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10 Mar, 16 tweets, 1 min read
検査抑制論に加担して未だに考えを改められない日本の専門家は、検査拡充のことを言ってはならないと強烈に洗脳された人々だとして対応した方が良いのかもしれない。カルト宗教とか超ブラック企業に囚われた人ってそんな感じ。ストックホルム症候群だっけ、そういう感じの異様な振る舞いをしている。
思えば日本の首相自体が、自分の意に沿わない者を徹底的に飛ばし、職場や仲間や人脈を奪い、本来は優秀であるはずの官僚や専門家を恫喝して強制的に服従させまくる人物であったわけで、国全体が狂信的に反PCRに邁進する羽目になったのもうなづける。うなづけないけど。タンザニアもたぶんそうだろう。
これは昨日今日始まった話ではなくて、国力の差から開戦前から無理だとわかっていた大戦に、ほぼ全国民が邁進した第二次世界大戦の頃から変わらない日本の伝統文化でもあるんだよね。それで問題無いって話にはならなくて、責任あって影響力のある者が過ちを改められなければ何度でも悲惨な結末を招く。
もちろん批判能力のないメディアや他の医療者や科学者や国民も非がないとは言えないけれど、日本は憲兵もいなければ強力な一党独裁体制でもなければ強力なネット検閲があるわけでもない。専門家も市民とのコミュニケーションが封じられたわけでもない。まずは専門家が徹底的に変わらなければならない。
医療界の様子も異常だとしか言えない。他の科学の分野では、客観的に妥当性のある新しい主張がされれば、古い学説は棄却され次の主流になることがしばしば起こる。しかし日本の医療の世界では、最初に流された検査抑制論が碌でもない根拠ばかりで殆ど否定されたのにも関わらず、否定も反省もされない。
あまりにもパターナリスティックで時代錯誤な雰囲気が残っていると言わざるを得ない。EBMが聞いて呆れる。特異度99%、検査で感染拡大、事前確率を高めるべき、などその他諸々のエビデンスは、1年経っても出て来なかったし、これからも永久に出て来ない。それでも改められないなら、存在が害悪である。
そもそも日本で国民の見える範囲に出てきた専門家の大多数の意見が検査抑制論に染まったことからわかるように、日本の感染症界隈自体が未熟であったか少なくとも未熟な人が主流派を占めていたことは認めなければならない。ごく僅かにまともな主張をしていた人達も居たけれど、彼らは今も主流ではない。
抑制論者達が自己保身も兼ねて検査拡充に非積極的な態度を取り続ける限り、日本国民の健康や経済は犠牲になり続ける。大戦末期の日本軍部と全く同じ構図である。自浄作用を求めるのが酷であるというなら、全員を入れ替えるしかない。人員不足でそれが無理と言うなら、徹底して反省して貰うしかない。
難しいのはそれを言論の自由を許さないリーダーの下でやらなければならないということだ。しかしそもそも誤った論を撤回できなければ、どのみち立場や名声は地に落ちるどころか徹底的に責任を追及されるわけで、一時的に今の地位を守ることと、大多数の国民の健康や経済を守ることは比べるべくもない。
ひとつ言えるのは、公式には議事録はどうせ出てこないから、黙って専門家の席に座っている限り、連帯責任で仲間の検査抑制論者と同じ煮え湯を呑まされることになるということだ。専門家に名を連ねながら、検査拡充を言わなかったことは、外から観察可能な事実として残るし、外から見れば同じことだ。
専門家が市民とコミュニケーションを取るのは時には快適ではない体験かもしれないけれど、教条主義的に手洗いマスク三密回避を「コミュニケーション専門家」に流布させるだけでは経済は壊滅に向かう。なぜなら検査しなければ国民の大多数を占める非感染者を大量に巻き込んだ自粛が不可避になるからだ。
問題なのはコミュニケーションではなく、専門家として説得力のある立場で検査拡充の重要性を唱えるという、日本以外の専門家なら当然できている判断ができていないということそのものにある。後から実は検査重要と思ってましたとか言っても、失われたものは帰らない。いま積極的に発信するかどうかだ。
どんな肩書きも、誤った言説を撒いて改めなかった事実から誰かを救うことはない。しかし変えた行動や発言は今後も残る。変えられる所からでも変える方が良い。そういう意味では市民は敵ではないし、市民を敵視しなければならない立場だとしたら、その立場自体が誤っているだけだ。味方は多い方が良い。
あと数を考えたらわかるけど、検査抑制論を未だに支持するような現状把握のできない者は人口のごく僅かに過ぎないし、能力が高くは無いので頼れる味方にはならない。圧倒的多数の市民は検査抑制では幸せにならないが十分な検査で市中感染者が減れば幸せになる。それを広く伝えれば多くの人は守られる。
人が生きてる間に犯せる罪には限りがあるが、拡大の早い感染症に関するデマだけは話が別で、誤った情報を信じれば玉が坂道を転がるように被害が増えていく。たとえ一時的であれ、検査抑制に手を出した者は玉を下に押し下げたということだ。その玉はこれからどれだけの人に被害を与えていくことだろう。
逆に誤りを早期に正すことができれば、多少なりとも玉を上に引き戻すことができる。いつか自分の過去を振り返る時が来た時に、後悔することよりも満足することの方が多かったと思える選択をすることは、一時的に自説に固執することよりもずっと大切なことであると思う。影響力があるなら、なおさらだ。

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11 Mar
孫正義氏がPCR拡充を無償で提供したいと申し出たのを、医師や検査抑制論者が総出で徹底的に袋叩きにしてから1年。国を挙げた検査抑制が奏功して、先進国最低レベルの検査数は未だに続いている。人口に占める感染者はわずかで、検査以外で精度良く見分けられないのだから、検査抑制はすべきでなかった。 Image
そもそも陽性率が高いまま収束できる国は皆無で、陽性率が高いほど対策は間に合わなくなり、経済被害も大きくなるのだから、検査抑制が成功する可能性はそもそもなかった。抑制すべきという根拠もほぼ全てが嘘か誤解に基づくものだった。しかも未だにほぼ誰も反省していない。
しかもその代案として出てきたのが、手を洗うとか飛沫感染に気を付けるとか日本に大量にあるCTスキャンを活用するなどの、素人の思い付きレベルの対策であって、それらも碌なエビデンスに基づかないものだったけれど、多くの医師や医療関係者はPCRを叩きながら拡散していた。
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10 Mar

尾身会長が「医療提供体制の改善が重要、感染対策をしっかり行っている飲食店にインセンティブを与えないと協力をこれ以上得るのは難しい」とか言っているらしいけれど、またもや的を外している。変異株の拡大は進んでるのだから、感染者を見つけないと焼け石に水だから。
感染拡大が進むということは、玉が坂を転がり落ちるように被害が広がるということだ。現状の対策ですら変異株の報告数は急増を続けているから、全く足りてない。じきに変異株が殆どになり、感染加速はますます止められなくなる。医療提供体制は転がる石のようには増やせない。
転がる石は、感染者数だ。感染者数は人口の中で見ればわずかで、なおかつ検査以外の手段では精度よく見分けることはできない。検査をケチって他の対策でごまかそうとすると、必ず人口の大多数の非感染者が巻き込まれるため、費用対効果が悪くなる。だから、感染者の発見と隔離は優先されねばならない。
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4 Jul 20
新型コロナ対策の鍵はとにかく見つけることで、PCR検査は少なくとも他の検査より高精度だから、事前確率が何であろうとさっさと検査する方が結果的に偽陽性偽陰性は減ります。見つけなければ偽陰性偽陽性を大きく超える真の感染者が生まれてしまうので、検査しない手はありえない。それだけの話です。
そもそもPCR検査は、特異度はきわめて高く99.99%以上の水準で、感度も70%で低いとはいえず、有病率が低くても検査対象の軽く99%以上は正しく陽性陰性が判定できる。PCR以外でこの精度で判定するのは至難の業だから、PCRをいかに回せるかで感染防護や収束までの効率が決まる。
PCR検査を絞って他の検査を使っても、特異度はPCR以下だから偽陽性が増えるし、感度もPCRに届かないので見逃し(偽陰性)も増える。検査時間もPCRは5分程度で短い部類で、患者への侵襲も相対的には少なく、検査コストや手間も自動化で低減の余地がある。だから大規模スクリーニングでも活用されている。
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3 Jul 20
中国ではPCR検査も1800円程度でできるようになっていてバンバン回している。スマホアプリで感染リスクを赤黄緑で管理できる。乗った電車の車両や居住地区ごとのリスクも把握できて、どこかでアウトブレイクが起きたとしても全国一律の緊急事態宣言みたいなアホなことはしなくて済むようになっている。
検査を潤沢にすれば、それだけ細かくリスクの高低を可視化できる。たとえわずかな見逃しがあるとしても、やらないよりははるかに粒度の高い情報が得られる。目にも見えず、症状に出ない人も半数はいて、味も匂いもしないウイルスを精度良く見つける手段がPCRであるならば、それをやらない理由は無い。
しばしば検査が必要になって面倒が増えたとしても、それで街中で感染者と鉢合わせるリスクが減らしていけるなら、大規模な緊急事態も不要になり、自粛で倒産する企業も減り、経済も回るようになる。確かに検査に人手やお金や機材が要り危険もあるけれど、ケチって経済が止まればかえって被害は広がる。
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30 Jun 20
コロナについて第二波とかの用語を、明確かつ客観的な数値根拠なく使ってしまう人は、感染症の専門家らしくないよなあと思っている。たぶん実際は第一波も終わってないよね。オーバーシュートとか、欧州由来の感染拡大とか、CTで効率的に検査できた説とかもそう。
あと日本独自の「さかのぼりクラスター対策」も、どこでもやってる話で何を寝ぼけた事を言ってるのかという感想しかない。中国でも複数の感染者が同じレストランで食事してたとか、韓国でも多くの患者が同じ宗教イベントに参加してたとか、過去の行動を辿って見つかっている。mhlw.go.jp/content/109000…
考えてみればわかることだけど、見つかった感染者の接触者調査をやるとして、過去を遡らずに調査することは不可能だ。過去を遡れば共通の場所や人が見つかる。それが疫学的調査であって、共通点を探って追跡するのを日本だけでやっているはずがない。日本は遡っててスゲーと思うのはやばいと思う。
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28 Jun 20
PCR検査拡充に必死に反対していた専門家や医師達も、特異度がめちゃくちゃ高くて、ごくわずかしか偽陽性が出ず、下水に含まれるごくわずかなコロナも検知できるほどに高感度な検査があると知ったら、さすがに検査拡充に反対しなくなるのではないかと思う。その検査の名前は、PCRっていうんですけどね。
PCRの特異度と感度。計算すればわかるけど、正診率も的中率も、PCRを使わない場合よりはるかにマシな値になる。精度7割だから3割誤診する、みたいなひどい話には、どう転んでもなり得ない。偽陰性にしたって検査しなければ見逃しは増えるから検査しない理由にはならない。
PCR検査は下水からもコロナを検出できる高精度の試験。陰性が出れば少なくともその時点では高感度の検査が陰性になるほどウイルス量が少なかった証拠にはなるから、陰性確認にも使える。インドネシアや台湾なども、ビジネス目的での渡航に陰性証明書の提示を義務付けている。
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