2021.9.12 毎日新聞
国や専門家が認めないコロナ
『空気感染』は不都合な真実か

「政府が感染経路をごまかしてきたことが感染を拡大させた元凶だ」

清水宣明先生
1/
mainichi.jp/articles/20210…
新型コロナウイルスの主要な感染経路として政府が否定している「空気感染」を前提とした対策を取るよう求めて、感染症などの専門家38人が緊急声明を出した。声明に名を連ねた一人で感染制御学が専門の愛知県立大の清水宣明教授に話を聞くと、国が頑なに空気感染を認めてこなかった理由が見えてきた
2/
『最新の知見に基づいたコロナ感染症対策を求める科学者の緊急声明』
web.tohoku.ac.jp/hondou/stat/
3/
⚡️【緊急声明:空気感染が主たる経路】
📌声明文 📌朝日 📌産経
📌モーニングショー 📌女性自身

✅ウイルス対応マスク装着,熱交換換気装置,空気清浄機,フィルター等の活用
✅有効と予想できる対策は,中立的組織による効果の検証を平行しつつ,公平性や安全性に配慮して実施
4/
twitter.com/i/events/14316…
✳️「空気感染」デルタ株で無視できず

――WHOやCDCは今春、新型コロナは空気中に漂うウイルスを含んだ微粒子「エアロゾル」を吸い込むことで起きる「空気感染」(エアロゾル感染)が感染経路だと明記しました。
5/
しかし、声明を発表した後も加藤勝信官房長官が「主な感染経路は飛沫と接触感染」(8月31日)と発言するなど、国は頑なに空気感染を認めていません。
6/
◆新型コロナは空気によってふわふわ漂うエアロゾルを吸いこむことで感染するので、エアロゾル感染と空気感染は同じことを指しています。
7/
エアロゾルは吐き出されたたばこの煙のように感染者と近いほど濃く漂い、距離が離れていても長時間感染リスクがあるということが世界中の論文や知見で明らかになっています。
8/
しかし、政府や厚生労働省にコロナ対策を助言する専門家組織「アドバイザリーボード」(AB)の専門家たちはいまだに認めようとしません。
9/
真の感染経路に真正面から向き合わず、消毒や手洗い、アクリル板の設置といった効果の低い対策ばかりを推奨した結果「第5波」までに多くの犠牲者を生み出したのだと思います。
10/
特に感染力の強い変異株(デルタ株)の登場で、空気感染は一層無視できない状況になっています。既に遅すぎますが、今からでもごまかさずに誤りを認めて修正し、科学的な対策に変えるべきです。
11/
――厚労省のウェブサイトでは、くしゃみやせきなどで出る大きなしぶきを介した「飛沫感染」やウイルスの付着した場所に触れた手で鼻や口を触ることによる「接触感染」が一般的な感染経路と説明されています。
12/
◆既に接触感染の感染リスクは極めて小さいことが分かっています。また、飛沫は比較的重いため口や鼻から吐き出されると空中を漂わず、瞬時に落下します。それを鼻から吸い上げるというのは大変難しく、飛沫感染と言われているのも、大半が空気感染だとみられています。
13/
新型コロナが国内で初めて確認された段階で、専門家会議が「空気感染ではない」と言い切ってしまったことが全ての元凶でしょう。新型コロナは呼吸器感染症なので、呼吸によってウイルスが体の外に排出されます。
14/
未知のウイルスだったのだから、空気感染を含めて、あらゆる可能性を排除せずに対処するのが医学の常識。それを最初から否定してしまったのです。
15/
空気を吸って感染すると言えば酸素が汚染されているようなイメージを抱くかもしれませんが、感染を媒介するのが空気というだけで空気感染は化け物ではない。
16/
しっかり理解したうえで対策すれば感染を防ぐことはできます。いつまでも真の感染経路を直視しない状況は恐ろしく滑稽ですらありますが、困るのは国民です。
17/
✳️対策困難で「空気感染」を伏せた?

――空気感染を否定するのはなぜなのでしょう。
国立感染症研究所の脇田隆字所長は「長距離の空気感染がコロナの主な経路だということでアドバイザリーボード(AB)の専門家の意見は一致していない」と述べています(9月1日、記者会見)。
18/
◆最初に否定してしまったものを今更認めるわけにはいかないのでしょう。苦しい立場ですね。

国やアドバイザリーボード(AB)の専門家が当初否定した理由は、専門家会議の議事録(2020年2月24日)で触れられています。
kantei.go.jp/jp/singi/novel…
19/
議事録によると、エアロゾル感染を明記した方が良いという意見に対し
「単にエアロゾル感染と書くと、たちまち医療機関では医療用のN95マスクがなくなり、一般の方は恐ろしくて外出できない状況にもなりうる」
との発言がありました。
20/
また、東京オリンピックの開催を控えていたので、空気感染を認めてしまうと感染対策が大変になり、開催の印象が悪くなると懸念したのではないでしょうか。
21/
消毒や人との距離を取ればよい飛沫・接触感染よりも確かに対策は難しく、コストもかかります。しかし、「感染対策が難しいから主要な感染経路を伏せる」というのでは本末転倒。空気感染はまさに不都合な真実だったのでしょう。
22/
――専門家の中にはエアロゾル感染は認めるが、空気感染には否定的な人もはいるようです。

◆エアロゾル感染も空気感染も同じです。ただ、医学の世界では「空気感染は結核菌やはしかウイルスで起きる」と教えられます。
23/
空気感染を否定する人の中にはこの教科書的な教えを根拠に「結核やはしか以外は空気感染しないので、コロナは空気感染しない」と信じたり、空気感染する感染症ということになれば病院の設備の改修が必要になると思い込んだりする人が一定数いるようです。
24/
インフルエンザも飛沫が感染経路とされていますが、環境によっては空気感染でも起こり得ます。
空気感染が世界的に話題になり始めた昨夏ごろ、専門家会議は「マイクロ飛沫感染が感染経路」と言い始めました。
25/
海外の論文でも見たことのない造語です。コロナ感染を防ぐには換気の必要性を訴えないといけなくなったけれど、いまさら「飛沫」は外せない。さりとて「空気感染」とは言いたくないと、無理やりひねり出したのでしょう。
26/
消毒や手洗いとともに換気の重要性は訴えていましたが、それこそ新型コロナは空気感染すると本当は理解していた証左と言えます。飛沫や接触感染が主要な経路であれば特に換気を強調する必要はないからです。
27/
「マイクロ飛沫」は空気感染と違って広い範囲まで漂わないそうですが、仮にマイクロ飛沫が感染経路ならば、換気することでかえって遠くまで広くウイルスを拡散させてしまいます。
28/
また、飛沫や接触感染が主な感染経路ならば、病院などで何百人ものクラスター(感染者集団)が出るはずがないのです。どれだけ病院が汚いのか、という話になってしまい、医療事故として訴えられてしかるべきです。
29/
接触感染が主な経路だということならば、毎日多くの人が触る貨幣経済を本気で止めるべきでした。飛沫と接触感染が主要な経路なら国民はマスクと手洗い、消毒だけで十分と思ってしまいます。新型コロナは空気感染で起きる可能性を理解していながら否定してきた専門家も罪深いですよ。
30/
✳️不織布マスクと換気の徹底こそ重要

――国内では感染力の高いデルタ株に置き換わったとされています。空気感染を前提とした場合、どんな対策が有効なのでしょうか。
31/
◆従来株だと漂うウイルスの量が少なかったので、吸い込んでしまうくらいでは感染しなかったのが、デルタ株では漂うウイルスが桁違いに多いので感染してしまいます。声明で挙げた効果的な対策は主に不織布マスクの着用徹底と換気です。
32/
若者や子どもを中心にまだ多く使われているポリウレタン製や布製マスクはほとんど感染を防ぐ効果がないことがわかっています。
特に、ウレタンマスクについてスーパーコンピューター「富岳」は「30~40%の効果がある」と計算しましたが、実験では1%以下でほとんど無意味との結果が出ています。
33/
逆に不織布マスクはウイルスの吸い込みと吐き出しを約8割止めました。2枚重ねするなど隙間なく不織布マスクを着用してください。エアロゾルは感染源から1~2m程度の範囲に濃く漂うので、不特定多数が集まる場では送風機などで人の周囲の空気を動かしてください。
34/
そして、空間が密閉状態だと、そのままにしておけば部屋全体の濃度が上がってしまうので、部屋の空気をどんどん外に出して新しい空気を取り入れることも重要です。
35/
感染の仕組みを理解してもらったうえで換気が重要で有効な対策と訴えていかないと伝わりません。既に多くの命が奪われてしまいましたが、政府には今からでも科学的な根拠に基づいた対策を広げてもらいたいです。

清水宣明・愛知県立大教授
36/

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9 Sep
2021.9.9 AERA
『空気感染』が主流だった
滞留12時間超のエアロゾルにも
やっぱり『マスク』と『換気』

「感染した人から飛び散る,ウイルスを含んだ微小な粒子,エアロゾルによる空気感染が主な感染経路だとわかってきた。マスクのつけ方や換気がより重要」

西村秀一先生
1/
dot.asahi.com/aera/202109070…
エアロゾル感染の広がり方

エアロゾルは全ての呼気活動で発生
感染者のものにはウイルスが含まれている可能性

✳️飛沫
重く気流に乗れない

✳️エアロゾル
気流や換気の影響を受け空気の流れに乗って他の部屋にもいく
≧5μm:主に鼻咽頭領域に沈着
≦5μm:鼻や口腔を通り抜け気管支や肺胞にも侵入
2/
2021年8月18日、物理学や感染症など多彩な専門の科学者約30人が、もっと空気感染を重視した新型コロナウイルス対策をとるよう求める緊急声明を出した。
web.tohoku.ac.jp/hondou/stat/
3/
Read 26 tweets
11 Aug
2021.8.10 NHK
【フェイク・バスターズ】
「新型コロナワクチンと誤情報」
見逃し配信~2021.8.17
plus.nhk.jp/watch/st/g1_20…


✅『NHK』は、『こびナビ』の先生方による過去の悲しい言葉、誤情報をチェックしたうえで放送したのだろうか?
1/
nhk.jp/p/ts/XKNJM2197…
ナレーター
「最低限これだけは言えると合意がとれたものを発信するようにしている」

【木下喬弘先生】
「つべこべ言わずに打て」
「未知のリスクが後からわかっても道義的な責任など発生しません」

【峰 宗太郎先生】
「マスクが外せるのは年内」


✅メンバーはこの言葉も合意したのか?
2/
【黑川友哉先生】
「今回のワクチンは、数日以内に体内から消えるので、長期的な副反応は考えにくいです」


✅『数日以内に体内から消えるので』?
✅コミナティ適正使用ガイドで、重要な潜在的リスクとして、疾患増強(VAED/VAERD)を設定していることを伝える必要がある
3/
Read 6 tweets
10 Aug
2021.8.4
📌 阪神百貨店 梅田本店 128人感染
📌 阪急百貨店 うめだ本店 34人感染

「阪急百貨店では消毒を徹底したうえ、通常通り営業しています」


✅過度な消毒は不要
✅空調の点検・改修をしてから、営業してほしい
ktv.jp/news/articles/…
2021.8.6
📌 阪神百貨店 梅田本店 138人感染
大阪市保健所「一部のエリアの従業員に感染者が限定されていて、従業員が大勢で集まったこともないことなどから、客経由で感染が広がった可能性があると指摘」


✅新鮮空気の給気が少ない換気の悪いエリアを特定する必要がある
mbs.jp/news/kansainew…
2021.8.3
📌ルミネエスト新宿 59人感染
「臨時休業して一斉消毒」


✅過度な消毒は不要
✅ダイヤモンド・プリンセス号と同様の再循環空調の可能性があり、CO2濃度測定やスモークなどによる調査と空調改修が必要かもしれない
www3.nhk.or.jp/shutoken-news/…
Read 5 tweets
9 Aug
2021.8.8
『手指のアルコール消毒はどこまで有効か』

【西村秀一先生】
「今や“慣習”と化してしまったアルコール消毒が続くことで“消毒警察”が現われないよう、切に祈りたい」
1/
news-postseven.com/archives/20210…
【西村秀一先生】
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「皮膚の表面の角質層には細菌などの病原体から体を守るバリア機能があります。ウイルスを防ぐつもりが、過剰なアルコール消毒で手荒れを起こし、他の細菌からの防御ができなくなることがあります」
2/
<”換気”しなければ本末転倒>
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3/
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24 Jun
【エアロゾル感染】
2021.6.23 クローズアップ現代
『空気中の微粒子からの感染,対策は?』

西村秀一先生、林基哉先生ら
nhk.jp/p/gendai/ts/WV…
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plus.nhk.jp/watch/st/g1_20…
1/
キャスター
「WHOが4月下旬から注意を呼びかけているのが、こちらです。新型コロナウイルスを含んだエアロゾルによる感染なんです。このエアロゾル、日本ではこれまで"マイクロ飛沫"😭とも表現してきましたが、これを介した感染の実態が、様々な調査そして研究から見えてきました」
2/
ナレーター
「エアロゾルによる感染を早くから指摘していた医師がいます。ウイルス学が専門の西村秀一さんです。WHOに対して、その対策の必要性を世界の専門家たちとともに訴え続けてきました」
3/
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23 Jun
2021.6.11 (Accepted) Cell
[In vitro and in vivo functions of SARS-CoV-2 infection-enhancing and neutralizing antibodies]

[SARS-CoV-2感染増強抗体および中和抗体のin vitro(試験管内・生体外)およびin vivo(生体内)での機能]
cell.com/cell/pdf/S0092…
1/ Image
🟢SARS-CoV-2中和抗体(NAbs)はCOVID-19から保護する
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2/
🟢ここでは、SARS-CoV-2の受容体結合ドメイン(RBD)およびN末端ドメイン(NTD)に対する中和抗体(NAbs)を、急性または回復期のSARS-CoV-2感染者、あるいはSARS-CoV感染歴のある人から分離した
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