Thread by @AirborneKanki

2021.6.2 毎日新聞
【清水宣明先生の助言による対策】
『スモークマシン使い換気検証』

🟢愛知県立芸術大は2020年6月に全国に先駆けて対面授業を再開し、今年度も継続している
🟢背景には徹底したエアロゾル(空中を漂う微粒子)対策がある
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mainichi.jp/articles/20210…

＜無力さからのスタート＞
🟢2020年4月、他大学と同様に入学式を中止し、開講後も初めはオンライン授業のみだった
🟢美術学部長の倉地久教授は「芸大の根幹である『現場』を放棄した。無力さからのスタートだった」と振り返る
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🟢そんな中で、愛知県立大の清水宣明教授(感染制御学)の講演を聴いたことが、学校を挙げて「現場を取り戻す」始まりとなった

🟢換気対策を徹底した上で実技指導が行われている👇
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🟢「ウイルスを正しく怖がる」という言葉を胸に刻んだ倉地教授らは、基本的な「3密」対策とエアロゾル対策を徹底すれば、かなりのレベルで感染リスクを抑えられると考えた
🟢そこから、清水教授が「まさにアートだ」と評する独自の試みが始まった
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＜スモークマシン手に検証＞
🟢清水教授から与えられた課題は、10分で室内の空気が入れ替わる(ACH：6回/時)換気環境を確保すること
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https://twitter.com/AirborneKanki/status/1289122258351316993?s=20

🟢倉地教授らは舞台演出用のスモークマシンで部屋に煙を充満させた上で、サーキュレーターなどの送風機器を稼働させ、煙が何分で消えるか、1部屋ずつ検証した。10分で消えなければ機器の配置を換え、再びスモークマシンで煙を満たした
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🟢学内には計365室があり、舞台を設営できる大教室から1人で使う練習室まで、大きさも形状もさまざまだ
🟢教職員が総出で3週間にわたり、同じ間取りを除く約200室と、連動する廊下などで実験を繰り返した
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🟢その結果、サーキュレーター630台、工業用ファン164台、扇風機37台の計831台を最適な位置や向きで配置することで、学内の全室を10分で換気可能と確認
🟢2020年6月1日には対面授業再開に踏み切った
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＜季節との戦い＞
🟢夏を迎えると新たな問題が浮上。木々に囲まれているため開放した窓から蚊や羽虫が入り込む。急遽692カ所に「網戸」を設置
🟢時間も予算もなく業者から購入した網に面ファスナーを貼り付けただけの品だったが、様々な形の窓枠に合わせることができ、かえって使い勝手は良かった
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🟢次に襲ったのは冬の寒さだった。天井が高い、古いアトリエは特に底冷えが厳しい
🟢再び清水教授らと、室温を極力下げず換気する方法を模索した
🟢外気との温度差による自然排気や室内の空気の流れをシミュレーションし、送風機器の配置などの「冬モデル」を編み出した
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＜見回りで対策キープ＞
🟢チェック態勢も重視した。部屋ごとに送風機器の数や配置が違うため、誤って移動しないよう設置場所や向きを示した図を各室の入り口に掲示
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🟢また、練習用の個室は人感センサーで退室2分後に電源が切れる仕組みだったが、設定を10分に延長した
🟢入室時に電灯が消えていれば退室後10分以上経過していることになり、換気完了の証しになる
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🟢肝心の3密対策がおろそかにならないよう、教員が細かく見回っている
🟢休日に施設を使う際も必ず教員が立ち会う
🟢ロベル智子事務部門長は「先生方のコンスタントな指導があって初めて対策が成立した」と説明する
🟢換気対策には約1000万円を投じた
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🟢多くの大学が試行錯誤している。早稲田大の田中愛治総長は2021年5月、対面授業を継続するため7億5000万円をかけ、全ての教室の空調設備を入れ替えると表明した
🟢大学の規模や学生数など取り巻く条件は違うが、学生の研究環境を守ろうとする思いはどこも同じだ
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🟢愛知県立芸大では今のところ、学内で感染やクラスターは確認されていない
🟢全国の大学から感染対策の問い合わせが相次いでいるという
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2021.6.2 毎日新聞 (中部)
愛知県立芸大　対面授業先駆け
現場守るアートな対策
演出用スモークマシン使い換気検証
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mainichi.jp/articles/20210…