Thread by @sow_LIBRA11

昨今の「鎌倉殿」見ていると、「静かに暮らしてぇのはこっちだよ！！！」と、転生した義経被害者の会が結成されそうやなｗ
＞RT

私の義経のイメージは、幼少期に読んだ学研まんが「源頼朝」と「火の鳥乱世編」でな。
前者は「政治家頼朝の苦悩」を描いたもので、後者は・・・もう・・・ホント・・・義経がクズ野郎でな。

たまたま平家の貴人の落とした櫛を拾ってしまったことがきっかけで、恋人を奪われた青年。なんとかして恋人を取り返そうとするが、運命の悪戯で、その恋人は清盛入道の愛妾になってしまう。

その青年の前に現れたのはが、牛若丸。後の九郎判官義経。「恋人を取り戻したくば、平家を滅ぼすしかないぞ」と、青年を自分の配下にする。

青年は身分の低い木こりで、ゆえに学もなく常識に疎く、武家の御曹司の義経に平身低頭で従う。彼はその出自故に怪力の持ち主であり、義経はそれに目をつけ、自分の手下として用いる。

命懸けの戦場をいくつも渡り歩き、ついには平家は滅ぶが、結果として恋人は取り戻せずに終わる。
にも関わらず、兄頼朝と反発した義経の逃亡行に青年は無理矢理つきあわされ、奥州まで流れることになる。

「貴重な戦力」である青年をつなぎとめるために、恋人を失った傷心も癒えてないのに、義経に無理矢理奥州の女を娶らされる青年。
だが、女は気立ての良い娘で、青年はようやく安寧の時を得て、等身大の幸せを手にしかける。だが・・・

義経は奥州藤原氏に裏切られ、なにをトチ狂ったか、青年の家に逃げ込み、最後の籠城戦を始めようとする。
やめてくれと青年は叫ぶが、義経は聞かない。
降り注ぐ矢の雨に、青年の妻である女が射抜かれ、致命傷を負う。そしてついに、青年はブチ切れる。

自分から恋人を奪った平家、自分から自由を奪った義経、そして最後のささやかな幸福すら許さない時代への怒り、「自刃して美しく死のう」としてた義経を殴り殺し、武家の美意識自体を踏み潰した後、体中に矢を受けながら、死にかけの妻を背負って逃げ去る。

しかして青年は力尽き、背中の女房の遺体を背負ったまま、骨となっても立ち続けた。
青年の名は「弁慶」と言った・・・という手塚流「弁慶の立ち往生」の顛末のインパクトが凄くてな。

まぁこれ、宮本武蔵なんかもそうなんだが、一時期「義経悪玉論」的なのあったよな。「アイツ、貴公子っぽいがただの○○○だぞ」的な。

ただまぁ、さらに解釈が続いて、「まぁあの時代だからな」と「貴公子かつ○○○」ってのが、現在は定番化？ｗ