申し訳ありませんが議論も決定も党の総会が行うことです。当事者も含めた民主的な決定となるものと期待しています。私個人が大西氏の認識をどう解釈し評価するかを第三者に抗議される謂れはありません。コロナ対策としての考え方であることは承知の上でそれでも看過できるものではないと評しています。
大西氏が示した認識は、それがコロナ対策としての文脈で語られたものであっても政策倫理上不適当なものです。政策として「逝ってもらう」ことを前提とするのは、即ち特定層を間引くことのできる制度を作ることを意味します。為政者側である立法者となる自覚のある者が発する提言ではありません。
また大西氏の認識は、それが障害者あるいは高齢者を対象とするものだから政策倫理上不適当なのではありません。特定の層を、政策の合理性を保つために間引くという発想が危険過ぎるのです。また大西氏はそんな認識を示していないという擁護も、足りない言葉で語られた内容を総括すると政策論なのです。
あなたは『コロナ感染症など、死を回避することに《科学的・医学的な》限界があるがゆえの、政策面における「選別」です』と仰いました。限界があるからと言って自己の決定権を否定するような規定を立法に携わる者が定めてはならないのです。唯一許されるのは緊急回避的な現場でのトリアージです。
大西氏がこれまで尊厳死について示した考えだとか、政策論としての合理性に基づいて提案してきたことを私は批評していませんし論評にも加えていません。賛否を両論併記することが目的ではありません。れいわ新選組が組織として然るべくこの問題を処理し将来に禍根を残さないよう進言するものです。
私は元議員秘書として、カネミ油症問題、原爆被爆者補償問題等において、より多くの人びとを救済するために政策を立案する業務に携わってきました。政策として万人の救済を目指しても、厳格な条件を定めればこぼれ落ちる人びとが生じます。これは政策の瑕疵であって、設計であってはならないのです。
私の解釈では、大西氏が政治家として、また次期有力候補者として目指しているのは、あなたの仰るように『政策面における選別』を政策として立案実施することです。つまり『死を回避することに《科学的・医学的な》限界があるがゆえ』にこの考え方を制度設計に組み込むことの表明です。
万人を救済する政策立案を行うことは至極困難なことです。非現実的とすら言えるかもしれません。しかし政治家たるもの、立法者たるもの、最善を尽くしこれを最大限努力して極力瑕疵のないよう、取りこぼしのないよう立法化するのが務めであり使命なのです。初めに選別ありきな着想は極めて不穏当です。
最後に、あなたが参照を求めた全文についてコメントさせていただきます。あなたがここで『ある程度見切りをつける』と言われていることを政治家が言語化されると制度設計を行うことの表明となります。問題はそこで政策倫理をどう保つか。この考えを大西氏はいまだに示せていません。 
言葉足らずで誤解を招いた政治家には弁明の機会が与えられるべき。今回、非公開の討論の中で大西氏にはこの説明を行う機会があった。しかし当事者を前にして持論を正当化するのみで瑕疵を認めなかった。当事者の弁しかありませんが現職の木村議員が大西氏の意図を解せずに異論を訴えたとは思えません。
以上のことから、私は大西氏にあなたの仰るような政策論を展開する意図があったとしても、政策倫理上の瑕疵を謙虚に受け止められず、また総会を前にして争点となった動画の再公開を図った行動には依然として問題があり、れいわ新選組の次期選挙候補者として不適格であり除籍に相当すると判断します。
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