#統計 「別に話題」→「別の話題」

以下のような教え方は、算数で「はじき」「くもわ」を教えるようなもので非常にまずい。

* 信頼区間の計算法を暗記させる。
* P値の計算法を暗記させる。
* それらの関係についてまともに説明しない。
* 理解抜きの練習を繰り返し行わせる。
#統計 「区間推定はこのやり方でやりなさい」「検定はこの方法で行います」「意味が分からないかもしれませんが、計算の練習をしましょう」という教わり方だと、検定と区間推定で共通して出て来るP値函数のような基本的な数学的道具に触れる機会は奪われて、道具を自由に使うことも不可能になる。
#統計 そして、「理解を促すため」と称して、「推定と検定では意味や思想が違います」のように教わってしまうと、統一的に理解可能な道具達を互いに異なる意味と思想を持つ無関係のものだと思い込むことを強化してしまいます。

これ、最悪。
#統計 「推定と検定は違う」という印象を過剰に与える教え方はその後も続き、「さらにAICなどを使うモデル選択も違う」「ベイズ統計も違う。事前分布は事前の主観的信念でなければいけない」のようにミスリーディングな教え方が継続的にどこまでも続く。

これが現在の統計学教育への私の印象です。
#統計 私が普通だと思う考え方

検定と信頼区間は同一のP値函数を共有しており、AICによるモデル選択の特別な場合は対数尤度比のχ²検定ともろに関係しており、AICが使用可能な場合のベイズ統計の漸近挙動はAICの基礎となる最尤法の漸近挙動に一致し、ベイズ統計では最尤法で不可能なことが可能になる。
#統計 誰かが指定したミスリーディングなものが多い「やり方」に従うのではなく、自分で道具の使い方を自由に選べる方が便利で合理的だし楽しいと思う。

現実には、統一的な理解が可能は事柄を、既存の杜撰な「主義」群によって分断しようとする人達がいるわけ。

どうしてこんなにこじれているのか?

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4 Jan
#統計 統計学の哲学者のMayoさんによれば

* Royallの3つの問いに、びっくりするほど多くの(しかも異なる信念を持つ)統計家達・哲学者達が賛同している。(大変なことになっている、とてもひどいことになっているというニュアンス)

続く

errorstatistics.com/2014/10/10/bre… Image
#統計 Mayoさん曰く

* Royallの3つの問いの「戒律」によれば

①何を信じるか→ベイジアンの事後分布

②どう行動するか→Neyman-Pearsonの方法による長期的なパフォーマンスの良さ

③証拠の比較→尤度比較法

となるが、あなたはこれら全部を拒否したいかもしれません。私が拒否しているように。 Image
#統計 日本語圏でも同様にRoyallの3つの問いの「戒律」という合理的であろうとすれば到底受け入れることができない考え方を受け入れている人達を容易に発見できます。

ソーバー著『科学と証拠―統計の哲学入門―』とその翻訳者の松王政浩さんが大変な悪影響を与えているように見える。
Read 11 tweets
3 Jan
#Julia言語 個人的にJuliaはPythonにあまり似ていないと思うのですが、Pythonから来たっぽい人のJuliaのコードで気になるのは、

A = []
for ~

push!(A, a)

end

におけるA = []という書き方(Anyの配列になって効率悪化!)と、

sum([f(x) for x in X])

のような書き方。続く
#Julia言語

sum([f(x) for x in X]) だと、すべてのXの要素についてf(x)を計算した結果を配列として保存してから、その配列の要素の和を計算してしまいます。無駄にメモリを消費する。

sum(f(x) for x in X) # generatorを使う

もしくは

sum(f, X)

と書いた方が得だし、コードも短くなります。
#Julia言語

A = []
for i in 1N
push!(A, randn())
end

とするとAnyの配列Aができてしまう。

Anyの配列に格納されたサンプルによるモンテカルロ積分はFloat64の配列の場合と比較すると180倍くらい遅くなった!

A = [] → push!(A, ~) の繰り返しは要注意。

gist.github.com/genkuroki/7cd0… Image
Read 4 tweets
3 Jan
他にも似たような反応がありますが、小5の算数の教科書にある割合の3つの公式を覚えさせたり、「もとにする量」「比べられる量」という割合の概念を理解するために不要な用語を使うことを児童に強制していたら、教わっている子の将来が暗くなると思います。

教科書通りの教え方がまずい証拠がある。
お勧めしたいのは以下の2冊の本です。
実際に子供に算数を教えていたら楽しんで読めると思います。

amazon.co.jp/dp/4101370311
お母さんは勉強を教えないで
見尾 三保子

このタイトルはひどいし、内容とも一致していません。

内容の大部分は算数や数学の真っ当な教え方の話です。

2冊目紹介に続く
2冊目

amazon.co.jp/dp/4788508435
学力低下をどう克服するか―子どもの目線から考える
2003/3/25
吉田 甫

タイトルを見ても分からないことですが、教科書通りの教え方の対照群と実験的な教え方を、実際に授業をしてみて比較してみた研究結果が書いてあります。分数と割合の教え方を詳しく扱っています。
Read 6 tweets
2 Jan
#統計 統計学入門の教科書で、推定と検定を無関係の別の話であるかのように説明しているのはよくない。

昔からある雑な考え方で統計学を分類して、道具の利用の仕方の自由をユーザー側から奪うことにならないような注意が必要だと思う。

特に、P値と信頼区間は表裏一体で別に話題にはならない。
#統計 P値の定義は大雑把に「データの数値以上の偏りがモデル内で生じる確率」です。近似値や上限を取る変種もある。

モデルがパラメータθを持っている場合には、「P値がα以上になるθの範囲」として信頼度1-αの信頼区間が定義されます。

P値と信頼区間はまさに表裏一体です。
#統計 これを知っていれば、αが有意水準のとき、信頼度1-αの信頼区間の定義が「検定で棄却されないモデルのパラメータθの範囲」に一致することもわかり、信頼区間の解釈は検定における「棄却」の意味に帰着し、信頼区間を誤解し難くなると思います。

検定と区間推定は密接に関係しています。
Read 32 tweets
1 Jan
堀茂樹さんにあきれたので記録に残しておく。

堀さんの政治的発言は小沢一郎さん個人への強力なサポーターとしての発言であるように見えることがあり、そういう場合には尊敬もできないし、信用もできない。

あと「新自由主義」のような用語を使う枠組みで考えることの「優先」もやめられない。 ImageImageImage
そうそう。

その件では私も堀茂樹さんにブロックされることになりました。

積分定数さんは誰もが思うような疑問を堀さんにぶつけただけ。

日本が一般市民も殺す側にまわるかもしれないことについての質問なのだから徹底的に答えてくれないと困る話題でした。
「新自由主義的政策には反対」とどうしても言いたいなら、

「新自由主義的なお金のばらまき方には反対だ。しかし、この緊急時には国民全体にお金を配る政策を今すぐにでもやるべきだ」

とか言えないものなんですかね?

お金を配る先を選んでいるうちに死ななくて良い人達が死んじゃうよ。
Read 4 tweets
1 Jan
#統計 多分「主観ベイズ主義が批判されているのは、主観という怪しげなものを持ち込むからだ」と思っている人は多いと思いますが、実際にはそういう生易しい話題ではないです。

主観主義ベイジアン達が不正行為を正当化しようとしているように見えるという大問題があります。
#統計 ど素人の私が「主観主義ベイジアン達が不正行為を正当化しようとしているように見える」と言っても、信用してもらえないかもしれないので、統計学の哲学者のMayoさんのブログ記事にリンクをはっておきます。

誰が不正を許されているのか?(答え:ベイジアン達)
errorstatistics.com/2014/04/05/who… Image
#統計 検定の場合には「帰無仮説が棄却されるまでデータを順次取得し続けること」のよって確率1で帰無仮説を棄却できる場合(帰無仮説μ=μ₀)とそうでない場合(帰無仮説a<μ<b)がある。

そして検定の解説者は「帰無仮説が棄却されるまでデータを順次取得し続けることは不正行為!」と言ってくれる。
Read 18 tweets

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