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May 24, 2021, 22 tweets

『アイン・ランドを理解する』を訳してみた。アイン・ランドは20世紀で最も著名な作家・哲学者のひとりである。自由市場と自由な精神に関する彼女の思想は数多くの人の心を虜にした。オブジェクティブ・スタンダード・インスティチュートのグロリア・アルバレスが解説します。

ジョン・ゴールトって誰?

これは、現代文学で最も有名な問いの1つだ。執筆から50年以上経った今でも、折に触れてこの質問が聞こえてくる。なぜか? アイン・ランドのベストセラー小説『肩をすくめるアトラス』で描写された手に汗握るサスペンス展開、勇敢な登場人物、力強い思想を想起させるからだ。

1905年2月2日にロシアのサンクトペテルブルクで生まれたランドは、20世紀で最も著名な作家・哲学者のひとりとなった。代表作ともいえる小説の『水源』と『肩をすくめるアトラス』は、今でも世界で毎年何十万部も売れている。

ランドはロシア革命の初期を生き抜き、父親の薬局がボルシェビキに差し押さえられるのを目撃し、共産主義の恐怖をその身で体験した。

ランドはアメリカに移民することを夢みた。1926年にその夢を実現させた彼女が二度と振り返ることはなかった。

ランドにとって、アメリカは自由を意味した。彼女は合衆国建国の父たちにヒーローの姿を見た。建国の父たちは個人の権利に基づき国を創ったのだ。

ランドはこう言う。「個人の生命、自由、そして幸福の追求に関する権利」とは、それぞれの個人が「他者のために自分を犠牲にすることも、自分のために他者を犠牲することもなく、自分のためだけに存在する権利」を持つことを意味する。もちろん政府のために自分を犠牲にすることもない。

アメリカの制度の実際的な結果はニューヨークの摩天楼に見ることができる、とランドは主張する。

「アメリカの摩天楼は、公的資金で作られたのでもなければ、公共の目的のために作られたのでもない。摩天楼は、個人の活力、自発性、富によって、個人の利益のために作られたものだ。摩天楼が高くなればなるほど、人々は貧しくなるどころか、彼らの生活水準も上がり続けるのである」

ランドは純粋な資本主義を信奉した。彼女の言葉によれば、純粋な資本主義とは、「政府は人権を守る警察としてのみ機能する」体制である。企業救済のために公金が使われることもなければ、大企業が特別な恩恵を与えられることもなければ、政府が経済に介入することもない。

人々が自由に生産と取引を行い、政府が人権保護のみに専念すれば、誰もが恩恵を受け、個人は豊かになり、社会は繁栄する。

なぜそうだとわかるのか?

自由にあふれた資本主義の社会を自由の少ない国家統制的な社会と比べればよい。ランドの時代で言えば、アメリカとソ連だ。西ドイツと東ドイツだ。近年で言えば、韓国と北朝鮮だ。コロンビアとベネズエラだ。ランドにとって、こうした違いは痛ましいほど明らかだった。そしてその原因も。

『肩をすくめるアトラス』においてランドは、自由な社会がいかに簡単に専制政治に朽ちていくのかを示した。ヒロインのダグニー・タガートは、一族が代々経営してきた鉄道事業を救うために休むことなく辣腕を振るおうとするのだが、増え続ける政府の介入により実業界は崩壊し、経済は破綻する。

さまざまな産業の有力者たちがひとりずつ謎の失踪を遂げる。彼らがどこに行ったのか誰も知らない。唯一の手掛かりは、彼らが残した問いかけだけだ。ジョン・ゴールトって誰?

経済が崩壊するとき、政治家、官僚、学者はどう反応するのか? 彼らは "強欲なビジネスマン" を責め、利益追求の姿勢と自由市場を非難する。彼らが提示する解決策は、政府の介入を強化すること。そしてそれは問題をさらに悪化させるだけだ。

どこかで聞いたような話ではないか?

『肩をすくめるアトラス』は、卓越性よりも平等を追求し、自由市場よりも政府の管理を優先させることに対する教訓譚である。しかしそれは、個人の力や理性の力についての物語でもある。

個人の理性的判断は、その人が持つ知識の道具であるとランドは主張する。何が正しくて何が間違っているのか、世界はどう成り立っているのか、自分の人生に何が良くて何が悪いのかを理解するための唯一の手段だということである。

これがランドの作品に通底するテーマだった。豊かさを目指し、幸福を実現しようとするなら、個人は自分自身のために思考し、自分自身の判断に従って生きなければならない。

これを達成するには、人は自由でなければならない。思想、物品、サービスを自発的に交換する自由がなければならない。恐れることなく率直に意見を述べる自由がなければならない。このためランドは、資本主義が最高であるだけでなく、唯一の道徳的な社会制度であると考えた。

「資本主義は苦しむことを人に求めてはいない。喜びと達成を追求することを求めているのだ」と彼女は主張する。「資本主義が説くのは消極性や謙遜や諦念ではなく、独立性、自信、自立性である」。特にランドが強調するのは、労せずに何かを手に入れることを期待したり要求したりすることを…

…資本主義は誰にも許さないということである。

現在のアメリカはこうした体制の下にあるのだろうか? ランドの答えはノーだ。彼女は資本主義を「未知の理想」と呼んだ。なぜなら、アメリカでさえ資本主義は完全には実現していないからだ。

資本主義、個人主義、理性に関するアイン・ランドの思想を知るために、数多くの人々が彼女の小説、エッセイ、講義に引き寄せられてきた。
それは今も続いている。

ジョン・ゴールトって誰?

オブジェクティブ・スタンダード・インスティチュートのグロリア・アルバレスでした。(了)

英文スクリプト: ↓ prageru.com/video/understa…

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