Thread by @tkatsumi06j

東京都が2020/7/15、専門家らがまとめたモニタリング項目の新指針に基づき新型コロナウイルスによる首都圏の感染状況についてその警戒レベルを４段階のうち最高の『感染が拡大していると思われる』に修正したことについて、その国際発信上の問題について以下コメントする。shar.es/abra6l

7/8付の専門家会議資料に基づき警戒レベルを逐語的に英訳するとこうなる。
fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/mo…
🟥Infection is likely to be spreading
🟧Infection is likely to spread
🟨Signs of spread of infection are being observed
🟩Level of increase in infected cases remain within certain level

毎日新聞は今回の表現を"infections are believed to be spreading"と訳した。都が「最高度の警戒レベル」と定義した『感染が拡大していると思われる』は今後、「日本の最高度の警戒レベル」と認識されるわけだが。国際社会が捉える“最高度の警戒“とは相当異なる。

https://twitter.com/themainichi/status/1283285116366675968?s=20

以下は在日米軍が運用する警戒度（HPCON）とCDC、国務省、WHOそれぞれの警戒指標の比較マトリックスだが、現在、在日海兵隊は全体でHPCONレベル「C」。CDCでいう「レベル3」。日本への渡航はこのCDCの「レベル3」で規制されている。HPCON「C」は「疾病率の高い大流行又は感染拡大の段階」を示す。

在日米軍司令部によれば日本は未だCDCが「渡航の再検討を推奨」する「レベル3」指定する渡航先注意国。その中で「疾病率の高い大流行」の段階にあると判断されるのがHPCONレベル「C」だ。これを当の日本の感染拡大の震源地の首都圏東京が「感染が拡大していると思われる」とするのは適当だろうか。

実際、WHO規準では在日米軍のHPCON「C」は「フェーズ5」に相当する。「感染拡大」段階ではなく「感染大流行（エピデミック）」の段階だ。東京都は「レベル5」に至ることはないと自負しているのかもしれないが、最悪の事態＝大流行の発生は、『感染状況』の指標として追加して五段階とすべきだろう。

東京都はモニタリングの総括コメントに関する7/8付の資料で項目1『感染状況』に関する総括コメントは四段階と規定している。だが国際社会での運用では、一番下に「平常」を表す青🟦が位置づけれられる。東京都も五段階とした上で最上位の赤🟥を「大流行が発生していると思われる」と規定すべきだろう。

私の考える曖昧さを排した五段階の総括コメント：
🟥感染の大流行が発生している
🟨感染が拡大している
🟧感染拡大の兆候がある
🟩感染者数の増加が一定程度にとどまっている
🟦感染が縮小している

英訳するとおよそこうである。
🟥Infection is spreading in an epidemic proportion
🟧Infection is spreading
🟨Signs of spread of infection are being observed
🟩Level of increase in infected cases remain within certain level
🟦Infection is declining

最後に、在日米海兵隊の健康警戒レベル「C」疾病率高の大流行又は感染拡大段階の定義は「重大：社会的距離（対面での会合・集会・非常勤任務の制限又は中止）、宅内隔離、マスクの使用、MCM（医療症例管理プログラム）の大量配布」が必要となる状況を指す。東京都でも適正な状況アセスと対策が必要。

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