大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною Profile picture
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Oct 5, 2021, 13 tweets

さて、熱海土砂崩れ現場周辺を歩いてきたレポートの続き。警備員の方に聞いた話を中心に。

テレビで繰り返し見た、あの場所。あの動画はこの家の人が撮影したのだろうな、とかすぐにわかった。
土砂が流れた谷の部分は現在も通行止め。ただ、バスは一方通行(循環運転)で通ってる。

その場所のすぐ下には、土砂が流れた谷筋が見える。谷川のように見えるが元は道路だった場所で、側溝だったり暗渠だったりしていたようだ。
道路両側は建物だったと思われるが、このあたりは道路も含めてほとんど失くなってる。

大きな岩がゴロゴロとあるが、これは元々あった石垣とかではなく、山から流れてきたものだそうだ。崩れた残土だけではなく、途中の岩を巻き込んで土石流になったようだ。

もう少し下に目を向けると、原形をとどめた建物が、生々しく残っている。
道路が流失した状態では、建物に手が付けられないのだろう。
周囲には、現在も市の職員などが行き来している。

谷の向こうの道路は、真新しい仮設ガードレールが置かれている。
「作業員の死亡事故が起きてしまったので、安全対策が優先になって、(復旧や防災などの)工事はみんな止まっちゃってるんですよ」と。

熱海の市街地では全く気付かなかったのだが、残土が崩れた伊豆山の山の上の方では、ヘリコプターが絶え間なく飛んでいる。土砂が不安定で陸路で入るのは危険なので、ヘリコプターで土砂を搬出しているのだそうだ。
十石峠の方に飛んで行って、すぐに戻ってくる。

すぐ隣の伊豆山神社本殿へ登ると、逆に被災地は見えなくなる。谷が深くて、谷底が隠れてしまう。
赤い屋根のホテル水葉亭や、東海道線・東海道新幹線はよく見える。

伊豆山神社は源頼朝と北条政子の縁の場所とのことで、縁結びの神様でもある。

余談だが、被災地を見渡せる展望台状の場所は、漫画「静かなるドン」のラストでデートした場所のはず。

本殿の上の山に本宮があるそうなので行ってみようかと思ったが、よく見ると片道約1時間だった。本殿まで登って死にかけている運動不足人は、ここで諦める。
なお、熱海駅から国道へ一旦降りて参道を登れば現在も行けるので、普通に考えると新幹線で気軽にアクセスできるハイキングコース。

なお、被災地は熱海駅から見ると「尾根の向こう」なので、熱海の市街地からは全く見えない。
緊急事態宣言が終わって人出は戻ってきたのかもしれないが、それでも平日としてもかなりすいている感じだった。

熱海の人は「東京にいるよりはずっとソーシャルディスタンス」と笑う。
実際、わざわざ熱海まで来る観光客はやはり意識しているのか、都内ではよく見掛けるウレタンマスクや鼻出しを熱海では全く見掛けなかった。
このまま日常を取り戻せれば良いのだけど。

というか、伊豆山神社本宮ってのは、崩壊した残土のすぐ隣の場所だった。登山道は尾根筋なので、土石流が起きた谷筋ではないので今も行けるようだ。体力をつけて、そのうち再チャレンジしたいものだ。

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