Thread by @tkatsumi06j

アフガン攻撃やイラク戦争の時は、まだネット情報がそれほど充実していなかった。あれから20年余で戦争の状況を知らせる情報の質が変化した。だから私たちいわゆるG世代は、いま初めてといっていいほど「戦争のリアル」に直面し、言葉を失うほどの衝撃を受けている。もしかしたら世界中がそうかも。

私自身がネット活動を始めたのはNATOのコソボ空爆時。1999年のことだった。当時のネット世論の中心（？）はヤフー掲示板だった。その時から私は海外のニュース情報を翻訳して伝える活動を行っていた。でもSNSというものが存在しない時代。得られるのは今で言うレガシーメディアの情報だけだった。

アフガン戦争は2001年。
イラク戦争は2003年。

まだツイッターは存在していない。やはりネット世論の中心は掲示板。人びとはビジュアルなリンクなしでテキストベースでとことん議論を交わした。使えるソースは政府や国際機関の公式情報か海外メディアの翻訳だった。

ある意味情報が純粋だった。

それが今は、ダイレクトに映像が──写真だけでなく動画で──戦場から届く。情報の真偽なんて、ほとんど判断できない。「戦争」なのだから。どちらが自らを利するための情報戦を行っているかなど、紛争当事者にすらわかりようがない。そんな混沌の只中に、私たちG世代は今、叩き込まれている。

私たちは戦争の凄惨さを伝える生のリアルな情報に接しながら、どう感じればよいのかわからないほど、感情を縦横無尽に揺さぶられている。心のパンチドランカーみたいな状態にある。でも認めていいのだと思う。「私たちは戦争を知らないのだ」と。「その上で向き合おう」と。

https://twitter.com/tkatsumi06j/status/1501630070984945664?t=-ry7faNFJ47xDuTUm9CQuQ&s=19

私がこのヨーヨー・マの動画を発見して激しく心を揺さぶられたのは、彼同様、「戦争の惨禍」の生身の姿を目の当たりにして、戦争に反対するにもどう表現すればいいのか、どう言語化、視覚化すればいいのか悩む人たちに光をもたらす行動だと感じたからだ。

https://twitter.com/tkatsumi06j/status/1501158611418218498?t=-ry7faNFJ47xDuTUm9CQuQ&s=19

だから心からこう思って、伝えた。

https://twitter.com/tkatsumi06j/status/1501363911823540227?t=-ry7faNFJ47xDuTUm9CQuQ&s=19

私たちは「戦争の素人」であることを恥じる必要はない。戦争を知らぬから戦争を語れないと思わないでいい。戦争を目の当たりにしたら、思うがままに自分の思いを言い表し、外に出していい。そう思わせてくれたからだ。

それぞれの思うがまま、この戦争と向き合おう。洪水のように流れる情報のなかで、溺れながらも足掻き、この戦争というものに反対し続けよう。戦争を許す社会を拒絶しよう。戦争を許す空気を拒絶しよう。私は私なりの方法で、過去20年間してきた「反戦」を今後もし続ける。戦争を知らないG世代として。