ひのりえ@40歳から教員✕Kindle作家 Profile picture
学校現場でのストーリーやお子さんの教育に役立つ知識をお届け|元引きこもり専業主婦→40歳で教員に|小学校教員歴12年|あなたの心が少し軽くなる言葉、そっと置いていきます
Jun 23 7 tweets 1 min read
「また昼寝してしまった…」
目が覚めた瞬間
胃の奥がなまりを飲み込んだみたいに
重くなる。

午後3時。
洗濯物は濡れたままカゴに押し込められ、
シンクの皿はうっすら生ぬるい泡に浸かり、
冷蔵庫で、しなびたキャベツが
自分の心みたいにうなだれている。

子どもが帰るまで、あと1時間。↓ やらなきゃ。動かなきゃ。
けれど体は石像みたいに固まって
指先すらピクリともしない。

「怠け者」「やる気なし」「母親失格」
罵声テープを
エンドレス再生しているのは、自分自身。

当時の目標は笑われるほどささやかだった。
〈朝6時に起き、昼寝ゼロで1日を過ごす〉
けれど現実は
夫と子どもたちを送り出してから
布団に沈み
昼まで寝て、午後もウトウト。

夜は普通に寝て、次の朝も寝坊。

布団の中で
泣いた夜は数えきれない。

転機は本屋さんで見つけた一冊の本。
こう書いてあった。↓
Jun 22 13 tweets 2 min read
教員歴12年のわたしが断言します。成績が良くても、ちょっと注意されたらフリーズする子がいます。友だちが多くても、トラブルがあるとすぐにパニックになる子も。一方、成績はごく普通でも、失敗したあとに自分で気持ちを立て直せる子は、ぐんぐん伸びていく。その違いは何かっていうと… 「自分の機嫌を自分でとれる力」があるかどうか。この力がある子は、どこにいっても折れません。環境が変わっても、人間関係でつまずいても、自分で立て直すことができるからです。逆に、「誰かが元気づけてくれる」「まわりが気をつかってくれる」ことを前提にしていると…
May 24 9 tweets 1 min read
「教師をやめないなら、離婚してくれ」
その夜の夫の言葉は、
包丁のように静かで、鋭かった。

目の前の指導案も、転がった赤ペンも、
急に、自分とまったく関係のない世界の
もののように見えた。

喉の奥が詰まり、声が出ない。
胸の奥で何かが崩れ落ちた。

「変わったよな」… 夫の目は、わたしを見ていなかった。

「前はさ、どんなに忙しくても
家に帰ったら笑ってた。
今は目が死んでる。
いつも疲れてて、
家にいても心ここにあらず。
……おれと子どもが透明みたいだ」

言葉を返せなかった。

わたしは変わったのだ。
初めての担任、慣れない教室…