Kouta Hikichi / 引地耕太 Profile picture
Creative Director/教育者|イノベーションとブランディングが専門|アナログとデジタル、現実と仮想を横断するブランド体験設計|EXPO 2025 大阪・関西万博デザインシステム クリエイティブディレクター/アートディレクター |東京造形大学講師|東京⇄福岡二拠点生活 | WORKSは🔗から
Nov 26, 2023 6 tweets 1 min read
先日デザイナーを目指すべきか悩んでいる学生から相談を受けた。「AI時代にデザインを勉強することはどう思いますか?」と。結論から言えば「やめた方がいい」と答えた。正し「いいデザインを目的化する」ようなデザイナーであればやめた方がいいと。
ちょっと意味がわからないと思うけれど、今後は特に「いいデザイン」を作れるスキルは持つべきだけれど、いいデザインを「目的化」するのはやめた方がいいと個人的に思っている。これまではそれでもなんとかやってこれたけど、AI時代以降のデザイナーは多分もう無理になると思う。

まず「いいデザイン」を作れるスキルは基礎力として大事だけれど、それが目的化すると社会とどんどんずれていく。結構美大生とかデザイナーの駆け出しの時の人が勘違いしているが、はっきり言うと世の中には「いいデザイン」自体が全く求められていない。アワードとかデザイン専門誌ばっかり見てるから勘違いする人が多いが、残酷なことなんだけど現実はそう。みんなデザインなんかどうでもいいんです。何を求めているかといえば、アウトプットじゃなくて、アウトカム、つまり表現じゃなくてそれによって何が変わるか、どう社会が動くかの方が大事。アウトプット自体は本当にどうでも良いんです。ここが最初は中々分からないと思うけど、現実としてそうなんですね。

ただここまでの話と違ってデザイン自体はよりこれから重要度が増してくると思います。それは目的化されたデザインではなく、手段としての武器としてのデザイン。
デザインは、新しい価値を生み出すものであり、未来の可能性をカタチにするということができるとても素晴らしい武器。

おそらく、これからデザインのアウトプット自体はAIがどんどん代替していきます。これはもう止めようがない。一瞬でロゴのアイデアは数百案、数千案出せるようになる。だから、ここで戦っても競争力として人間は勝てないし、価格もどんどん落ちていきおそらく食べれなくなるでしょう。これは正直遅かれ早かれ、そうなることは間違いないと思う。

だからこそ、アウトプットではなく、アウトカムを作れるような、デザインという武器を用いてプロジェクトをリードするような人にならないとかなりまずいと思います。デザイン武器にすればAIををディレクションしたり新しい技術を使ってアウトカムを作る手段として使えるようになる。そのために、基本的なスキルや知識は学ぶべきだと思う。それがないと言語化してAIに指示もできなければ、吐き出されたものを良い悪いという選択もできない。手段を目的化しなければ、デザインを学ぶことは今後の時代にも役立つものだと思います。

この社会の変化を理解したうえでデザイナーを目指すことをお勧めします。それはもう僕らの知っているデザイナーではないかもしれないけれど。 一応、補足として、もちろん目的化したデザイン自体が悪なわけではなく、かなり少なくなることは確かだということ。これはもう時代の変化的に仕方がないが、デザインは文化的な側面も持っており、それ自体はある種目的化される部分があることも理解しています。ただ、それは限りなくアートに近づいていくでしょう。単にタグ付けだけの問題です。そして、この場合アーティストのように、その人がつくることに意味があるものになるはずです。そしてきっとその人はSNSなどの発信力も兼ね備えたメディアパワーをもつ人だと思います(晩年はきっとアーティストと名乗るでしょう)
デザインを目的化せずに武器にする人たち(デザイナーに限らない)、もしくは目的化したとしてもその人がやることに意味がある「アーティストに近いデザイナー」。もし目指すならどちらかだよと言いました。
基本はほぼ前者になると思います。後者は限られた本当に少ない人だけしか残らないからその覚悟の上でと。
Jul 10, 2022 5 tweets 1 min read
これから僕らが考えるべきは「選挙のUX」向上だと思う。#選挙に行こう という掛け声もすごく大事だが、そもそもの選挙自体のユーザーエクスペリエンスについてもう少し議論されるべきじゃないか?デザイン視点で選挙を見るとイケてなUXだらけだと思う。めちゃくちゃ課題が見えてくる気がするよね。 根本的なUXが、あたかも選挙をわざと複雑に面倒くさそうに見せている気がする。「誰一人取り残されない選挙」で本来あるべきなのだろうが、今のところ取り残しまくっている。日本中のデザイナーやクリエーターが課題とアイデアを出しまくっていけば、投票率を上げていけるのじゃないかな?
Jul 9, 2022 9 tweets 1 min read
優秀なんだけど、何かが足りないデザイナーやクリエーターがいる。一方で、実力はそこそこなんだけどかなり目立つ人もいる。残念ながら才能や実力だけではない。コミュニケーション力、プレゼン力か?実は違う。

答えは「イニシアチブ」だ。これを他者に渡して、いいクリエイティブは絶対に作れない。 これは、良い悪いではなく現実だ。良いクリエイティブを作るには「良いエゴ」が必須だ。他者に主導権をとらえては、凡庸な物しかできない。最後は自分を信じて貫く勇気と他者への説得が必要。その代わりいい逃れは出来ず、責任が生まれる。その勇気を持てるか持てないかが実力以外で1番大切なことだ。
Jul 8, 2022 13 tweets 1 min read
デザインやクリエイティブが上手くなりたい若者へ見てほしい。ハウツーやtipsを追いかけてもだめ。
1番良いやり方は、自分の尊敬するデザイナー、クリエーター、アーティスト、写真家の作品を死ねほど見て、読み解き、どんな思想から生まれどう作れるかを考え尽し手を動かし解明してみることだ。 まるでリバースエンジニアリングのようにクリエイティブやデザインも分解、解明できる。課題は何か、ターゲットは?コンセプトは何か?どんな機材を使ってるか?どんなライティングか?などなど。自分の目で見て、考えてみるプロセスが大切。こういったものを細かく分解していけば、自分の血肉になる。
Jul 7, 2022 7 tweets 1 min read
今後、企業はインハウスのデザイン組織を強くできる企業が伸びて行く。プロモーションを単発で外注するような形では太刀打ち出来ない時代に入ることはビジネスモデルの変化を見ても明らか。サブスクモデルを例にみても、継続的に良い体験を提供できるか?が必須。それはデザイン組織が鍵を握るはず。 社会が変わり、ビジネスの在り方が変わったのだから、デザインも変わらなければいけない。一回売り切って後は知らないではなく、継続的に良い体験を提供出来るかがそれを改善し続けることが出来るかが、ビジネスの本質であり根幹になってきている。UXが優れているかどうかが企業の競争率となるはず。