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『人口2人』瀬戸内海に浮かぶその島は、僅かな建物があるくらいで、誰も住んでいないように見える。更に、40年前の航空写真にある耕作地は殆ど消えている。それでも、最近の国勢調査では2人を数えるという。今、この島はどうなっているのか。上島町の『赤穂根島』に行ってみた。 ImageImageImageImage
日本の島ガイドの代表ともいえるSHIMADAS(日本離島センター編集)を眺めていた時だった。『人口2人』の島がある。その項には、"有人化"、"無人化"、"人口2人"と書かれている。この3つのキーワードを結ぶものは何なのだろうか。その答えを確かめるために、赤穂根島へと向かった。 ImageImageImage
25の離島から構成される愛媛県の上島町。赤穂根島は、この上島町に属している。赤穂根島は元々岩城村であったが、平成の大合併により、現在は上島町となった。上島町は、しまなみ海道の直ぐ側にある町だが、他の市町村に繋がる橋は存在しない。要は、船以外の手段では辿り着けない離島の町なのである。 Image
赤穂根島は、旧・岩城村中心部の岩城地区から僅か300mの距離に位置する。しかし、定期船はないため、渡船を利用しなければならない。今回は、生口島からフェリーで岩城島へ渡り、岩城島からは渡船を利用した。それにしても、岩城島から見る赤穂根島には複数の車両が見える。これは何を意味するのか。 ImageImageImageImage
岩城島から赤穂根島までは約5分。その間に船長にお話を伺った。『戦後は甘藷や除虫菊、S.24年頃から蜜柑を作っていた』、『出作りはもうやっていない。みんな高齢となり、跡継ぎもなくやめていった。昔は山の中腹まで畑だった』そろそろ赤穂根島に着くかな、そう思っていると、島が遠ざかっていく… ImageImageImageImage
津波島に着いてしまった。どうやら手違いがあったようで、改めて赤穂根島に渡してもらう。島に船をつけることのできる場所は2箇所。そのうちの1箇所に船をつけてもらう。すぐ対岸に岩城島の集落があるためか、離島感は薄い。赤穂根島には島を半周するように農道が走っているので、これを辿ることにした ImageImageImageImage
赤穂根島には戦国時代に砦があり、S.26年頃までは数世帯の居住もあった。居住者がいなくなった後も出作りが続けられていたが、今は人の気配がしない。沿道にある果樹園や田圃は、いずれも荒れ地と化している。S.55年からは出作り用に週一程度でフェリーがあったが、とうの昔になくなったようだ。 ImageImageImageImage
道路脇に放置された数台の廃車。岩城島から見えた複数の車両は、この廃車群だった。これらは、かつて赤穂根島で出作りが盛んだったことを意味している。海岸に目をやると、小さな波止場があり小舟が浮かんでいた。それにしても、小舟があるということは、この島に誰か来ているのだろうか。 ImageImageImageImage
道は海岸沿いを離れ、山間部へと入っていく。すると、荒れたビニールハウスと数軒の小屋、先程まで使われたようなワゴン車が現れた。小屋の方に人影が見えたので声をかけてみる。すると、小屋の中から女性の方が出てこられた。 ImageImageImageImage
実は、『人口2人』というのは上島町の町長ご夫妻であり、この方が町長ご夫人なのだ。ご夫妻は、赤穂根島で有機無農薬の自給自足農業に取り組まれていたのだ。島について伺いたい旨をお話すると、町長ご夫人は赤穂根島に関わる多くの内容を教えてくださった。 Image
教えていただいた内容を画像に纏める。町長ご夫妻は、無人化していた赤穂根島に住み、「赤穂根学舎」という自給体験施設を立ち上げられた。その後、諸事情もあり島を離れたが、完全に離れたわけではない。"有人化"、"無人化"、"人口2人"この3つのキーワードは、町長ご夫妻の活動を示していたのだ。 ImageImageImageImage
町長ご夫人にお礼を言って先へと進むが、小屋の先から道が荒れ始め、遂には大きな決壊箇所が現れた。西日本豪雨時に崩れて以降、そのままの状態になっているのだ。仕方がないので来た道を引き返す。迎えの船の時間も迫ってきたが、このまま帰るわけにはいかない。大事な住人に出会えていない。 ImageImageImageImage
来た道を戻り、更には島の南端へと向かう。荒れたゴカイ養殖場を横目に先を急ぐと…黒い物体が見えた。赤穂根島の住人だ。牛達は、島の保全を目的に飼い始められた。以前はロープで繋いでいたそうだが、今は放し飼いされている。美味しい物を求めて島を彷徨い、自分で小屋に帰ってくる利口な住人だ。 ImageImageImageImage
牛達の邪魔にならないように、そそくさと島を去る。常住者のいない赤穂根島は、そのうち完全な無人島になるのだろうか。それは分からない。というのも、上島町には本州・四国に接続する上島架橋構想が存在し、車道が赤穂根島を通る可能性もあるのだ。実現した暁には、赤穂根島は変化するに違いない。 ImageImageImage
今、赤穂根島に常住する人はいなかった。出作りが行われていた耕作地も、殆どが放棄地へと変わっていた。それでも、町長ご夫妻が家畜の世話のために通われている。過去、ご夫妻は赤穂根島に住み、有機無農薬の自給自足農業に取り組まれていたが、現在は町長職もあり、島からは離れられているのだ。 ImageImageImageImage
国内には有人離島が416島存在する。農業で暮らす島、漁業に生きる島、観光で賑わう島、過疎に悩む島、そして住人のいない島、それぞれの島の事情は大きく異なる。ただ、"島の可能性"があるという点は、共通しているのではないだろうか。『人口2人』の赤穂根島。そこには、島の可能性を探る姿があった。 ImageImageImageImage
以上で赤穂根島についてのツイートは終わりです。今回、お世話になりました船長、及びお話を伺わせていただいた町長ご夫人にはこの場をお借りしてお礼申し上げます。 ImageImageImageImage
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