さくらさく | 初心者からの挑戦を応援 Profile picture
チャレンジャーです。何かを始めてみたいけど勇気がない、面倒くさいと後回しにしてる人の推し活をしています。推されたい人はフォローしてコメントしてください。 「始めたい」を「始めました」に変えます! 【ゲームCG業界2X年、映像企画・プロデューサー / 元気と結果が出る ITスクール準備中】
Dec 13, 2024 6 tweets 1 min read
「大変なことが起きてしまいました… 病院側として謝らなければなりません」
 
朝も普通に会話した医師が勢いよく病室へ駆け込んできた。
青い顔をして、小声で息も絶え絶えに私に告げる。

一瞬、何を言われているのかわからなかった。
 

(え?もしかして重大な疾患とか・・・いまさら?)


 
医師の視線は私の隣のベッドに向けられ、
「実は、隣の患者さんがコロナ陽性でした。」
 
耳を疑った。


「コロナ…ですか?」

「はい。申し訳ありません。
 早急に感染検査をさせていただき、今後の判断をせねばなりません。

 こちらの部屋からも出られないので、病室内でマスクをつけて、
 検査結果が出るまで待っていただけますか?」


一瞬、周りの音が消えた気がした。

4人部屋なので、他の2人へも担当医が説明している。
 


私のいる病棟は免疫が落ちた患者が入院する隔離エリア。
面会も禁止。感染症対策が最優先される場所だ。


そして私は、
免疫をほぼゼロにする ステロイドパルス治療(3日連続投与のうちの2日目)の真っ最中であり、
担当医からは、感染症だけは絶対にかからないように。との厳重注意を受けていたところだった。

↓ 頭が真っ白になる。

隣の人は昨日も、ひどい咳をしていた。

「肺の病気なのだろう」と思っていたが、
夜には5分ごとに繰り返され、嫌な予感は的中した。
 
その人が悪いわけではないと分かっている。

でも、今の私がこの状況を受け入れられるかと問われたら
――正直無理だった。

「これで感染していたら、自分はどうなる?」


その言葉が、私の中でぐるぐると反響していた。

コロナ検査の準備が慌ただしく進む音が聞こえる。

手袋をつける音、トレーに器具が置かれる音
――小さな音がやけに大きく響く。

私はベッドの上でじっと待つしかなかった。
 
8月、アデノウイルスで持病が急激に悪化した恐怖がよみがえる。

高熱が続いた2日目の夜、
トイレでみたコーラのような「血尿」は、直感的に命の危機を感じた瞬間だった。
 
(やばすぎる・・・)
 
さすがに今後の人生に恐怖を感じ、
初めてその病気で有名な治療法の第一人者と呼ばれる名医に会いに行った。
 
そして、治療方針をドラスティックに変え、
免疫をゼロにする「ステロイドパルス治療」を選択した。
 
副作用が強く出てしまい、顔の膨張、体重増加、不眠――神経がすり減る日々。
 
それでも鬱にならないよう、なんとかセルフコントロールしてきたのに!