中国のコロナ対策は、中国の国情に合わせてやってるものなので、日本がそのままそっくり真似するのは適切ではない。

大国が大艦隊を編成するような安全保障のやり方を、弱小国がそのまま真似出来ないのと同じである。

社会体制、感染の状況、予算に合わせた日本のやり方を練り上げるのが重要だろう。
私は、コロナの感染拡大からずっと、「中国のやり方」を伝えてきた。それを「出羽守」と勘違いして叩く人もいたけれど、私はただ「中国はこうやっている、こんなメリット/デメリットがある」と伝えるだけで、日本で同じことをやれ!と書いたことはない。それは無理だからだ。参考にはなると思うけどね
中国式コロナ対策の「キモ」は、国家総動員体制での徹底した「サーチ・アンド・デストロイ」にある。
習近平が党・国家主席・軍のトップの3つの肩書で「人民戦争」を発動することで可能となるもので、日本で同じことをやるなら、憲法と議会を停止し、戒厳令を出すしかないだろう。そもそも無理なのだ。
中国のコロナ対策を、戦術レベルで切り取って、
「全市民のPCR検査をやるべき!」
「隔離施設を作れ!」
と言うのは、極めて日本人的な戦略の欠落したオピニオンであり、中国の大規模検査、大規模隔離は、有無を言わさぬ国家総動員体制で、人権を意に介さず、人材の無限投入が出来るから可能なのだ。
私が中国のコロナ対策をここで書く主旨とオチは毎回決まっている。

いま、中国がコロナ対策でやっている手法は全て、「中国共産党の戦争のやり方」であり、将来日中が衝突すれば、あのやり方で日本に襲いかかってくるのだ。中国のコロナ対策を観察することで、日本が如何に備えるかが見えてくるはずだ
蛇足すると、中国は武漢のロックダウンの初期に、他の地域の医師を行き先も告げず大量に招集し、軍用機で武漢に送り込んだ。誰もが行きたがらない混乱の最中、そうやって人材を確保したのだ。

同じことを日本でやった場合、香山リカさんは応召するだろうか。

中国式コロナ対策の核心はそこにあるのだ
ちなみに、私は香山リカさんとは長年の相互フォローで、彼女が嫌いなわけでもない。

【私と香山リカさん】 - 黒色中国BLOG bci.hatenablog.com/entry/rkayama

むしろ、子供の頃から尊敬していた人であって、その気持は今も変わらない。ただ、中国に言及されていたので、僭越ながら一言申し上げたのみである。
気になるツイートをみつけたので、こちらにつなげておく。

あちらの界隈で、「武漢に学べ!」の旗振りをやってる人がいるのかな。

今の日本だと、外国人観光客が激減して、空いてるホテルが多そうだから、それらのホテルを借り上げた方が手っ取り早いと思うのだが…
または香港風に、大型のイベント会場とか、見本市会場なんかを借り上げたりとかね。緊急事態宣言で使ってない施設は多いだろうに。中国のやり方に学ぶとしても、イチから隔離施設を建設する理由がよくわからん。
baijiahao.baidu.com/s?id=166226920…
▲こちらの記事に、武漢で建設された臨時仮設医療施設は、他の国でも模倣できるか?という論考が掲載されているけど、中国のように10日間で建設するのは難しい…と結論している。自動翻訳で大体読めるので、ご興味のある人はぜひご覧頂きたい。
▲要点を紹介すると、

・火神山医院の設計図は60時間で作られたが、これは北京の小湯山医院の設計図を元にしたらしい。
・全国から資材を一箇所に短時間でかき集めるには、国家総動員体制が不可欠(意訳)

…とあって、中共の強大な権力があってこそ実現したものなのだろう。
それと、もう1つの臨時医療施設である「方艙医院」だが、こちらは「解放军野战机动医疗系统」(解放軍夜戦機動医療システム)を転用したものであるらしい。
baijiahao.baidu.com/s?id=165762183…
2008年の四川大地震で初めて使用され、それ以後も災害現場での利用実績がある。
日本でも同様のものはあるのかな? ImageImage
『解放軍野戦機動医療システム』(前ツイの「夜戦」は誤字)は、医療機能ユニット、病棟ユニット、テクニカルサポートユニットからなり、医療に必要な機能をコンテナに詰め込み、必要に応じて組み合わせ、病床はテントとか、体育館みたいな場所に設置して、迅速に大規模医療施設を展開できるものらしい Image
だから、この連投の頭の方でも書いたとおり、中国は国家総動員体制と軍の強力な支援があり、感染拡大に対して迅速に「戦時体制」を構築できたのが、成功の秘訣だろう。

単に「PCR検査」や「隔離施設」だけの「戦術レベル」の事例を切り取って、日本で泥縄式に真似しても上手くいかないのではないか

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6 Dec 20
ラストで裸のオヤジが飛んできますが、たぶん中国の長距離寝台バスかな。他にも何かとトラブルが多いので私はアノ手のバスには乗りません…。
▲よく見たら、裸のオヤジは運転手のすぐ後ろに寝ているので、これは長距離トラックでしょうね。まぁ、何にせよ、あちらのトラックとかバスは怖いです…
【視聴注意】一酸化炭素中毒で死亡した現場=中国

映像から判断するに、石炭ストーブを炊いて、換気をしなかったのでしょうね。日本でもたまにある事故なので、くれぐれもお気をつけ下さい。
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12 Jun 20
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