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”第一次世界大戦以降は、白兵戦（はくへいせん：近接した距離で行なわれる戦闘）においても火器が主武器となったことで、世界における戦闘現場においては、軍刀が姿を消し、儀礼的な場における装飾品となります。”→
”第一次世界大戦以降は、白兵戦（はくへいせん：近接した距離で行なわれる戦闘）においても火器が主武器となったことで、世界における戦闘現場においては、軍刀が姿を消し、儀礼的な場における装飾品となります。”→
”しかし、日本刀に精神性を見出す独特な文化を有する日本では、異なりました。一部において、軍刀を廃止すべきであるという議論はあったものの、1945年（昭和20年）に太平洋戦争で敗れるまで実戦で使用され続けたのです。” 
岡本喜八監督「日本のいちばん長い日」より
昭和１０年代日本の急速な”軍国”化は、軍人が”始終本当に斬れる日本刀を持ち歩いていた”ことと無関係ではないだろうと。”実際危ない話”(迫水久常)。
その刀は占領地や植民地だけでなく、国内の日本人にも向けられた。
軍人が列車内で錯乱して乗客を斬殺すると言った事件もあった。
その刀は占領地や植民地だけでなく、国内の日本人にも向けられた。
軍人が列車内で錯乱して乗客を斬殺すると言った事件もあった。
日本軍の軍刀は最後には「上官を斬る」道具にもなった。下克上、ガバナンスの崩壊。
しかし「軍刀を振りかざす近代日本軍人」の姿を、日本人は今も”時代劇を”見る様に違和感なく見てしまうところがある。２２６の映画も、忠臣蔵を見る様に見てしまう。
しかし「軍刀を振りかざす近代日本軍人」の姿を、日本人は今も”時代劇を”見る様に違和感なく見てしまうところがある。２２６の映画も、忠臣蔵を見る様に見てしまう。
映画「日本のいちばん長い日」の阿南陸相(三船敏郎)は閣議の席でも軍刀を持っている。外相の意見に反対し徹底抗戦を唱える時、軍刀の柄に手をかけ体に引き寄せる（岡本監督はそれを後ろから見る人物も配置している）。
これは、他の閣僚の身になって考えるとどう言う状態か？
これは、他の閣僚の身になって考えるとどう言う状態か？
阿南陸相が鈴木貫太郎首相(笠智衆)に宣言受諾発表の延期を要望して対面で会談する時も、陸相は軍刀を持っている。
陸相の物腰は紳士的で、笠智衆の首相が「いや、それはできません、悪しからず」とガンギマった顔を見せるシーンだが、首相の身になればこの状況もやはり”剣呑”と言うやつでしょう。
陸相の物腰は紳士的で、笠智衆の首相が「いや、それはできません、悪しからず」とガンギマった顔を見せるシーンだが、首相の身になればこの状況もやはり”剣呑”と言うやつでしょう。
全員刀を差して向き合っていた武士同士でなく、非軍人の政治家は丸腰で軍人と向き合っていたわけですからね。国民も。そう言う中で、日本は「軍国」化したと、後に言われることになる。
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