Thread by @tkatsumi06j

UNウィメンの #アンチステレオタイプアライアンス 公式サイトによれば、日経（NIKKEI）はアライアンス日本支部の創設メンバー（Founding Member）。数あるメンバーの頂点に立ちアライアンスの規約を遵守し理念を推進する立場。その事務局をUNウィメンが務める。解るだろうか。

https://twitter.com/yamadataro43/status/1514877092433108993

“（アライアンス事務局の）UN Women は11日付けで日経新聞の経営幹部に対し、今回の全面広告を「容認できない」と抗議する【書面】を送付。対外的な公式の説明や、広告の掲載の可否を決めるプロセスの見直しなどを求めた。” huffingtonpost.jp/entry/story_jp…
UNウィメンは公開批判しているわけではない。

“UN Women（国連女性機関）の本部（米・ニューヨーク）が日経新聞に抗議していたことが4月15日、ハフポスト日本版の取材で分かった。” huffingtonpost.jp/entry/story_jp…
あくまでハフポス日本語版の取材により、アライアンス事務局のUNウィメンが日本支部の創設メンバーに文書を送ったことが判明しただけだ。

そして、“ハフポスト日本版はUN Women 日本事務所の石川雅恵所長にインタビューし、問題点や改善策などを尋ねた。”

https://twitter.com/unwomenjapan/status/1514823420814393349?t=FD2KLFNO3OJMrTO9VHdTZA&s=19

その日本事務所として取材を受けたことをUNウィメン日本事務所はツイッターで告知した。つまりNY本部がとった行動の背景を日本事務所として説明した。

なぜか。アライアンスはNY本部が主導するグローバルなものだが、その「日本支部」はUNウィメン日本事務所が請け負っている。そして日経はアライアンス日本支部の創設メンバーである。
記事にある通り“この取り組みの中でも、同社は主導的な立場にある。”のである。
huffingtonpost.jp/entry/story_jp…

また日経は、“UN Women 日本事務所と連携し、ジェンダー平等に貢献する広告を表彰する「日経ウーマンエンパワーメント広告賞」を主催するなど、広告のジェンダー平等化の旗振り役を担ってきた。同賞では、広告からステレオタイプを取り除くため、「3つのP」という審査項目を設けている。”

つまり日経はただ「加盟」しているというメンバーではなく、「創設メンバー」としてアライアンスの価値や理念を推進・普及する立場（記事で言う“旗振り役”）にあり、自ら基準の策定に携わっているのである。その立場にあるにも関わらずコンプライアンス違反が見られたため事務局に指摘を受けた訳だ。

それをUNウィメン日本事務所の石川雅恵所長が、“今回の全面広告が、「アンステレオタイプアライアンス」の加盟規約などに反する”と説明した。

これはハフポス日本語版の以前の記事でも指摘されていたことだ。
huffingtonpost.jp/entry/story_jp…

この指摘を行った東京工大准教授の治部氏は、相模女子大特任教授の白河氏と並んで、アライアンス日本支部のアドバイザーを務めている。つまりUNウィメンが事務局を務めるアライアンスに助言する立場にあるため、日経が何に違反したかを最も的確に解説できる立場にもある。
japan.unwomen.org/ja/unstereotyp…

尚、UNウィメン本部は世界各地に点在する事務所を束ねる総本部である。この事務所は“リエゾンオフィス（連絡事務所）”と呼ばれていて、主要各地域に拠点が設けられており、その一つが日本事務所である。今回の「抗議」はその総本部が非公開書面で行ったものだ。
unwomen.org/en/where-we-ar…

勿論、今回の抗議発生の流れがUNウィメン日本事務所発で、その抗議内容を纏めるにあたって、アライアンス日本支部アドバイザーの治部氏の助言があったことは想像に難くない。だがこれは、外圧を求めての行動ではない。なぜなら、そうした国内外の問題を本部に報告するのも連絡事務所の責務だからだ。

これがUNウィメンのリエゾンオフィスの責務だ。その中で、日本事務所はとくに3つの役割を持つとしている。その内の一つに「日本の取組みに関するUN Womenの情報、知見を活かした啓発活動」というものがある。アライアンス日本支部はまさにこの“日本の取組み”である。
japan.unwomen.org/ja/about-us/ab…

まとめ

UNウィメン本部が主導するグローバルな #アンステレオタイプアライアンス という活動。その日本支部の創設メンバーが日経であり、そのパートナーがUNウィメン日本事務所である。日経にはアライアンスの理念を擁護推進する立場にあった。

ここまでは厳然たる事実である。

ここからは推測。

今回、日本事務所等からの働きかけで、アライアンス日本支部のシニアメンバーによるコンプライアンス違反がUNウィメンNY本部に打ち上げられた。
これを重く受け止めた本部は独自の判断で日経に直接、非公開書面で抗議を申し立てた。日本支部は取材を受けこの行動の理由を説明した。

一連の事実と推測から導かれる結論は、国連ウィメン本部の動きは国連機関からの圧力ではなく、国連機関が主導する活動に参加するシニアメンバーのコンプライアンス違反行為を指摘する内部手続きであったということだ。この日本事務所の告知がそれを如実に示している。

https://twitter.com/unwomenjapan/status/1514823884373049344?s=20&t=Y3efQ4CLrGR8uWu-u5d-XQ

これ（グローバルな基準に基づく特定価値の推進団体加盟シニア企業のコンプライアンス違反をその活動パートナーが指摘すること）を現役の参議院議員でデジタル大臣政務官を務める者や、今夏参院選に出馬予定の者が、表現規制の問題に祭り上げて『外圧』と断じるのは不見識極まりないことである。

私がここで長々と論拠を並べて説明したことは、作家の吉川ばんび氏が端的にここで述べたことと同質であり、それ以上でもそれ以下でもない。
政治家諸氏や「表現の自由戦士」諸氏においては、もう少し国際機関や国際的な活動の仕組みを理解した上で批判を公言してもらいたい。

https://twitter.com/bambi_yoshikawa/status/1514905006960390144?t=TxTnHeQYodnZrhWRe83cQw&s=19

あとは、日経とUNウィメン本部、 #アンステレオタイプアライアンス 本部とその日本支部の事務局を務めるUNウィメン日本事務所との間で、加盟規約の内容を巡って内部で議論する問題となる。UNウィメン本部からの抗議にどう正式に応えるか、これを公表するかも含めて日経側が判断することである。

尚、アライアンス日本支部のトップが違反を指摘した『加盟規約』について、これを公開する義務はUNウィメンにもアライアンス事務局にもない。加盟規約の内容は加盟者が把握するところで、非公開書面に対して公開で反論する必要もない。したがって加盟規約の公開を部外者が求めるのは筋違いである。以上

【訂正とお詫び】冒頭のツイートで誤って「“アンチ”ステレオタイプアライアンス」とタグ付けしてしまっているが、正しくは「“アン”ステレオタイプアライアンス」であり、以降は気付いて修正した。考え抜かれた表記なのに申し訳ない。訂正するとともにお詫びする。

https://twitter.com/tkatsumi06j/status/1515400323753725952?t=BD3eTvZJEayo19dWvqf6-g&s=19

@threadreaderapp please unroll.

（参考）よりエビデンス（過去のプレスリリース等をベースにした指摘）

https://twitter.com/inumash/status/1514991484214575110?t=TOmwlyIlQ6718_6IxHjWgQ&s=19