Thread by @koichi_kawakami

今週PCR試薬不足騒ぎの際、調べたのですが。広い意味のPCR法(拡散増幅検査NAAT、簡易PCR法とも言う)、けっこう医療機関等でやられているのですね。

感度は、
PCR(RT-qPCR)＞TMA＞NEAR(ID Now)≃LAMP＞ルミパルス(抗原定量)＞＞抗原定性
となります。下にtweet繋げます。
#空港検疫をPCRに戻して下さい

TMA法(Transcription-mediated amplification method、転写依存的増幅法)：
文献を調べると、思ったより感度はよかったです。
PCR(RT-qPCR)法のCt値37以下では(それよりウイルス量が多い検体では)、RT-qPCR法と結果が一致する、とあります。
#空港検疫をPCRに戻して下さい

https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1486640842148577288?s=20&t=LJOLrrBpOz5tHPHxG_cwIg

NEAR法(Nicking enzyme amplification reaction、ニッキング酵素増幅法)：
ID Nowで用いられている方法。
英国政府による評価書↓
assets.publishing.service.gov.uk/government/upl……
Ct値30以上で、RT-qPCRと一致しなくなる。
感度はルミパルス(抗原定量)と同程度。
#空港検疫をPCRに戻して下さい

https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1487285977265864704?s=20&t=LJOLrrBpOz5tHPHxG_cwIg

”ID NowがPCRと同等”というのは、明らかに過大評価、誇大広告、デマ。
#空港検疫をPCRに戻して下さい

LAMP法(loop-mediated isothermal amplification、ループ構造を利用した等温増幅法)：
LAMP法の結果がRT-qPCR法の結果と一致するのは、Ct値32くらいまで。なので、LAMP法の感度はルミパルス抗原定量より少し良いくらい。
#空港検疫をPCRに戻して下さい

https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1467319354958426115?s=20&t=LJOLrrBpOz5tHPHxG_cwIg

抗原定量検査法(富士レビオルミパルス)：
空港検疫で使われている方法。
感染症研ホームページのPCR法(RT-qPCR法)との感度比較↓
niid.go.jp/niid/ja/diseas…
検出限界はCt値30くらい。下図では10人の感染者のうち2-4人がすりぬけてしまいます。
#空港検疫をPCRに戻して下さい

https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1469639951000403973?s=20&t=LJOLrrBpOz5tHPHxG_cwIg

抗原定性検査(迅速抗原検査、RAT、rapid antigen test)：

比較的感度が良いとされるAbbotとRocheの抗原定性検査キットとRT-qPCRの感度比較↓
medrxiv.org/content/10.110…
Ct値20を超えるとRT-qPCRと一致しなくなり、Ct値35ではどちらも~60%程度。
#空港検疫をPCRに戻して下さい

https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1462269309309255680?s=20&t=Z8bDEhIg8Cyri-HaL5QEew

抗原定性検査(富士レビオエスプライン)：

この文献↓
cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.10…
には、RT-qPCRに比較して、~12%(12/103)の感染者しか見つけることができなかった、という記述があります。
#空港検疫をPCRに戻して下さい
@la_neige_haruki

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針　第4版↓
mhlw.go.jp/content/000788…
抗原定量は(PCR以外の)NAATと同レベルと明記。
NHK、テレ朝、朝日新聞、尾身さん、脇田さん。
貴方は、これを”抗原定量はPCRと同等"と偽っています。
#空港検疫をPCRに戻して下さい

https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1487440795204743177?s=20&t=OUTD70ucIMzh3mBg-E0bfQ