常在菌により加水分解され脂肪酸が生じるため皮表膜のpHは5~6の弱酸性に保たれます
●顔面(いわゆるTゾーン)など脂腺の多い
Aug 14, 2021 9 tweets 1 min read
東京近郊の発熱外来(2021年7月~8月上旬)から

PCR陽性率23%で検査理由の内訳は

●無症状(濃厚接触判定)24%
●濃厚接触判定を受け症状あり15%
●濃厚接触判定されていないが職場・友人・学校・保育園に陽性者あり14%
●発熱あるが周りに陽性者なし47%

濃厚接触者と判定されていない方が多数派です 多くは都心へ電車通勤しており

職場で陽性者がいる(10人くらいなど複数のこともあります)が濃厚接触判定されておらず

後日発熱して受診で陽性判明

数日後に配偶者や子供たちが濃厚接触判定や発熱で受診して陽性

のパターンがよく見受けられます

電車や職場では常時マスクして飲み会もなしですが…