Thread by @oxomckoe

僕は、大学教員としては西洋史を担当していますが、入試（センター試験。二次試験は英語・国語・数学の記述試験）は日本史で受けました。高校時代は地理を履修してましたが、方向音痴なので地図が読めないのです。それで予備校で日本史をゼロからはじめました。

勉強の仕方は、中公新書の読破でストーリーを把握し、山川の教科書を隅々まで憶えました。それこそ問題見たら教科書のどの辺りに書いているか目に浮かぶまで。速読の必要はありませんでした。新書は面白く、教科書はゆっくりと5回ほど隅々まで暗記。もう間違いようがないのです。余裕で満点でした。

今9月ですよね。十分間に合います。地理をやめて歴史科目にした時に、日本史と世界史の教科書を並べて（さてどちらにするか）検討したのですが、当時はグローバル・ヒストリーの考え方がなく、世界史はあっちに行ったりこっちに行ったりで縦に憶える日本史を選びました。これが案外応用が効くのです。

大学教員になって世界史の教科書を読むとアラばかりが見えますが、いざ「オマエが書け」と言われると本当に良くできている。でも縦に憶えるのは良いのです。暗記物というのは学問の資質のない人の言い草で、縦で憶えると横の広がりが筋よくできるようになります。

学部時代、行政法の先生が授業で言っていたのですが、知識で食べていこうと思ったらどこでも良いから二カ国の通史を勉強すると良いと言ってました。グローバル・ヒストリーは良いのですが「守・破・離」の「離」から入っている感じがします。頭良い人は別ですが、凡人には薄い薄い歴史になりそうです。