Thread by @sekibunnteisuu

私は用語のブレに関しては割と寛容。私自身も、割とイーカゲンに使っていることがある。中学教科書に書かれている「方程式」なんて、数学畑の大半の人は知らないんじゃないかな？私も知らなかった。知った後も、教科書とは異なる"間違った"使い方をしている^^

でも、この「一次独立」は駄目だ

https://twitter.com/sekibunnteisuu/status/1313144252587597826

https://twitter.com/OokuboTact/status/1313341857850511360

例えば、行列の行と列を通常とは逆に覚えてしまっていても、「単なる間違い」であり、そのことで、その人の数学理解が怪しい、とはならない。

でもこれは駄目だ。

代々木ゼミナールの大塚志喜氏は、「積の法則」という用語を知らなかった私のことをこのように言っているが、非常にレベルが低い。

　用語を知っているかどうか、数学の理解とはほとんど関係ない。

じゃあ、代々木ゼミナールの山本俊郎氏のこれはどうなのか？

用語自体を知らない
用語の定義を間違って覚えている

こと自体は、数学の理解と関係ないではないか？

と思う人もいるかもしれない。

でもそうじゃない。行と列を逆に覚えるとかいうのとは話のレベルが異なる。

https://twitter.com/OokuboTact/status/1313479675461668867

https://twitter.com/OokuboTact/status/1316964187382349826

　線形代数において、一次独立という概念は非常に重要である。

　「一次独立」という用語を知らなくても、線形代数を理解していればこの概念が非常に重要であることは分かるはず。

　一方、「複数あるベクトルのうちどの2つも平行ではない」というのは、さほど重要でもない

「複数あるベクトルのうちどの2つも平行ではない」は、1次独立であるための必要条件ではあるが、十分条件ではないし、このような状態に特別に名前を付ける必要性もない。

　山本俊郎氏はこの重要ではない概念を「1次独立」と思っているわけで、線形代数の理解が怪しいと思わざるを得ない。

例えば、代数学の、体、環、群、整域、なんかはいろいろ出てきて、どれがどれだか混乱して、環のことを「体」と言うと思ったとしても、単に用語を間違っただけとも言える。実際、「体」に関しては、可換体のみをさす流儀と、非可換な場合も含める流儀があるらしい。

「どの2つも平行ではない」というさして重要ではないことに「一次独立」という名称がついていると誤認するのは、これとは大きく異なる。

とはいえ、「この人、ちゃんと理解していないんじゃないの？」と疑うレベル。

これは、疑いじゃなくて明確に理解してない。
togetter.com/li/1539861