Thread by @influenzer3

●日本の状況
→東京都の推移
本日の7日間移動平均は890.4人。
1週間の推移は75.7→90.7→135.6→218.0→338.6→502.1→664.8→774.6→890.4人
26日連続の増加、7日間で1日平均は12倍。

東京都 新型コロナ 新たに962人感染確認
www3.nhk.or.jp/news/html/2022…
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東京都内の11日の感染確認は962人
都の基準で集計した11日時点の重症の患者は10日と同じ4人
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1) 感染者報告数
7日間移動平均の推移
→342→341→303→258(宣言解除)
→253→226→206→197→182→165→154
→145→129→115→109→100→89→77
→66→63→60→58→52→47→44
→39→34→31→30→29→28→26
→25→24→25→23→22→20→19
→19→20→20→21→23→23→26

→25→24→25→23→21→21→20
→19→18→17→17→17→14→15
→16→16→14→14→15→17→15
→14→15→16→16→16→16→17
→18→18→17→17→18→19→21
→20→22→24→25→27→29→30
→32→34→35→39→40→45→49
→54→60→66→76→91→136→218
→339→502→665→775→890

2) 東京都の重症者数推移
都の基準です。
昨日(4)から今日(4)で不変。

→全国の推移
1) 人工呼吸器/ECMO)管理数
crisis.ecmonet.jp

2) 重症患者数
1/9から不変。1/10現在で90人。
www3.nhk.or.jp/news/special/c…

3) 本日の全国の感染数・推移
東京962人、沖縄775人、大阪613人、広島588人、
神奈川387人、千葉252人、愛知236人、埼玉227人、福岡148人、山口143人、京都131人、
兵庫113人、滋賀110人、熊本109人、長野104人、北海道117人、・・・
1月11日 新たに確認された感染者数
www3.nhk.or.jp/news/special/c…

感染者数の推移
1/10は6273人。
covid.gutas.net/place?p=48

4) 1日の死者数報告の推移
1/10に2人死亡
1/10までの累計死亡者数は18404人
直近7日の平均死亡数は1.3人/日
www3.nhk.or.jp/news/special/c…

→現行の水際対策は2月末まで延長
具体的には外国人入国一時停止、日本人入国者も3-10日の施設待機かつ14日の自主隔離です。
ここまでオミクロン株が国内流行した現在では、水際対策はもはや無意味ではとも考えましたが・・・・、

1) 感染拡大の大きな要因になっていた米軍基地からの流出に歯止めをかけた事
2) クリスマス、忘年会、初詣による一過性の感染拡大後は、また歯止めがかかる可能性がある事
3) 国民の多数で行動自粛の動きが強化されてきている事

4) 高齢者に感染拡大した場合のインパクトは不明で、他国に比べbooster接種が全く進んでいない事
5) 日本にはデルタ株を行動変容で制圧した実績がある事

等を考えると、ここで緩めずに感染制圧を目指し、高齢者などのリスク患者に可能な限りワクチン接種を進めるのが正しい可能性がありそうです。
首相、対オミクロン株の方針表明　水際対策を延長、接種前倒しも加速
news.yahoo.co.jp/articles/a7510…

→オミクロン株感染：9割が無症状～軽症
沖縄からのデータです。恐らくは感染発症者の濃厚接触者を追跡する過程で見つかったのでしょう。
これまでの報告からオミクロン株がデルタ株より重症化率が低い事は恐らく間違いないのかと。

good newsというとらえ方もできるかもしれません。
しかし、中等症(肺炎発症)が7.7%という数字は、感染者の平均年齢を考慮すると決して低頻度とは言えません。

一番の問題は感染者の9割が無症状～軽症であるために、多くが知らない間に感染源になるという点で感染制圧がさらに難しくなった事。
加えて、多くの感染者が短期間に発生するため、過去の変異株よりも急速に変異が起こるポテンシャルを持っており、新規変異株発生の確率がさらに高くなっている事かと。

世界のワクチン接種率および既感染率が高くなっている事から、免疫逃避変異変異株に有利な選択圧がかかっているだろう事も懸念事項です。
9割が無症状・軽症か　オミクロン株の分析進む　神奈川で1万人超試算も
news.yahoo.co.jp/articles/0f16b…

・上記のデータのスライドが下記で参照できます。
感染者は20代を中心とした若年者、かつワクチン接種者が多いです。
この母集団のデータから、日本全体へ感染拡大した時のインパクトを想定するのはまず不可能なように思います。

臨床医として本当に知りたいのは60代以上に限定したワクチン接種状況別の重症度なのですが、そのデータはまだ出されていません。
｢インフルエンザに近い｣と専門家会議の藤田教授はコメントしていますが、時期尚早でミスリードにつながる不用意な発言だと思います。
mhlw.go.jp/content/109000…

・沖縄では年末からはほぼ100%オミクロン株です。
12/29- 1/4の感染者1174例の年齢分布では半数の47%が20代です。
重症化リスクが懸念される70代以上はまだ57例(4.9%)のみ。

・ブレイクスルー感染率が非常に高いです。
グラフの上部にその割合が書かれていますが、分母とすべき数値が間違っていると思います。
接種状況が判明している分のみで計算すべきかと。
全体では接種状況が判明しているのは734人でうち2回接種後の発症(432人)は58.9%です。

最も感染者数が多い20代を含む20-39歳でも、111/ 278= 39.9%がブレイクスルー感染です。

・重症度別の患者数
肺炎発症の中等症は7.7%で3.7%は酸素要の中等症IIです。
この表の最大の問題点は観察期間の短さです。
COVID-19は発症から7日ほどで急速悪化する事を良く経験するので、これを最終的な重症度と考えるのは決定的に間違いです。

十分な観察期間を置けば重症度はより上がる可能性が高いかと。
積極的に抗体製剤を使えば、影響を小さくすることは可能でしょうが・・・
（続く）