Tsuyoshi Miyakawa Profile picture
Neuroscientist Professor, Fujita Health Univ Associate Member, the Science Council of Japan Editor-in-Chief, Neuropsychopharmacology Reports Tweets are my own
Nov 27 20 tweets 3 min read
「動画の「倍速視聴」理解度は、1・75倍まで変わらず」
という結論は、報道のあったポスターに記載のある結果だけからは導かれることはほぼないと考えられる。つまり誤報であった可能性も高いので、高校生新聞さんと
平塚江南高等学校さんに結果の一部を教えていただけないかお聞きしてみました。 図IV-②の縦軸・横軸のラベルを問い合わせたところ、双方からお返事。高校生新聞さんからは、
「記事内の画像は、記事掲載にのみ使用することを前提に取材対象者から許可いただいているため、提供はいたしかねます。
ご意向に沿えず恐縮ですが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。」
とのこと。
Aug 17 12 tweets 1 min read
英語のR/Lの発音の区別がうまくできないことを爆笑してしまったお子さんについての大学関係者のポストが炎上してますね。自分たちが普通に有するスキルや知識が他者に欠如している時、小バカにしたり上から目線で笑いものにしたくなりがちなのは人間であればおそらく誰でも持っている自然な性質かと。 これ、会話の輪が閉じており(お茶の間、仕事場、研究室など)、「他者」がその輪に含まれていない場合は大きな害はなく、すっきりするし、輪の中の参加者間の一体感も高めることができ、ポジティブな効果が大きい。
Aug 10 13 tweets 2 min read
改ざんねつ造など何らかの不正を1年以内に周囲で経験した研究者がなんとほぼ3/4にものぼる、という、ある国のアンケート調査の論文。エディターをしていてあまりにも不正(疑い)原稿がたくさん送られてきて対応策に頭を悩ませてますが、さすがにここまできているとは...。
bmcmedethics.biomedcentral.com/articles/10.11…
Image 研究不正に関与する行動への強い影響として最も多く認識された項目は、テニュアポジション取得に対するプレッシャー(80.2%)。論文出版や研究費取得のプレッシャー、不正防止対策の欠如も。 Image
Jul 18 30 tweets 4 min read
「現在、世界には4種類の高所得国しかない。1) 英語圏、2) イギリスに近い国、3) 資源に恵まれた国、そして4) 日本とその旧植民地である。」
1〜3まではよく研究されているが、なぜ4なのか?産業革命がなぜ日本に最初に広がり、他の非西洋諸国には広がらなかったのかに関するデータドリブンの研究。
Image 6ページもの論文ですが、結論としては、辞書の編纂、科学技術用語の造語、科学技術書の翻訳、教育への集中投資による科学技術の自分たちの言語による体系化と吸収が決定的であったであろう、というもの。
May 20, 2023 19 tweets 1 min read
来週、伊藤孝江・文部科学大臣政務官&文科省の官僚若干名の方々のところにJAAS関係者若干名で意見交換に伺う予定。文科省の方々には、現場の研究者の意見も聞いていただいて改善の努力をしていただいているものの、まだまだ「ズレ」が大きい。 例えば、「若手問題」「若手の苦境」が認識されて久しいわけですが、その改善のために、大学の若手割合の30%の数値目標が設定されてしまったりする。しかし、このためむしろ大学側には40以上の中堅の無期雇用を抑制し、任期あり若手を雇用するモチベーションが生じてしまっているわけです。
Apr 22, 2023 9 tweets 1 min read
トラウマ的経験後に睡眠剥奪をすると、トラウマ的記憶の定着を阻害できるという国際神経精神薬理学会のZohar会長らによる仮説についての総説。日本のお通夜で夜通し線香を絶やさず寝かせない、という慣習の背景にはそのような合理性もあるのでは、という面白い推測にも言及。
onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/np… アフリカにも、お葬式のときに残された家族を夜通し寝かせないという慣習があるそうです。
Apr 21, 2023 17 tweets 2 min read
母性と父性、養育行動、子殺し行動についての動物での黒田先生とかDulac先生などの一連の基礎研究から示唆されるすごいことは、
「「子供好き」とか「子供嫌い」はTrait(生涯あまり変わらない性格)ではなく、State(変化し得る、その時点での状態)」
であろうという考え方なのかな、と。 養育行動と子どもの攻撃の回路があり、子どもの刺激に晒されたり子どもを産む経験などをすると前者の回路がアクティブになり(子育てスイッチが入り)後者を抑制する、という機械的な仕組みが基本備わっているとすればそういうことになりますが、これ画期的な概念ですよね。
Mar 8, 2023 38 tweets 4 min read
10年以上前に「同じような情報(経歴・業績など)を違う書式で欠かされるムダ」を削減するための提案をしました。この提案を一つのきっかけにResearchmapとReaDが統合され、関係者の多大なご尽力により研究者の業績の一元化が進んで感謝していますが、まだまだ大幅改善可能。
cbsn.neuroinf.jp/database/file/… 「欠かされる」:✗
「書かされる」:◯
Nov 26, 2022 33 tweets 3 min read
博士が日本社会で受け入れられにくい背景の理由を見た気がしたエピソード(一部改変)。
甲さん(博士でない;研究以外の職業)、乙さん(博士;研究者;委員会にある件の対策を依頼)。
甲:「委員会でa1, a2, .., anの理由でAという対策を行うこととなりました。乙さん、それでよろしいでしょうか?」 乙:「a1についてはxxという理由で妥当と言えず、a2はxxと解釈できるのでxxと考えたほうがよく、[中略]
anについては私の経験上xxで、今回、実際xxなので考慮する必要性がなさそう。加えて、xxということもある。従ってAではないBという対策にしていただくことで再検討いただけないでしょうか?」
Nov 26, 2022 4 tweets 1 min read
共同研究者でもあり残念。この件については、調査の関係者や、関係者の関係者からもお話しを以前から伺っていたが、背景にはいろいろあるよう。こういうことが生じてしまわないような仕組み・環境を構築することが大切と思います。
chunichi.co.jp/article/589210 そのような環境の一つとは、研究室より上のレベルの組織(学部とか大学全体とか)が、研究の生データをかっちり日常的に、かつ比較的容易に確保できる仕組みを作ることなのではないかと思ってます。
Aug 26, 2021 6 tweets 2 min read
N=209の結果が報道されてますね。「2回目の接種から14日後と比べ、約4分の1」とのこと。
「感染を防ぐのに十分な抗体の量は分かっておらず、今回の結果から感染などのリスクがどのくらい変化したかは判断できないとした。」
nikkei.com/article/DGXZQO…
news.yahoo.co.jp/articles/cc2e5… 「また発症や重症化を防ぐ役割をもつ「細胞性免疫」の変化は調べておらず、3回目の接種が必要か判断するには不十分だとした。」
とも。
Aug 24, 2021 20 tweets 4 min read
2回目ワクチン接種後、71日後の抗体量の検査結果、さっき戻ってきたんですが、なんと15 日後の122.8U/mlから、19.9U/mlに激減(84%減)...😰
話題のこちらのプレプリントでは接種後6ヶ月で84%減とのことでしたが、僅か2ヶ月でその減少幅、達成!(うれしくない)
medrxiv.org/content/10.110… Image 抗体価は低くても、必ずしも予防効果が低いとは限らないだろうとはいえ、1回目の後とあまり変わらないぐらいで大丈夫なんだろうか....。心配。
皆さんの二回接種がほぼ一巡したころに、三回目の接種、ぜひ受けさせていただきたいかな、と。
Mar 11, 2021 25 tweets 3 min read
本日の #日本版AAAS 設立準備委員会の説明会にご参加いただいた方々、ありがとうございました。コメント欄にいただいたご質問で未回答のもので、私でおこたえできそうなものについてこちらで回答させていただきます。 「活動資金をどうするか」という趣旨のご質問ですが、活動のための資金として、1) クラウドファンディングや企業からの寄付、2) 正会員からの年会費、3) 総会などでのイベント収入(参加費、入場料、企業展示など)などを中心に検討が進んでいます。
jaas.group/faq/ こちらのQ6参照。
Mar 11, 2021 4 tweets 1 min read
本日、まもなく、13:00より日本版AAAS設立準備委員会の説明会が始まります。このURLから参加登録なしでもご覧になることができます。YouTubeライブでご覧になる方については、ご質問・ご意見などは、#日本版AAAS へいただければ終了後にできるだけ回答させていただきます。
今回の説明会が、「日本版AAAS設立準備委員会」としては(おそらく)最後の説明会になりますので、ご興味がある方はぜひ。
May 18, 2020 67 tweets 6 min read
BCGとCOVID-19に関する我々のプレプリントの改訂版をmedRxivで公開しました。湿度肥満人口、喫煙率、入国者数、検査数と陽性率、ロックダウンの効果、都市人口率などの各種の混交要因(=交絡因子)を検討しています。説明したいと思いますが、その前に、注意点を何点か。
medrxiv.org/content/10.110… 研究のタイプは、地域相関研究or生態学的研究という疫学研究の一手法で、あくまでも相関を見ているだけであり、交絡因子の影響を受けやすく因果関係の「証明」のようなことはできません。しかしオープンデータを用いて安価で迅速に研究を行うことができ、仮説の生成には有効な手法と考えられています。
Apr 6, 2020 28 tweets 5 min read
我々のBCGワクチンとCOVID-19の関係についての論文(プレプリント)、ようやく出た。まず100万人あたり死者数を、現在定期接種あり(Aグループ)、かつて定期接種あり現在なし(Bグループ)、ずっとなし(Cグループ)に分け解析。これだとご存知のように巨大な差があります。
medrxiv.org/content/10.110… いろいろ混交要因を調べる中で、最も大きなもののうちの一つが、各国の平均寿命。で、これを横軸にとって縦軸を100万人あたり死者数にしてみると極めて強い相関(Fig1d)。平均寿命78歳未満だとそもそもB、Cグループに属する国がほとんどない。
medrxiv.org/content/10.110…
Mar 20, 2020 7 tweets 2 min read
NYCだけで1日で2000人近くのCOVID-19患者が増加、医師にも感染者が出て医療キャパをそろそろ越えそう。NYCの武漢化、イタリア化のインパクトは大きいですね。陽性の人の半分以上は50歳以下というのも..。 NYCのインフル様患者数、肺炎患者数、3月に入ってから急増しており、これの大部分がCOVID-19であるのは間違いなさそう。まさに"オーバーシュート"という語がぴったりな感じ。
www1.nyc.gov/assets/doh/dow…
Feb 21, 2020 18 tweets 18 min read
My editorial paper entitled, "No raw data, no science: another possible source of the reproducibility crisis". When I feel the results are too beautiful, I requested raw data before sending it out for review. 40 out of 41 did not send me the right data.
molecularbrain.biomedcentral.com/articles/10.11… 21 of them were just withdrawn without providing raw data. 19 of them were rejected due to insufficient raw data (ex. just one sample per group provided) and/or to mismatches between raw data and the results shown. Mismatches are mostly huge, not subtle.