高野遼 / Ryo Takano Profile picture
朝日新聞の記者です。2021年4月から米国ワシントン特派員。富山→大阪→東京→エルサレム→ワシントン。米国では外交安保担当→内政担当。ツイートは私見、リツイートは賛意とは限りません Correspondent/Washington Bureau/The Asahi Shimbun/JAPAN
Jul 20, 2022 4 tweets 1 min read
出会った中で「ロシア兵との会話」を最も多く証言してくれた女性。ロシア軍の拠点があったキーウ北西部Zdvyzhivkaにて。
40歳の司令官は「ナチスやナショナリストからあなたたちを解放しにきた」と定番のフレーズを口にした。「ソ連の頃の生活の方が良かっただろう」とも。
撮影:@HosokawaTaku 続)だが若手兵士たちは違った。「許して欲しい。戦いたくはない」「もう降伏したい。だがロシアに家族がいるから」。泣いて謝る兵士もいたという。
「プーチンは嫌いだ」と話し、ロシアでは常にプーチンを支持するよう求められると語った兵士も。
上官が現れると彼らは下を向き、口をつぐんだという。
Jul 20, 2022 4 tweets 2 min read
3月のキーウ攻防戦を戦った兵士10人ほどに取材。当初はかなり厳しい状況で戦っていた様子が窺える。
北西部モシュンで戦った歩兵たち。ドローンや通信妨害を駆使するロシア軍を前に、通信手段を失い、砲撃で狙い撃ちにされた。数でも質でも数倍の戦力差があり、大損害を被ったと。
撮影:@HosokawaTaku 続)キーウ西部リチャンカの領土防衛軍。
この塹壕が完成したのは、ロシア軍が撤退し始めた3月末だったという。結局、それまではコンクリブロックの陰に隠れて砲弾を凌いでいた。キーウ近郊には侵攻から数日でロシア軍が到達。準備は間に合っていなかった。
撮影:@HosokawaTaku
Apr 27, 2022 7 tweets 1 min read
読み応えのあるRUSI(英国王立防衛安全保障研究所)のリポート。ウクライナ侵攻について、独自ソースも交えて詳細に分析。
結論は、ロシアは外交・軍事・経済面で長期戦に向けた準備を進めており、楽観できる状況ではないということ。5月9日に「戦争」を宣言する可能性も。
rusi.org/explore-our-re… 【キーウ攻略の失敗】
・ロシア軍の動きを止めたのはウクライナ軍の対戦車兵器だが、ロシア兵を殺したのは大砲だった
・地元住民がロシア軍の動きを通報。ドローンで標的の位置を捉えて砲撃した
・ロシア側にも重火器はあったが相手の配置を摑めず。攻撃部隊が渋滞の後方で詰まり、反撃できない問題も
Apr 19, 2022 4 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【戦争の第2段階の開始】
・ドネツク南西部とイジューム南部で限定的な攻撃作戦が始まった。長距離砲の支援を受けた地上戦が行われている
・今後のより大規模な作戦計画の前触れだとみられる
・攻撃を始めると同時に、ロシア軍は増強と補給路の確保も引き続き進めている 米国防総省の戦況分析2
【ロシア軍の戦力】
・ロシア軍はウクライナ国内に78BTGを投入(前日から2BTG増)
・侵攻前にロシア軍が集結させた戦力(人員・装備)の75%が残っている
・大砲は80%、航空機やヘリも大半が使用可能。弾道ミサイルの大半、巡航ミサイルの多くも残っている
Apr 18, 2022 7 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【東部情勢】
・マリウポリは陥落せず。ロシア軍は市内に入り、抵抗するウクライナ軍は孤立。ミサイル攻撃、空爆、砲撃の標的に
・ウクライナはマリウポリ近辺へのロシア軍上陸を警戒しているが、否定する材料はない
・ドネツク州Popasnaで最も激しい砲撃や空爆が起きている 米国防総省の戦況分析2
【東部の展望】
・ロシア軍がマリウポリ攻略を終えてドンバスに向かうか、同時並行で攻撃を始めるか不明
・イジュームから、スラビャンスクやPopasnaに南下し、ドンバス北部のウクライナ軍を孤立させる狙い
・ドンバスでは8年前から戦闘中で、ウクライナ軍の激しい反撃も想定
Apr 14, 2022 4 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【ロシアの巡洋艦「モスクワ」】
・ウクライナ軍によるミサイル攻撃を否定しないが、確認もできない
・船上で大規模な爆発、出火があった
・乗組員は500人近く。少なくとも一部は、他のロシア海軍の船に避難。全船員かは不明
・午前の段階では自力航行していたが、その後は不明 米国防総省の戦況分析2
【続・巡洋艦「モスクワ」】
・黒海では20隻前後が活動。うち1隻を失うインパクトは不明。ロシア軍にこのクラスの艦船は3隻
・侵攻における海軍の役割は、1)巡航ミサイル攻撃、2)南部戦線への補給
・モスクワは防空性能をもつための設計。ミサイル攻撃にも関与したかは不明
Apr 13, 2022 4 tweets 3 min read
ウクライナ東部での次なる戦闘に向け、ロシアの軍用車両の車列が、ロシア国境近くからドンバス地方に向け南下中。その様子を捉えた衛星写真が公開。
Vilkhuvatka周辺。4月9日撮影。
image:@Maxar 続)Bilokurakyne周辺。4月11日撮影。
image:@Maxar
Apr 12, 2022 4 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【東部情勢】
・ミサイル発射は侵攻開始以降で1540発以上(昨日は1500発以上)
・増加が鈍っているのは、多正面作戦から東部集中に移行したため
・イジューム周辺では激戦が続く。ロシア軍はイジュームの南20キロまで前進
・ウクライナ軍の補給路や防空網への攻撃も試みている 米国防総省の戦況分析2
【東部へのロシア軍増強】
・北部から南下する増援部隊の車列は、イジュームの60キロ北を進行中
・春になり舗装路を外れるのは難しく、車列は幹線道路を進行。ウクライナ軍からの攻撃は確認していない
・ロシア軍の残存戦力は、侵攻前に集結した戦力(人員、装備など)の80%強
Apr 12, 2022 4 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【各地情勢】
・攻撃の大半は東部ドンバスに集中
・ハルキウ北部にはロシア軍が残っている
・マリウポリ制圧はまだ。いずれ恐ろしい被害が判明する可能性がある
・南部では多くの部隊がヘルソンとミコライウの間にいる。ヘルソンはロシア軍、ミコライウはウクライナ軍が支配 米国防総省の戦況分析2
【東部への増強】
・ロシア軍の車列が北からドンバス方面に南下している。指揮統制や砲兵部隊など。東部に戦力を補強するとみられるが、まだ車列はイジューム北部にいる
・車列はロシア西部ベルゴロド周辺から出発したとみられる
・ドネツク南西部でも砲兵部隊を強化する動き
Mar 26, 2022 17 tweets 1 min read
注目を集めている、ロシア連邦軍参謀本部、セルゲイ・ルドスコイ作戦本部長のスピーチ。今後は「東部ドンバスに集中する」という趣旨。戦線を縮小させるサインにもみえるが、まだ真意はわからない。
以下、概要。
eng.mil.ru/en/special_ope… 続)2月24日以降のロシア軍による特別軍事作戦の主な目的は、8年にわたりウクライナ政府による大量殺害にさらされているドネツク人民共和国(DPR)とルガンスク人民共和国(LPR)の人々を支援することだ。
これは政治的手段では難しく、軍事支援しか不可能だった。
Mar 25, 2022 7 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【ドンバス情勢】
・ロシア国防省高官は「ドンバスを優先させる」と表明した
・これが戦略目標の変更とみるかは明言できない
・交渉材料にするため、多くの戦果を確保する狙いか
・東部のウクライナ軍を孤立させる狙いも
・ウクライナ側はドンバスを諦めず、激しく戦っている 米国防総省の戦況分析2
【キエフ情勢】
・地上部隊の前進なし。空爆や長距離攻撃が続く
・地上戦闘の意志はなく、守備を固めている
・西部マカリフはウクライナが支配下に
・北部チェルニヒウでは徐々にウクライナ軍が反撃
・北西方面のブチャとイルピンで、ロシア軍を追い出すための激しい戦闘
Mar 25, 2022 5 tweets 1 min read
米政府高官としてオバマ政権時代の戦略立案に関わってきたバリー・パベル氏にインタビューしました。
「問題は、米国もNATOもエスカレートのリスクを懸念するあまり、プーチン氏に勝利を許すリスクを誰も考えていないことです」
asahi.com/articles/ASQ3S… 続)「第3次世界大戦になるから、指一本動かせない」と思考停止に陥ってはいけません。実際には世界大戦のリスクと現状との間に、可能な選択肢が山ほどあるのです。リスクを最小限にしつつ、ウクライナが敗北するリスクも抑える方法を考えるべきです。
Mar 24, 2022 5 tweets 1 min read
弊紙でも久しぶりに人氏の解説。やはり読み応えがあります。

“ジャベリンは1発2千万円ほど…。ロシアは、戦車そのものが高価なうえに、それを動かす戦車兵を育て上げるには相当なコストと時間が必要。戦場のコストパフォーマンスでは、ジャベリンが圧倒的に有利な状況です”
asahi.com/articles/ASQ3S… 続)“ウクライナ軍は小型のドローンを飛ばして偵察した上で、砲撃を加えているとみられます。ロシア軍の将軍に5人目の死者が出ましたが、これだけ将官に犠牲が出るということは戦線の奥までドローンが入り、司令部を見つけ出してロケット砲などで吹き飛ばすような攻撃をしている可能性があります”
Mar 24, 2022 4 tweets 1 min read
Q:ロシアが化学兵器を使えば軍事的に対応する?
バイデン氏「我々は対応する。どう対応するかは、その使われ方次第だ」
Q:ロシアはG20から外されるべき?
バイデン氏「私の答えはイエスだが、G20次第だ。今日もその話は出た。賛成しない国があれば、ウクライナも会議に参加できるよう求める」 Q:ゼレンスキー氏は停戦のために領土の譲歩をするべき?
バイデン氏「ウクライナによる総合的な判断になる。彼らが判断することだ」
Q:米国による武力介入を否定するのが早すぎた?それによってプーチン氏が侵攻に前向きになった?
バイデン氏「No and No」
Mar 24, 2022 4 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【キエフ情勢】
・北西方面:ロシア軍は中心部まで15~20キロ地点に停滞
・塹壕を掘って防御態勢を構築。前進の意志はみられず
・北東方面:中心部まで55キロ地点に後退(昨日時点は20~30キロ地点)
・北方面:チェルニヒウでは強い抵抗に遭い、ロシア軍は郊外にとどまる 米国防総省の戦況分析2
【東部・南部情勢】
・東部のドネツク、ルガンスクでロシア軍が活発化
・ロシア軍が東部地域を優先させるのは、新たな興味深い傾向
・マリウポリでは激しい砲爆撃が続く
・ベルジャンスクでは揚陸艦から補給する動き
・ミコライウでは激しい反撃により、再配置を迫られる
Mar 21, 2022 7 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【現状】
・戦況に大きな変化なし
・ロシア軍は停滞しているが、勢いを得る機会を探っている
・侵攻開始以来、発射したミサイルは1100発以上
・黒海北部で十数隻の艦船が活動。オデッサ近郊への砲撃も。ただ上陸作戦が近いという兆候はみられない 米国防総省の戦況分析2
【侵攻26日間の総括】
・制圧はメリトポリ、ベルジャンシク、ヘルソンのみ
・人口密集地の制圧という目的は達成されず
・都市部に向けた長距離攻撃を強化。無誘導弾による攻撃で、民間被害が拡大
・都市攻撃でウクライナ側の士気低下を狙ったが、逆に士気を高める結果に
Mar 19, 2022 5 tweets 1 min read
ロシア軍に包囲されたマリウポリに、国際メディアとして唯一残ったAP通信の2人の記者によるルポルタージュ。おそらくこの戦争を通じて、最も壮絶な記事ではないだろうか。ぜひ一読を。
apnews.com/article/russia… "子どもたちの遺体は、郊外にある集団墓地に積み上げられていた。…作業員たちは遺体をできるだけ早く放り投げる。外に出ている時間が短ければ短いほど、彼らが命を落とす可能性が減るためだ"
Mar 18, 2022 4 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【キエフ、北東部情勢】
・ロシア軍は各地で足止めされている
・キエフ北・北西方向からは前進なし(15キロ地点)
・キエフ東方向からも30キロ地点にとどまり、激しい抵抗に遭う
・チェルニヒウ:包囲され、ウクライナ軍による防衛続く
・ハリコフ:ロシア地上軍の前進みられず 米国防総省の戦況分析2
【南部・西部情勢】
・ミコライウ:ロシア軍は北東郊外にとどまる
・マリウポリ:孤立が続く。北・東方向から激しく爆撃。ウクライナ軍は都市部を防衛
・リビウ:空港付近にミサイル攻撃。ミサイルの種類、発射地点や被害状況などは確認中
Mar 17, 2022 5 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【概況】
・ロシア軍は東部の一部を除いて前進がみられないが、各地で激しい戦いが続く
・都市部に対して遠距離からの攻撃が強まる。民間被害も増加
・黒海のオデッサ沖には6隻ほどの艦船があり、うち2隻は揚陸艦。上陸が差し迫っている兆候はない
・制空権争いに変化なし 米国防総省の戦況分析2
【長距離攻撃】
・侵攻開始以来のミサイル発射は1000発以上に
・キエフ周辺では後方から砲撃部隊が前線に移動。首都攻略に向けて砲撃を強めるとみられる
・無誘導爆弾に頼る傾向が強まる。精密誘導弾が不足しているのか、節約しているのかは不明
Mar 16, 2022 4 tweets 1 min read
米国防総省の戦況分析1
【全体、北部情勢】
・全体として進軍は滞っている
・キエフ周辺では住宅地への攻撃続く。地上部隊の前進はなし
・北部のチェルニヒウは孤立。制圧はされず
・ハリコフでも強い抵抗続く
・東部ドンバスではウクライナ軍を孤立させ、キエフ方面の防衛に回れないようにする動きも 米国防総省の戦況分析2
【南部情勢】
・マリウポリでは激しい包囲攻撃が続く
・ミコライウに向かうロシア軍は郊外にとどまる
・オデッサ。黒海北部でロシア海軍の活動が目立つ。オデッサ周辺地区へのミサイル攻撃も。上陸作戦の予兆かどうかは不明。地上軍進軍の支援である可能性も
Mar 16, 2022 4 tweets 1 min read
米議会でのゼレンスキー演説、16分あまりで終了。やはり米国に向けて練られたスピーチになっていた。

「1941年12月7日の恐ろしい朝、パールハーバーを思い出してください。2001年9月11日、街が戦場に変わったことを思い出してください…」 Image …「無実の人々が空から攻撃され、止めることができなかった。我が国もいま、同じことを経験しています。いままさに毎日、毎晩。もう3週間となります」