オッカム Profile picture
アメリカ合衆国建国史研究を一生やっていくのではないかと思います。リツイートさせて頂く場合、基本的に賛意、こういう意見もあるなどポジティヴな動機によります。晒し上げはしません。2017年まで北海道にいました。稚内18年、長万部9年。それ以外は札幌(予備校と北大)です。飲酒時に書いたツイートは翌日恥じて消すことがあります。
Jul 19 6 tweets 1 min read
合衆国憲法を作ったはいいが実際にどのように運用できるかというのは別次元の話で、建国者たちはカリスマのワシントンを大統領にして4年に1回、形式的に選挙してしばらくは様子見のつもりでしたが、彼らの予想に反してワシントンが2期で辞めちゃった。結局憲法上の大統領の権限が曖昧なままになった。 だから第二代大統領のジョン・アダムズの大統領期間は、ワシントンが放り投げた同盟国フランスとのQuasi-Warの解決に費やされたのだが、その過程で、憲法上、大統領は何ができるのかを明らかにしたのです。アダムズ政権は、だからケーススタディの宝庫なのです。
May 4 6 tweets 1 min read
母からちょっと考えさせられる話を聞いた。生前の父は役所を退職後、福祉事業団の理事長に天下りしたが、退任後何代か後の老人ホーム理事長から、「皆んなが理事長としての旦那さんをよく思っていたわけではないよ」と言われたと。それはそうだろうが、内容は問題含みだった。 偽善を排してあえて事実をいうと、介護の現場は極めて厳しい。決してほめられた話ではないが、介護職員の暴言、やや暴力的な行為、つねるなどのいうことを聞かせる手段は実はある。理事長だった父は1日3回現場を巡回し、介護職員を監視していた。それが彼らの「仕事」を厄介にしていた、と。
Apr 19 7 tweets 1 min read
我が家の家訓は「18歳までは親元で、18歳になったら家から追い出す」というキタキツネみたいなものでした。母の決めたことです。18歳までは心が固まっていないので家で甘やかして情緒を育む必要があるが、成長の如何に関わらず18歳になると家には置かないと。そうしないと親子共倒れになると。 「どうせうちの惣領の甚六は何もしない。18歳超えても飯を作るのも洗濯するのも私になる。冗談じゃない!それで年取るでしょう。おっさんになった息子と買い物に行くとか考えただけでゾッとする」とは明言されました。
Mar 25 8 tweets 1 min read
僕の経験と観察ですが、限界集落化した土地に残る人々が窮乏の中で暮らしているかというと、決してそんなことはなくて、実はちゃんと食っていけて貯蓄もあったりします。実はそこが問題で、例えば靴屋があったとしてそれが1件なら十分やっていけるがもう一件靴屋ができると共倒れするのです。すると→ もう一件の靴屋を作らせないシステムが発動します。不寛容な社会になるわけです。買う方とすれば選択肢は他にありませんから、品物が粗悪であろうが高かろうがそれを甘受する必要があります。これは全ての業種に同じ原則が当てはまります。
Dec 8, 2023 7 tweets 1 min read
昨日の大学院の演習では、アメリカでの警察官による黒人への暴力が話題になったが、話が転がって職務質問経験談になった。僕は経験ないのだけどある人は何回もあるそうな。「任意でしょ」は警官には通じないので、鞄渡して解放されるのを待つとのことだが、謝罪があるでもなし解放後も睨んでいるとか。 悪い意味での警官の迷いの無さと頑固さはどこからくるのか雑談しながら考えてみた。恐らく警官はとにもかくにも「常識」の擁護を職業的な本能にしているのではという意見がでた。曖昧で時代によって変わるものだが、これと違うという心象を得たら近づいてくるのだろうと。
Aug 20, 2023 16 tweets 1 min read
思い出した。亡父の通夜の前日、父の亡骸が自宅で眠っていた夜、母より20歳ほど若く見える女性が青い顔で訪ねてきて、父の遺体に取りすがるようにして人間が悲しむとはこういうことかというほど泣き崩れた。僕は胸打たれつつも(面白いことになった)と思った。博士たる長男が捌くべき事態の到来かと。 その女性は泣くだけ泣いたらスッキリした感じになり、母と談笑を始めた。「奥様、よくこの理事長(天下り先の父の役職)と添い遂げられましたね。私なら1年も持ちません」と。母は「私は何も知らないで嫁いだから。私に半年でも社会経験があったら1日も持ちません」と。
Nov 4, 2022 12 tweets 1 min read
東京理科大学長万部キャンパスの教員住宅は、このような美しい林の中にありました。しかしですね、東京から地方に移住する人々が騙されるポイントが、特に選ばずにテキトーに選んだこの写真一枚にあるのです。 Image スマホの写真には映りませんが、実は空間は全て蚊で満たされています。フロギストンのように。自宅に着くまでに蚊の大群の中を通過するのです。豊かな自然を映した写真には蚊は映らないのです。そして問題はこの街灯です。暗くなると灯されますが、あらゆる種類の虫がこの街灯の光に集まります。
Nov 3, 2022 11 tweets 1 min read
アメリカの「民主政の危機」について、確認しておきたいこと。まず、近世末期のアメリカ革命(アメリカの独立)は、共和政への統治体制の転換なのであって、この当時の読書階層の常識では、民主政が「善き」統治体制とは考えられていなかった。→ ただし「王のいない統治体制」が直ちに、アナキーを意味していたわけではなく、「王のいる共和政」のディスコースが大西洋両岸で共有されていたので、一種の選挙王政として「王のいない統治体制」は当時において、必ずしも奇異なものではなかった。→
Nov 3, 2022 4 tweets 1 min read
大学の初頭教科書的な記述ならこんなところだろうか。「大規模な財政出動を伴うニューディール政策だったが、それが連邦議会に対して連邦行政部の主導性が強するぎること、連邦政府が州の権限を侵害しすぎていること、などを問題にした連邦最高裁判所は数多くの違憲判決を出した。→ また大恐慌下にあっても、公共事業=政府の権限拡大を好まないアメリカの政治文化も存在し、ニューディール政策は、不徹底なものとなり、期待された効果はでなかったが、第二次世界大戦により、結果として完全雇用が達成され、軍需産業の発展によりアメリカは不況から脱却した」。
Nov 2, 2022 6 tweets 1 min read
朝の頭髪(左)が、授業終わると右のようになります。大学教員の仕事はとてもハードなのです。 ImageImage 真面目な話どういう仕組みなのだろう。僕は髪の毛が太いので寿命で落ちる白髪がノートに音立てて落ちます。拾うと透き通って向こうが見えるくらい。朝に洗髪すると、黒髪の下に白髪が隠れるのですが、帰る頃には白髪優勢の頭髪になります。不思議です。
Aug 12, 2022 11 tweets 1 min read
これは残念なことだが当事者として戦争が始まってしまえば言論は萎縮してしまうだろうが、せめてそれより前の段階においては、あらゆる見解から学び取ろうという姿勢は難しいけれど戒律のように自分にかすべきだと思う。確かに歴史には色々な解釈があり可能性はあった。それが先の大戦の教訓でもある。 日本に限らないが「空気の支配」というものがある。理性ある人間は理性を保てる間はこの「空気の支配」に屈してはならないと僕は信じる。リアリズムという言葉も、注意しなければ体制追随の印籠になる場合もある。空気が硬直すると、国際関係論における最も重要な姿勢すらも黙らせるガムテープになる。
Aug 11, 2022 8 tweets 1 min read
いわゆる文系は共通語がないのですよね。例えば、学部レベルの学生を対象に「一神教におけるイエス・キリストの位置づけをカトリック教会の正統教義の観点から答えなさい」という問題を出したとして、僕はこれもちろん英語で解答書けるんだけどそこに至る諸概念や論理を学生が英語で理解するのは無理。 ルネサンス期にCivic Humanismという政治学上の重要概念が登場するのですがこれも学生に説明するのが大変で。まずCivicあるいはCivilという言葉の歴史性と含意。これは二つの全然違う概念の対義語で一つはecclesiastical(神聖な)でもう一つはmIlitary(軍事的な)。ようやく「市民」が見えてくる。
Aug 11, 2022 11 tweets 1 min read
アメリカ建国期研究の訳語も難しいのです。例えばadministrationをどう訳すか。Adams administrationといえば「アダムズ政権」とするより他ないのだけど、アメリカ初期共和政体では、これ悪口なのですよね。素朴な権力分立論では大統領は実務的な行政のトップに過ぎないことになっていた。建前上は。 合衆国憲法を眺めると、この素朴な理解は反映されていて、第一編は立法部、第二編は行政部、第三編は司法部、第四編は州際関係、第五編は改正について、第六編は憲法が最高法規であること、第七編は本憲法の成立手続。第一編〜第四編が詳細で、あとはごくあっさりと。
Aug 10, 2022 4 tweets 1 min read
数年前上野で近世の文献の展示会がありそこで「ラテン語で書かずにオランダ語で書いていたために知名度は得られなかった」という学者が紹介されていたが、宗教改革以降の世界ではラテン語のベストセラー作家エラスムスは、逆に読まれなくなるわけで、もう自分が一番書きやすい言語で書いていきたい。 内容さえしっかりしていれば、外国人が翻訳してくれるだろうし、機会があれば自分で英訳するのも良いだろう。重要なのは内容だと思う。英文査読誌に載せる人は尊敬しています。立派です。ただ僕の資質とは違うように思う。自分の強みを手放す気はない。
Aug 9, 2022 7 tweets 1 min read
>RT 心療内科で職業欄書くときに窮しました。「教員」でいいかな「研究者」っていうのも職業として変な感じがするし。ただ小中高の先生と違って教育者でもないしな、「大学職員」がいいかな、と考え込み、ただ事務職員だと悩みの性格が違っちゃって医者に誤解与えちゃうな、だったら「教員」かなと。 すると横に「役職」を書く欄がある。あれ、役職?なんだろう?係長とかそういうのないしな。でも大学内の委員会の仕事はローカルな話だしな。持ち回りみたいなもんだし。「教授」は職位で役職とは違うし。あれ、僕、どうすりゃいいんだ?となりました。
Aug 9, 2022 4 tweets 1 min read
NHKの特集番組で「獄友」観てたら、冤罪に落とし込まれた人々には、社会関係や教育歴が欠如してた人が多い印象を受けました。例えば足利事件の菅家さんとか布川事件の桜井さんとか、確かに「こいつなんだろうな」という人相に見えました。しかし→ 裁判の過程で支援者やジャーナリストや弁護士と話したり勉強するようになる過程で自分が置かれている状況を客観的に理解できるようになるに従って、顔つきが全然変わってくるのですよね。法学部の教授でこういう人いるなあという面立ちになってくる。だから捜査側はできるだけ社会関係絶とうとする。
Jun 17, 2022 4 tweets 1 min read
僕が昨年6月に炎上した時のリプ読んだ実感なのだけれど、積極的に「攻撃」したりわざわざ「困惑」を書いて薪をくべていた人々の多数は、ざっくり言って男性だったのですよね。「フェミニストに見られたい男性のアピール合戦」という側面は確かにありましたね。迷惑なことだなと思いました。 人の属性は一口には語れないので「フェミニスト」と言っても色々な人がいるので話しは複雑なのですが、専門的にフェミニズムを研究している人から攻撃された実感は薄いのですよ。男性、特に男性研究者のポーズが多かったです。まったく人の人生を何だと思ってるんだと悔しかったです。
May 8, 2022 4 tweets 1 min read
本棚を見た学生から「先生、これ全部読んだんですか」と聞かれる。案外重要な問いだと思うのでいちいち応えている。「まず第一に、読んでません。ただ大学院博士課程で修行をすると、所蔵すべき重要文献が何かわかります。題名・目次・著者からおおよその内容は分かります。自分が書く時に読みます」。 「第二に、創造とは自分が所蔵している文献を把握できなくなってから可能となります。その時の問題関心から文献を購入するのですが実際には忙しさからすぐには読めません。時が流れ、新たな問題関心から何かを書こうとした時、異なる関心から購入した文献がインスピレーションを与えてくれます」
May 7, 2022 9 tweets 1 min read
5年前の今頃のツイートをまとめたものが流れてきた。今は東京の私立大学の文学部教授になっている。前任校の所属学部は学部再編で消えてなくなった。当時の同僚たちは定年退職したり配置転換した。たった5年で何もかも変わった。

教授「君は定年まで専任講師だ」 togetter.com/li/1103045 #Togetter わざわざこれをツイートしたのには別の理由がある。僕がこれを言われたのは着任1年目だからさらに9年遡る。前任校の所属学部がなくなったのはもちろんこんなちっぽけなことが理由ではない。14年前、東京理科大学が葛飾区金町に新キャンパスを購入した時に、学部再編案が理事会から出て大騒ぎだった。
May 7, 2022 4 tweets 1 min read
中学か高校の記憶では『週刊プロレス』での田中ケロ・リングアナウンサーの記事ははっきり前田氏に対する反感が書かれていたという印象だったので、21世紀になりこのお二方が共演し答え合わせをしている映像に眩暈がするほど万感迫るものがあります。
僕はぜんぜん読めていなかったのかもしれない。いや今だからこういう発言になっていて、確かに当時は反感があったのかもしれない。前田氏がケロさんを「ケロヨン」と呼んでいたことも悪意が伝わらないように書いていたが、はっきり不快感を持っていたように僕には読めた。
Mar 9, 2022 4 tweets 1 min read
国際政治もロシア史についても素人なので本当にわからないのだけど、本件については、「戦闘の勝利と戦争の勝利が一致しない」ということはあるのだろうか。マレーシア航空17便撃墜事件とか皆見事に忘れてますよね。ロシアに対して欧米の腰も定まっていない。ロシアは戦闘で勝てれば支配能力はある。 ことが終われば人は忘れるということは、まさに今回の戦争が起こったこと自体に示される通りのことで、軍事的に勝ってしまえばほとぼりがさめ、欧米諸国も取引再開するでしょう?中国は健在でしょう?軍事的冒険は、軍事力で叩くしかないように思うんだけど違うのだろうか。