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11 Mar, 18 tweets, 3 min read
孫正義氏がPCR拡充を無償で提供したいと申し出たのを、医師や検査抑制論者が総出で徹底的に袋叩きにしてから1年。国を挙げた検査抑制が奏功して、先進国最低レベルの検査数は未だに続いている。人口に占める感染者はわずかで、検査以外で精度良く見分けられないのだから、検査抑制はすべきでなかった。
そもそも陽性率が高いまま収束できる国は皆無で、陽性率が高いほど対策は間に合わなくなり、経済被害も大きくなるのだから、検査抑制が成功する可能性はそもそもなかった。抑制すべきという根拠もほぼ全てが嘘か誤解に基づくものだった。しかも未だにほぼ誰も反省していない。
しかもその代案として出てきたのが、手を洗うとか飛沫感染に気を付けるとか日本に大量にあるCTスキャンを活用するなどの、素人の思い付きレベルの対策であって、それらも碌なエビデンスに基づかないものだったけれど、多くの医師や医療関係者はPCRを叩きながら拡散していた。
問題は、当時エビデンスが十分でなかったことではない。報告をよく読めば、あるいは現実と照らし合わせれば、感染症対策の基礎基本に立ち返れば、容易に避けられた過ちばかりであったことが問題である。その証拠に、検査抑制論に嵌った者は、その後の判断も世界への逆張りからの自爆を繰り返している。
間違いは誰にでもあるし、新興感染症でもありエビデンスが不足していたのも事実だ。しかし常に新しい情報が供給され、少なくとも妥当ではなかったことが明らかになる見解は沢山あった。それならばわかった時点で明確に訂正するべきだったが、検査抑制に嵌った者は、見事なまでにそれを避け続けている。
コロナは風邪レベルである。特異度99%で偽陽性が大量に出る。偽陰性が歩き回るから検査すべきでない。事前確率を高くして効率よく検査するべきである。無症状者への検査は意味がない。陰性証明にならない。日本は憲法があるから強制隔離できない。ゼロコロナは現実的でない。
note.com/sunasaji/n/nb3…
どれも少しの慎重さと思考力があれば、だまされずに済んだ愚論ばかりである。未だに騙されているのなら、それだけ検査抑制論が熾烈であったということだ。現段階で最も高精度のPCR検査を渋れば渋るほど、感染者が自由に歩き回って、非感染者を巻き込み真の感染者が増えていく。note.com/sunasaji/n/n3f…
感染は感染者と非感染者の接触で起きるので、感染者を特定して隔離するか、特定せずに非感染者を大量に巻き込んで自粛すれば、減らせる。言うまでもなく前者の方が低コストである。なぜなら人口の圧倒的多数は非感染者だからである。火事と同じで、火元を隔離すれば収束する。
note.com/sunasaji/n/n05…
初期に徹底的な隔離ができなかったので、検査を増やしてもゼロにはできない、医療資源を拡充すればよいという人もいる。しかし感染は直線的に増えるのではなく、玉が坂を転がり落ちるように増えるが、医療資源は玉が坂を下るようには増やせないから、いずれ間に合わなくなる。
とても簡単な話で、検査隔離で感染者数を少なく抑えられれば抑えられるほど、医療の被害も少なく経済の被害も少なくなる。収束した国々では密なライブフェスなども気兼ねなくやれている。なぜなら市中に感染者がほぼ居ないからだ。日本はうまくやった国に学ぶべきだった。
間違ったなら間違ったで仕方ないから、正面から訂正して謝ればいいものを、検査抑制論に手を染めた者は、ほぼ誰も訂正も誤りもせずに少しずつ言うことを変えて逃げようとするのも卑怯極まりない。信頼を自ら破壊していく、リスクコミュニケーションにおける禁じ手である。
私が本当に悲しいと思うのは、使命感を持って医療や介護の現場で働いている人々の間にも、検査抑制論等の愚論が満遍なく浸透していて、現場が追い込まれていることだ。つい最近も、飛沫感染を主に想定した対策をして検査も抑制していた病院でクラスターが起きた。
現場には空気感染対策や十分な検査の必要性がわかっていた人も居たに違いないけれど、無能なトップが改められなければ壊滅に向かう。そして、かつて検査抑制論を撒いた者も、最近は黙るか言うことを変えているから自覚はしている。悲惨なのは、それが伝わっていない現場である。責任は取るべきである。
上長の一人にでも愚論を信じた者が居れば、職場に一人でも声の大きい検査抑制論者が居れば、容易に病院は壊滅し得る。検査抑制論に嵌まり、なおかつ未だに改められない者が身近に居たならば、今後は徹底してマークしなければならない。本当に恐ろしいのは無能な働き者であるとはよく言ったものである。
日本の問題は、検査抑制論者が感染症の専門家にも多数いたことである。また首相も科学の心得のない、権力ゲームにだけ長けた働き者だったことである。それでも日本国民は幸せである。今は戦時中でもなければ、日本は強烈な言論統制のある独裁国家でもないからである。声を上げる自由は残されている。
日本を惨めな検査抑制に押し留めている者は、日本国民のごく僅かに過ぎない。専門家なら数十人、政治家なら数百から数千人程度だろう。割合で言えば、検査抑制論者でない者が圧倒的に多い。事実にも科学にも反する論は、遅かれ早かれ撤回される運命にある。SNSなり葉書なりで拡充を訴えていこう。

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10 Mar

尾身会長が「医療提供体制の改善が重要、感染対策をしっかり行っている飲食店にインセンティブを与えないと協力をこれ以上得るのは難しい」とか言っているらしいけれど、またもや的を外している。変異株の拡大は進んでるのだから、感染者を見つけないと焼け石に水だから。
感染拡大が進むということは、玉が坂を転がり落ちるように被害が広がるということだ。現状の対策ですら変異株の報告数は急増を続けているから、全く足りてない。じきに変異株が殆どになり、感染加速はますます止められなくなる。医療提供体制は転がる石のようには増やせない。
転がる石は、感染者数だ。感染者数は人口の中で見ればわずかで、なおかつ検査以外の手段では精度よく見分けることはできない。検査をケチって他の対策でごまかそうとすると、必ず人口の大多数の非感染者が巻き込まれるため、費用対効果が悪くなる。だから、感染者の発見と隔離は優先されねばならない。
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10 Mar
検査抑制論に加担して未だに考えを改められない日本の専門家は、検査拡充のことを言ってはならないと強烈に洗脳された人々だとして対応した方が良いのかもしれない。カルト宗教とか超ブラック企業に囚われた人ってそんな感じ。ストックホルム症候群だっけ、そういう感じの異様な振る舞いをしている。
思えば日本の首相自体が、自分の意に沿わない者を徹底的に飛ばし、職場や仲間や人脈を奪い、本来は優秀であるはずの官僚や専門家を恫喝して強制的に服従させまくる人物であったわけで、国全体が狂信的に反PCRに邁進する羽目になったのもうなづける。うなづけないけど。タンザニアもたぶんそうだろう。
これは昨日今日始まった話ではなくて、国力の差から開戦前から無理だとわかっていた大戦に、ほぼ全国民が邁進した第二次世界大戦の頃から変わらない日本の伝統文化でもあるんだよね。それで問題無いって話にはならなくて、責任あって影響力のある者が過ちを改められなければ何度でも悲惨な結末を招く。
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4 Jul 20
新型コロナ対策の鍵はとにかく見つけることで、PCR検査は少なくとも他の検査より高精度だから、事前確率が何であろうとさっさと検査する方が結果的に偽陽性偽陰性は減ります。見つけなければ偽陰性偽陽性を大きく超える真の感染者が生まれてしまうので、検査しない手はありえない。それだけの話です。
そもそもPCR検査は、特異度はきわめて高く99.99%以上の水準で、感度も70%で低いとはいえず、有病率が低くても検査対象の軽く99%以上は正しく陽性陰性が判定できる。PCR以外でこの精度で判定するのは至難の業だから、PCRをいかに回せるかで感染防護や収束までの効率が決まる。
PCR検査を絞って他の検査を使っても、特異度はPCR以下だから偽陽性が増えるし、感度もPCRに届かないので見逃し(偽陰性)も増える。検査時間もPCRは5分程度で短い部類で、患者への侵襲も相対的には少なく、検査コストや手間も自動化で低減の余地がある。だから大規模スクリーニングでも活用されている。
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3 Jul 20
中国ではPCR検査も1800円程度でできるようになっていてバンバン回している。スマホアプリで感染リスクを赤黄緑で管理できる。乗った電車の車両や居住地区ごとのリスクも把握できて、どこかでアウトブレイクが起きたとしても全国一律の緊急事態宣言みたいなアホなことはしなくて済むようになっている。
検査を潤沢にすれば、それだけ細かくリスクの高低を可視化できる。たとえわずかな見逃しがあるとしても、やらないよりははるかに粒度の高い情報が得られる。目にも見えず、症状に出ない人も半数はいて、味も匂いもしないウイルスを精度良く見つける手段がPCRであるならば、それをやらない理由は無い。
しばしば検査が必要になって面倒が増えたとしても、それで街中で感染者と鉢合わせるリスクが減らしていけるなら、大規模な緊急事態も不要になり、自粛で倒産する企業も減り、経済も回るようになる。確かに検査に人手やお金や機材が要り危険もあるけれど、ケチって経済が止まればかえって被害は広がる。
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30 Jun 20
コロナについて第二波とかの用語を、明確かつ客観的な数値根拠なく使ってしまう人は、感染症の専門家らしくないよなあと思っている。たぶん実際は第一波も終わってないよね。オーバーシュートとか、欧州由来の感染拡大とか、CTで効率的に検査できた説とかもそう。
あと日本独自の「さかのぼりクラスター対策」も、どこでもやってる話で何を寝ぼけた事を言ってるのかという感想しかない。中国でも複数の感染者が同じレストランで食事してたとか、韓国でも多くの患者が同じ宗教イベントに参加してたとか、過去の行動を辿って見つかっている。mhlw.go.jp/content/109000…
考えてみればわかることだけど、見つかった感染者の接触者調査をやるとして、過去を遡らずに調査することは不可能だ。過去を遡れば共通の場所や人が見つかる。それが疫学的調査であって、共通点を探って追跡するのを日本だけでやっているはずがない。日本は遡っててスゲーと思うのはやばいと思う。
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28 Jun 20
PCR検査拡充に必死に反対していた専門家や医師達も、特異度がめちゃくちゃ高くて、ごくわずかしか偽陽性が出ず、下水に含まれるごくわずかなコロナも検知できるほどに高感度な検査があると知ったら、さすがに検査拡充に反対しなくなるのではないかと思う。その検査の名前は、PCRっていうんですけどね。
PCRの特異度と感度。計算すればわかるけど、正診率も的中率も、PCRを使わない場合よりはるかにマシな値になる。精度7割だから3割誤診する、みたいなひどい話には、どう転んでもなり得ない。偽陰性にしたって検査しなければ見逃しは増えるから検査しない理由にはならない。
PCR検査は下水からもコロナを検出できる高精度の試験。陰性が出れば少なくともその時点では高感度の検査が陰性になるほどウイルス量が少なかった証拠にはなるから、陰性確認にも使える。インドネシアや台湾なども、ビジネス目的での渡航に陰性証明書の提示を義務付けている。
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